私の弟は学校だ
小学校2年生の主語述語の小テストで、A君が次のような答えを書いていた。
×私の弟は学校だ。
○私の弟は一年生だ。
おー、この×の回答は、あの「ボクハウナギダ」文法だ。
私の弟は「学校」ではない。
ただし、例えば、あなたの弟は今どこにいるかと聞かれたら「私の弟は学校だ」という言い方が成立する。
蛇足ながら、「ボクはウナギだ」というのは、「私はカツ丼にします」に対する「ボクはウナギだ」という場合の言い方である。
話者はウナギではない。
「象は鼻が長い」文法と同じように楽しく読んだことを思い出す。
「明日は月が欠ける」も、主語がはっきりしない一例である。
学校文法では「象はどんなだ」「明日はどんなだ」の構造と見なすので、主語は「象は」「明日は」である。納得しない方が多いと思うけど。
述語が表現する事柄(動作・作用=ドウスル、性質・状態・情意・判断=ドンナダ・ドウダ、説明=ナンダ)の主体(ナニガ)を押さえるために、
(主語) (述部)
私は、 水が ほしい
(主語)(述語)
のような係り受けの関係が成り立つので、「水が」を述部に含まれる「部分の主語」とするというわけだ。
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