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February 20, 2023

通知表の所見対策

 2月なかばは、「授業を進める ー テストをやる ー 成績をつける」が最優先といえば最優先なので、所見にまで気が回らない先生が多い。忙しいのは分かるが、初任にとっては初仕事なので少しずつでも取り組んでほしい。

 通知表は一生残るし、何度も読み返れされるので、十分な配慮が必要になる。

(1)大事なのは具体的なエピソードです。

 ちょっとややこしいが、例えば次のような場面

◆給食の際、牛乳のストローを入れるゴミ袋にジャムが入っていたことがある。A君が見つけて、袋からジャムを取り出して、ジャム用のゴミ袋に入れかえていた。 後で担任に聞いたところ、彼は前期の給食係だが、後期、自分の係でなくなってからも、給食のゴミ処理にすごく熱心に取り組んでいると言う。

・・・この「ストロー用のゴミ袋にジャムの袋が〜」というところは、状況説明が難しいし、あまりに小さなエピソードだから通知表に記載しづらい(ただし懇談会などの話題としては使える)。

 でも、こういう具体的なエピソードをベースにするから、「係が変わっても進んで給食の後始末に取り組んだ」というような抽象的な(総括的な)所見ができる。こういう具体的なエピソードのストックが大事である。

 また、次のような場面。

◆特別日課で掃除がなかった日。昼放課に3人の子が教室掃除をしていたので、「あれ、すごいね」と言うと、「今日は清掃カットの日だから、3人で掃除をしているの」と話してくれた。

・・・当然、係でもなんでもない自主的な行動だから、こういう素敵な行動はぜひ何かの形で残しておきたい。たまたま○月○日にだけ取り組んだ行動なら一生残る通知表に記載することもないが、「清掃カットの時はいつも・・」のように言えるなら、それは記載するだけの価値がある。

(2)「行動の記録」と擦り合わせてください。

 通知表には毎学期「行動の記録」がある。行動の記録の「責任」に◯があって、所見に「責任を持って」とあるのはよいが、○がなくて所見だけ触れてある場合、保護者は「所見で『責任を持って〜』とを褒めるなら○をつけてくれればいいのに」という不満を持つかもしれない。

 「元気よく」「礼儀正しく」「進んで」「協力して」「分け隔てなく」などのフレーズは、行動の記録の「〇」と所見を連動させると誤解が少ない。

(3)「指導要録」を参考にするのは、使わないためです。

 今は、通知表の所見の文末表現を変えて要録用としてデータをコピーする場合が多いから、指導要録を見れば、前年度までの通知表の所見がおよそ把握できる。

 ただし、「指導要録を参考にする」というのは、「使わないための参考」であると考えてほしい。

 1年に1回書かれる通知表の所見だから、子供も保護者もおよそ覚えている。そこに昨年と同じような内容、あるいは毎年同じような内容が書いてあってはがっかりさせてしまう。

 「いつも明るく元気」「進んで係活動を」「友達と仲良く」「運動が得意」のようなフレーズは、「行動の記録」と連動させるから結果的にそうなるのだが、今年度らしいエピソードを入れることで同じ観点でも受け止め方が変わってくる。だから(1)の具体的なエピソードのストックが大事になる。

 高学年はクラブ・委員会・行事などの活躍場面が多くなるから、そういうトピックで書くと、所見のダブりを回避できる。

 

(4)大変なのは残り2割です。

 よく、2割の子に8割のエネルギーが必要になると言われる。逆に言うと8割の子はそれほど苦労なく書ける(はず)。 大変なのは、おとなしい子・目立たない子。早めに書けそうな子は早めに済ませて、おとなしい子・目立たない子を注視してほしい。

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