男が好きで仕方ないものは?
◆男が好きで仕方ないものに「正解」があります。小さい頃、算数が得意だった友人たちは一様に「算数は、答えが一つにぴしっと決まるから好き。その点、国語は正解が曖昧だから嫌い。」と言っていたものです。この傾向は多くの男性に共通するものでしょう。学校のテストに限らず、いろいろな答えがある状態が不安で、唯一の正解が決まっていることを好むわけです。
◆またその延長で男は「法則」も大好きです。ある事象から法則を導き、一般化して納得したい彼らは「 A は B」 という事実をそのまま受け入れるのではなく、「A はいつでも必ず B だ」と法則化したい。「 A は B だったり C だったりするし、時にはDになることもある」というケース・バイ・ケースの状態は彼らを著しく混乱させるのです。
◆一方、女は一つ一つ臨機応変に対応するのが苦になりません。法則やルールに縛られず、気の向くままに発言・行動するので、そのたびに多くの男はうろたえることになります。そういう意味では、自然科学の研究などはまさに男の領域かもしれません。
◆現代のビジネス社会で求められるのは、そうした研究的な姿勢だけではありません。日々の仕事には「唯一の正解」や「絶対法則」などないのが当たり前ですし。時として前例に縛られないゼロベースの発想が求められます。
◆男が得意とする愚直な努力と、女が得意とする自由な発想、そのバランスこそが、かつてないほどの成功には欠かせないということでしょう。
ちょっと古い『日経アソシエ』2014年12月号に「男と女の言い分(イーブン)な関係」というコラムがあった。
筆者は五百田達成氏(いおたたつなり氏)。但し書きには、次のようにある。
※世の中には「男」と「女」の2タイプがいます。ここで言う「男」とは男性ではなく、男性っぽい感覚・考え方を持つすべての人。「女」はその逆。
「男」「女」という言い切りを理解して読むと、納得できる点も多い。
「女っていうのは~」「最近の若い奴は~」と十把一絡げにまとめて語るのも、ルーツやマニュアルを作って管理したがるのも、男に多い傾向だとある。
大きく分けると「理屈か感性か」ということかもしれないが、小学校の教職員の半数以上は女性だから、男性的なルール・マニュアル・理屈志向だけでは、うまく機能しないことがよく分かる。
「分析批評」は、男性が推進した。正解や法則性を志向するからだ。
しかし、椿原先生の提唱する「図読法」は、女性の反響が多いと言う。
この違いは何か。これからの教育文化を創造する上で、見逃せないポイントだ。
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