帯の時間で、日常的に鍛える
ある先生の体育の授業は、先生による鉄棒チェックなので、全員が45分間ずっと鉄棒でした。
鉄棒だけずっとやるとなれば、多くの子は飽きてくるし、だれてきます。鉄棒が苦手な子にとっては、ただただ苦痛の1時間です。
また、ある先生の体育の授業は、男女交代でドッジボールと鉄棒でした。
先生は鉄棒のチェックをし、残り半分はドッジボールをさせています。1時間の中に、もう少し多様な運動があるといいですね。
準備運動にサーキット運動を入れたり、鬼ごっこを入れたり、ランニングを入れたり。年間の指導内容を、ちょっとずつ組み込んでいくことが、「布石の連続」につながります。これが「帯の時間」の使い方です。
スポーツテストの記録、鉄棒やマット運動の各種の達成度を上げたいなら、毎時間少しづつ取り組むとよいです。
慣れてくれば、「これが終わったら、次はこれ」と体育係が進めてくれます。これが自動化です。
これは、どの教科でも同じで、どの教科もさまざまなパーツ(ユニット)を組み合わせた方が、子供たちはメリハリがあって生き生きと取り組めます。
「あの先生の国語の授業、いつ見ても漢字指導をやっている。漢字しかやっていないのかな」と教頭・教務に指摘される先生がいました。確かに自分が見ても、前半も中盤も漢字をさせていることが多く、「1時間中、漢字なのかな」と思うことがよくありました。
いくら漢字が大事でも、やはり「帯」で10分程度が適切だと思います。
ちょっとずつ毎日取り組む方が、子供の力になります。苦手な子への配慮でもあります。
ある日のことです。
今日は、雨なので、体育の動画を見せます」ということになり、NHKの番組で鉄棒の場面を視聴しました。
なるほど。確かに分かりやすい動画です。
「あー、そうなんだよね」「ああやると、うまく回れるんだよね」といった声が聞こえてきました。
こうして1時間まとめて動画を見ることもいいですが、いつも授業の前に視聴してから、体育に取り組んだ方は効果は上がるのではないでしょうか。前日の給食後の時間や、帰りの会の時間、当日の朝などの隙間で5分捻出すれば動画視聴は可能です。
事前に動画を見て、今日のポイントを確認して練習に取り組む。あるいは事後に動画を見て今日の自分の動きを振り返る。
そんな毎時の授業の流れを考えてほしいです。
ちなみに、この番組では、子供たちが自分や友達の動きをタブレットで撮影して確認し、自分のスキルアップを図っています。
モデル動画の視聴、自分たちの動きの撮影、振り返りシート、自分の演技のプレゼン発表、自分たちでモデル動画の制作などなど
いずれ、どの学校でも、このようなタブレット活用〜見る動画の活用だけでなく、作る動画の活用〜が当たり前になるでしょう。
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