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August 04, 2023

「ごんぎつね」のワークシート考

ある先生の「ごんぎつね」自作ワークプリントを見せてもらった。

いくつかの資料を参考にして自作でワークシートを7枚。
2学期用のワークを夏休みに作成している。
早い段階だからこそ修正も効くので、いくつか助言を文書にまとめてみた。
(1)
これまでの授業の積み重ねを意識して
 「白いぼうし」「一つの花」で取り組んだことと関わらせると理解がしやすくなります。
ここで新しいことを教える際も「『一つの花』でいうと~」のように補足しながら進めると納得させやすいです。
 「ごんぎつね」を読み取りながら、物語を読み取る汎用的なスキルを意識させると、別の作品を自分で読み解く意欲付けにもなります。
(2)
全体―部分―全体を意識して
 読み取りのワークプリントは場面ごとになりがちですが、まずは作品の全体の流れ(設定)を把握し、そのあと場面ごとに読み取り、最後に全体を振り返ることが望ましいです。
 「ごんぎつね」の場合、ラストを読んでから、冒頭に戻ると、ごんと兵十の物語が長く語り伝えられていることが分かります。
 「このお話が村でずっと語り継がれているのは、なぜ?」という形で、この物語の魅力やメッセージを考えさせてみたいです。
 「一つの花」が、前半と後半で大きな対比構造になっているように、「ごんぎつね」は、前半と後半で「ごん」の大きな変化があります。
 いたずら好きだったごんが、償いをするやさしいごんに変化したのは、なぜか。どこか。
 その決定的な分岐点を考えるためにも、最後に作品全体の流れを振り返る時間が必要です。
(3)
自分の感想・意見・理由を書きこむワークに
 ワークは、どうしても教師主導で読み取ったことを書き込む形になりがりです。
 子供はただただ書き写すのではなく、自分の意見(根拠)を書き残すワークであってほしいなと思います(ノートを併用する方法もありますが)。
 その場合、「ごんと兵十の行動や気持ちを読みとろう」といった漠然としためあてとは別に、焦点化した「問い」が必要です。
 例えば・・
 A:ごんはどんな人物か?
 B:ごんは兵十に気付いてほしかったのか。気づかれたくなかったのか?
 C:ごんは幸せか。不幸せか?
 Aの場合
 たとえば、授業の終わりに毎回のプリントのタイトル「ごんぎつね」に「どんな」を付け足して、意見交換させます。
 「やさしいごんぎつね」「いたずらを後悔したごんぎつね」など、各自の読みが反映するので、それを記入し、互いに聞きあうだけで、1時間のまとめになります。
 B・Cの場合
 選択的に問うているので、「〇〇です。理由は・・」のパターンで自分の意見を言わせる訓練になります。
 ただし単純な二択にならない場合は「2対8」「5対5」のように割合表示で考えさせると、双方の立場を踏まえた意見を書く訓練になります。
 ワークを印刷した後に新たな問いが浮かんだ場合は、それぞれのワークの裏面に書かせれば大丈夫です。
 裏はフリースペースですから、子供もスペースに制限されずにどんどん書き込ませたいです。
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