「内省」によって、自分自身と向き合う
(1)カウンセリングに近い「内省」
今シーズンのキムタクのドラマ『教場ゼロ』をチラッと見ることがあった。
上司のキムタク刑事が部下の心の闇を暴くような場面があり、これって「内省・内観」だなと感じた。
部下の中込刑事は、キムタクに「ずるいですよ指導官。犯人を前にして俺のカウンセリングなんか」と語り、「気持ちを言葉にできたので、これからは感情をコントロールできます」と宣言する。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/encount/entertainment/encount-470728?redirect=1
このネット記事では「過去と向かい合った」と評しているが、過去と向かい合うよう仕向けたキムタクの対応が見事だったのだ。
(2)「内省」と「反省」は違う
「内省」は「反省」とは違う。
自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みること自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みることを言う。
◆反省:自分の間違った考えや言動などを振り返り、周りに「これがいけなかった」と伝えるための考え方
◆内省:自分自身と向き合い、自分の考えや言動を振り返り、気付くこと
https://www.kaonavi.jp/dictionary/introspection/
「反省」は形式的になりがちで、口先でだけならいくらでも反省の言葉を重ねることができる。
(3)「内省」と「内観」
「内観」は「内観療法」とも言うように、医学用語なんで安易に使いづらい。
よって、ここでは「内観」という用語は使わない。
(4)「内省」と「リフレクション」と「振り返り」
「内省」とは「リフレクション」のこと。
そして「リフレクション」を調べると「振り返り」と出てくる。
しかし、「内省」と「振り返り」が同じ意味かなと気になる実践例をよく見かける。
振り返りの質が低いのだ。
マズイ。
「自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みること」までいかない「振り返り」で満足する子供がいるが、それは教師の指導不足だ。
安易な「反省」もよくないが、安易な「振り返り」もよくない。
とはいえ、具体的に、どんな「内省(リフレクション)」ならOKなのか。
そこを詰めないと机上の空論になるので、のう少し深めたい。
この後、道徳の授業と「内省」について話を進める予定ですが、どうかなあ・・・。
(続く)
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