教師がしゃべりすぎるから、子どもはしゃべらなくなる。
教師の話を聞く(説明を聞く)という場面は、
◆受け身になりやすい。
◆聞いているかどうかの確認がしづらい。
ということで、できるだけ、音声入力に頼らない授業の工夫が必要になる。
(1)子どもと子どものやりとりを設定する
多くの教室では、発言する子が教師に向けて話すので、まずはここを直す必要がある。
「みんなに向けて話す」が難しい場合は、発言する子を前に出させればよい。
T-C、T-Cの繰り返しでは単調になる。
Tに対してC1,C2,C3のように展開したり
Cに対してC1,C2,C3となるような展開になれば、それだけ子供の思考時間が多い授業になる。
(2)「見れば分かる・読めば分かる」は、説明しない
黒板に書いてあるんだから、見れば分かる。
教科書に書いてあるんだから、読めば分かる。
こういう内容を教師が話しても、子どもは聞いていないし、聞いてなくても困らない。
聞いてなくても困らないようなことを話すから、ますます子供は聞かなくなる。
「皆で読みましょう。説明できる人お願いします」で流せれば、教師の音声は相当減らすことができる。
(3)聞いていれば分かる
「聞いていないと困る」という場面がある。
しかし、実際には、聞いていない子がいると、教師がもう一度再説明してしまう。
これで、子供は全く困らなくなる。
「聞いてなくても、なんとかなった」という成功体験ばかりで、「聞いていなくて、とても困った」という失敗経験がないから、いつまでたっても話を聞かない子がいる。
(4)復唱するから、聞かなくなる
子どもの意見を教師が復唱するのは時間の無駄。
復唱したいなら、子供にやらせるべきだ。
解説も同じで、くどくど説明しても子供は聞いていない。
説明も、できるだけ子供にやらせるべきだ。
(5)詰めが甘いから、聞かなくなる
(3)(4)と重複するが、
「〇〇君、今△△さんがいったこと言ってみて」
「〇〇君、今読んだところもう一回読んでみて」
といった詰めがないと、授業に緊張感が生じない。
教師の親切が「大きなお節介」になってはいけない。
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