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November 20, 2022

堀田龍也先生の提言 〜授業設計のアップデート〜

10月末、愛知県春日井市で開催された日本教育工学協議会(通称JAET)の全国大会

研究紀要の中で、堀田先生は、次のようにも述べている。
こちらは何度も言われてことではあるが、しっかり噛み締めたいと思う。
学校での授業が主体的対話的で深い学びとして改善される必要がある。深い学びがあるという事は、その途上には浅い学びの段階があるということを意味する。誰かから教わった、教科書に書いてあったという、何となくわかったというレベルの知識を、対話的な学びによって精緻化し、その知識の社会での位置づけを知ることによって強靭なものとしていくということになる。そのためには、いわゆるアクティブラーニングが求められ、教師が知識を伝授するタイプの授業では立ち行かないということになる。ゆえに、教師の授業設計のアップデートが求められる。
「学習の個性化」は、学び手の興味・関心等に合わせた学習活動を通して学ぶということであり、個性的な学び方が期待される。みんなと同じ方法ではなく、自分なりのやり方で学ぶからこそ、他者の学びの多様性に刺激を受けることとつながり、これが「協働的な学び」との接点となるということである。それぞれの子供たちの個性が際立つような、そしてそれらが可視化されるような学習環境が学校に求められる。
「日常的なICT」で一息ついている場合ではないと言うことか。
ついでと言っては失礼ですが、JAET会長である高橋純先生の紀要巻頭の言葉を一部引用すると
◆本大会のテーマは「GIGAスクール環境の日常的な活用で実現する令和の学び」です。
ご存じの通りGIGAスクール構想が進展し、すべての児童生徒が端末を当たり前に活用できる教室になりました。教室環境はより豊かになり、それらに合わせた学習指導の充実が求められています。
その目指すべき姿は、中央教育審議会による答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して〜すべての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現〜において、新学習指導要領に基づいた一人一人の子供を主語にする学校教育の実現として具体的に描かれています。
 
・・・「一人一人の子供を主語とする学校教育の実現」という言葉の重みが、この大会後、ようやく身にしみてきた。
それにしても170ページを超える分厚い研究紀要がペーパーレスでないところが、今の状況を示している。
堀田先生は同じ紀要の中で次のように述べている。
◆紙でもデジタルでもいいことは、これからはデジタルでやるようにすべきである。そうしていかなければ、手間とコストが下がらない。
デジタルでもいいが、やっぱり紙の方がざっと読み通せるのだ。
大会に合わせて、教育系の新聞や冊子をたくさんいただいた。この紙媒介から多くの学びがあった。

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