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November 20, 2022

1人1台端末活用 〜そういうことか(3)〜

 『チエルマガジン』2022秋冬号に、堀田龍也先生の巻頭論文があり、次の見出しが刺激的だった。
◆「今までの授業のどこでICTを使うか」という発想では情報端末は十分に生かされない
 1人1台端末や クラウドに慣れるステップ1に対し、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を実現する過程をステップ2と呼んでいる。
 そのステップは理解できる。
 しかし、このステップ2の中に、一斉授業型・同時多発型の2段階があるようで、その解説が学会のシンポジウム以外からピックアップできないので戸惑っている。
 ただ、この巻頭論文をよく読むと、それらしい記述がある。p3〜4
◆ 例えば、あるクラスの総合的な学習の時間で高齢化社会を取り上げたとしましょう。ある子供は介護職員などを支える人について調べたい、ある子供は病院での対応を知りたい、ある子供はもっと別の事柄をやりたいと言ったとします。
・・こういう状況は総合に限らず、社会や国語でも起こりうる。
国語の物語なら「人物を追いたい・対比構造を追いたい・情景描写を追いたい」のように個々の課題(アプローチ)を設定することができる。40人で40通りということはないだろうが、そこそこの「コース別」ということがあり得る。
したがって、追究する課題が異なれば「同時多発型」の授業になるには当然の流れだ。
40人クラスなら40通のテーマが出てくる可能性があり、先生がすべてに精通しているとは限りません。こういう場合、先生は万能な学習リソースではないことになります。でも、教科書、G I G Aスクールの端末、インターネット、学習動画、図鑑、図書館など様々な学習リソースの中から疑問の解決にふさわしいものを選択し、そこから学び取る力があれば自力で結論を導き出すことができます。
・・なるほど、学習課題を設定した時点で、「先生から学ぶ」は数ある学習リソースの中の1つにしかならない。
先生がファシリテーターと言われるのも、こういう事情だ。
◆ それぞれの子供の活動が可視化され、「あなたのテーマは私のやってることに近いから、一緒に調べよう」という会話が自然に生まれます。これが「個別最適な学び」と並んで提示されている「協働的な学び」です。
・・自然発生的に「活動が可視化され」と記述されているが、それは違うと思う。
そういう会話が生まれるように意図的に「可視化」するから、「一緒にやろうか」という会話になる。
この可視化するための手段が、クラウドだ。
違うページの言葉でいうと
「中途の共有」(高橋純先生の言葉)
「明るいカンニング」(高森台中学校の言葉)
ということになる。
◆ 従来型の紙ベースの授業スタイルでは、同じ教室内にいても他の人の学習活動の様子が分からない。でも、1人1台のGIGAスクール環境なら、クラウド上で他の子供のやっていることが可視化されるので、「なるほど、こういう風にまとめればいいのか」「こうやって検索すればほしい情報が手に入るのか」とインスパイア(刺激・啓発)されることがいっぱいある。
・・ここは課題解決に入ってからの「明るいカンニング」の記述である。
学会での高橋純先生のスライドでは「他者参照」という言葉が使われていた。
「自分の問い」と言われても困惑する子がいるかもしれない。
だから、問いも「他者参照」すればいいのだ。
従来「まずは自分で考えよう」「最後は自分でまとめよう」と、自分1人の力に重きを起きすぎていたと思う。

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