問いに正対した解答が大事!
某会社の国語の市販テスト。2年生の「おにごっこ」を見た。
2番
原文:このあそび方だと、おにの数がふえていくので、おには、にげる人をつかまえやすくなります。
Q:このあそび方だと、おにと、にげる人は、どうなりますか。
A:数が(ふえていく)ので、にげる人を(つかまえやすくなる)。
【採点基準】「つかまえやすい」「つかまえやすくなります」なども正答。
根拠1・・設問は「どうなりますか」と聞いている。
根拠2・・本文は「つかまえやすくなります」と書いてある。
ならば、正解は「つかまえやすくなります」の一択。
どうみても「つかまえやすくなる」は×もしくは減点。
そして「つかまえやすい」は明らかに×。
3番も同様で、笑えるほど同じことが言える。
原文:このあそび方は、どきどきして楽しいけれど、おにごっこがすぐにおわってしまいます。
Q:このあそび方をすると、どうなりますか。
A:(どきどき)して楽しいけれど、おにごっこが(すぐにおわってしまう)。
【採点基準】「すぐにおわる」「すぐにおわってしまいます」なども正答。
「すぐに」が抜けているとマイナス5点
根拠1・・設問は「どうなりますか」と聞いている。
根拠2・・本文は「すぐにおわってしまいます」と書いてある。
ならば、正解は「すぐにおわってしまいます」の一択。
どうみても「すぐにおわってしまう」は×もしくは減点。
そして「すぐにおわる」は明らかに×。
これではテストが「問いと答えは正対させなくていい」と教えているようなものだ。
「~なども正答」って、正答を後回しにしている言語感覚が信じられない。
むろん、担任が、この模範解答と採点基準を無視すればいいのだが・・。
問題文が「常体」で、設問が「敬体」の場合は、解答にそういう混乱が起こる。
しかし、今回は問題文が「敬体」で、設問が「敬体」だから、わざわざ「常体」に直した解答をOKとする必要はない。
常体の解答は、せめて「~なども正答」に格下げするべきだろう。
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