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September 10, 2023

教師が提示する情報は、「論理」が決める

『書く力は、読む力』鈴木信一(祥伝社新書2014初版)の第三章は、「書くことのメカニズム」について述べている。
 具体例として、次の一文。
「若者のスマホ利用が、このところ大きな社会問題になっている」
このように書き始めたら、続けて次の内容を書かねばならない。
◆「若者」とはどのあたりの年齢層か。
◆どんな点が「社会問題」なのか。
それは、当然「読み手が期待する内容」だからだ。
そして、それを書き足さないと「読み手」は前に進めないからだ。
(とはいえ、この2点に触れないで書き進める人が多いのが現実だ)
※ 書き手はこうした新たな不足に気づき、それを埋めることをまた強いられます。
では、誰がそれを強いるでしょう。
論理が強いるのです。こう書いた以上は、次にこう書かなきゃまずいんじゃないか?ーそういう論理のささやきに耳を済ましながら、私たちは書くことをなかば自動的に進めていく。これが書くことのメカニズムです。P98
※書く事に必要な力があるとすれば、それはまず、前の文(書いてしまったこと)との整合性を保ちながら、文をつないでいく力だということになります。P99
・・・具体例まで引用すると膨大なので省略するが、ある情報を書き手が提示すると、読者は「それは例えばどういうことか?」を知りたくなる。だから、書き手は、具体例をあげて「不足部分を埋める」必要があるわけだ。
※不足を追う習慣のある読み手が心に刻むのは、「印象に残った言葉」ではありません。「来てもらわなければ困る言葉」です。こう書いてある以上は、次にこう書いてもらわなければ困る。そうやって「来てもらわなければ困る言葉」を待ち構えるわけです。P109
なるほど!
授業で与える「情報」も同じだな。
授業者は、論理的整合性をもって、提示すべき情報を仕組まねばならない。
情報不足を埋めようとする学習者の態度は、まさに「探究」だ!
先の引用部分をトレースすると
◆探究する学習者が求めているのは、「提示してもらわなければ困る情報」です。
◆授業者に必要な力は、提示した情報との整合性を保ちながら、さらなる情報をつないでいく力です。
ということになる。
与えられる情報にロジックがあると、授業を受けていて心地よいのだ。
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