「知識の理解の質」の向上 〜頭を素通りさせない手立て〜
高橋純氏は、『学び続ける力と問題解決』(東洋館出版)で次のように述べている。
◆端末でも図書でも事実的な知識、つまりノードが提供されるに過ぎない。これらのネットワーク化を行い、単なる事実を自分なりの考えや概念などに抽象化していく作業が求められる。その際に必要なのは、先に述べた見方・考え方のような認知的な活動であるし、話し合ったり、まとめたり、伝えたり、体験・見学、実習・演習といった活動でもある。つまり主体的・対話的で深い学びやアクティブ・ラーニングと言われるものが重要なのである。P62
・・・うーん。初任者にこの文章で理解してもらえるか自信がないので、もう少し簡略にしてみた。
◇新出事項を機械的にインプットするのではなく、話し合ったり、まとめたり、伝えたり、体験や実習などを取り入れたりして既習事項や生活体験と関連づけると、漠然としていた情報が強固になる。さまざまな情報が頭に中で整理されると「無意識にできる」「自ら行動できる」ほどに熟達する。
・・・高橋氏は、次のように書いている。
◆いかに頭を素通りさせないか、いかに良質な情報で頭をフル回転させるか。p61
◆ 端末で学べば学ぶほど、こうした活動を意図的に行っていかないと、わかったつもり、知ったつもりを呼ぶことになるであろう。p62
・・・「受動的学習」より「能動的学習」の方が成果が上がるという指摘と重なる。
「受動的学習」
・講義・読書・視聴覚・デモンストレーション
「能動的学習」
・グループ討論・自ら体験する・他の人に教える
◆「頭を素通りさせない」
◆「わかったつもり・知ったつもりにならない」
◆「主体的に関わらせて印象付ける」
ために「アクティブ・ラーニング」=「主体的で対話的な学習」が大切だとよく分かる。
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