避難訓練のハンカチは無意味!
10年以上前に書いたと思うが、もう1度書く。
「過去に得たわずかな知見にすがり・・・」
危機管理アドバイザーの国崎信江氏が、2012年10月9日の中日新聞夕刊のコラム「紙つぶて」で、
火災の避難訓練でハンカチに口や鼻をあてる行為」
に疑問を呈している。
平成八年の防災指導ハンドブックには
「ハンカチやタオル等は湿・乾問わず、ほとんど一酸化炭素の除去は期待できない」
と記されているそうだ。
おそらく、どの学校でも「濡れたハンカチ」までは指導されていないと思う。
ただハンカチで口を押さえる指導を行っている学校は今もある。
それは、指導者が自分自身の子供時代の体験をそのまま踏襲しようとするからだ。
国崎氏は、こう主張する。
◆問題は、ハンカチやタオルの効果について新しい知見が蓄積されぬまま、保育園や学校で指導されていることです。
防災先進国として園や学校に高性能な防煙マスクの装備が標準化されてもおかしくないのに、過去に得たわずかな知見にすがり指導内容や防災設備が進化していないことを憂慮します。◆
・・・「過去に得た知見にすがり」という部分に、教師という仕事の責任の重さを痛感する。
最先端の知見を学ぶことは教師の務めであるべきなのに。免許更新制が廃止になり、新しい知見を学ぶ機会が減った。
「過去に得たわずかな知見にすがり指導内容が進化していないことを憂慮します」という批判を受け、学校不信の引き金にならないよう、常に学び続けねばと思う。
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