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February 12, 2023

子どもの辛さに本気で寄り添っているか?

かつて、体育の時間、今一つまじめに取り組まない女子がいた。
走り高跳びでは、はさみとびのフォームが理解できず、ハードル走のように突っ込んでバーを蹴飛ばしてしまう。
「えー、分からん分からん」と言って、うまく跳べない。
「みんなの動きをよく見てよ」と思うが、そんなアドバイスが入らない。
長なわでは、入るタイミングが合わず、何度も失敗した。アドバイスをすると「プレッシャーになるからやめて」と言う。
「態度悪いな、前向きでないな」と感じることもあったが、彼女は苦手意識があって、みんなができることができなくて辛かったのだろうと今は思う。
高跳びも長なわも、多くの子は苦労していない。
なのに自分はうまくいかない。
順番が回ってくるから仕方なくチャレンジするが、本当は嫌で嫌で仕方ないのかもしれない。
Aレベル・・自分の意志でチャレンジする(ジャンジャンやりたい)
Bレベル・・人に押されてチャレンジする(指示された分だけやる)
Cレベル・・いやいやチャレンジする(できればやりたくない)
Dレベル・・拒否する(失敗するからやらない)
彼女は「拒否」はしない。
ただ失敗するからできればやりたくないのだ。
これは「学習性無力感」
【できない経験を繰り返すと、がんばろうとしなくなる】
に関わる事例だ。
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失敗恐怖が強く、自尊感情が乏しいCくん。課題が示されても積極的に取り組めない背景には、成功体験までたどり着けなかったであろう過去や、警戒心や逃避・拒否の繰り返しの歴史が存在しているようだ。(中略)
「あいつはやればできるのに、手を抜いている」とか「あいつは何を言ってもやる気を示さない」といった周囲の誤解につながることもあるので注意しなければならない。
 月刊「実践障害児教育」2014年7月号P40 川上康則氏論文より
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そう、彼女に対して「あいつはやればできるのに、手を抜いている」という誤解を、教師である自分が持ってしまっていた。
そして彼女に過度の助言(過度の期待)をして苦しめていた。
できない子供の辛さに寄り添えないようでは、教師失格。
そんな子供に最適な指導を講じてこそ教師であり、それができないなら「子供の辛さに寄り添う教師」なんて口にする資格がないのだ。

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