「子どもが学びとる授業」への転換
JEES教育セミナーのアーカイブ動画で、札幌市立稲穂小学校の菅野校長先生の話を視聴した。
印象的な箇所を自分の責任でまとめると、
◆「教師が教える授業 〜教えてもらってわかる〜」から「子どもが学びとる授業 〜子どもが自ら学ぶ、自分で問題を解決できる〜」
への転換のために、5つのステップがある。
①学習ルール、生活ルールを身につける
②基礎基本の知識・技能・学び方の習得
課題解決のために学びの「型」を身につける
③先生に分かりやすく教えてもらって学ぶ
④友達と一緒に考えて学ぶ
少人数で共有して考えることで、【教師→子ども】の授業から少しずつ離れる
⑤自分で学び続ける
・・・注目したのは①②③までは「教師が教える授業」であること。
この①②③があって初めて「子どもが学びとる授業」が成り立つ。
この「手放すタイミング」を間違えると、明治図書が特集を組んだように「子供主体の授業がうまくいかない」という事態が起こる。あるいは「這い回る授業」になる。
昭和59年頃、愛知せんの会が「分析批評」に注目したのは、分析批評という手法を習得させたら、自分の学級でも向山学級のように「自力読み」が可能になったという事実があったからだ。
昭和から「自力読みできる子、一人読みできる子の育成」という主張はあったから、「自分で学び続ける子」という理想は、令和になって突然現れたわけではない。
これまでうまくいかずに「這い回る実践」が多かったのだが、だからといって、もう一度教師主導に振り子は戻さない。
もう後戻りしない、這い回る授業にはしないという覚悟を含めて、「授業観の転換=パラダイムシフト」なのだ。
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