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October 13, 2023

「要約よりも引用を指導せよ」 ~宇佐美寛先生の主張~

◆引用するためには、引用すべき個所を選ばねばならない。自然に注意深く読むことになる。目はゆっくり、文面に忠実に進む。(中略)文面から遊離した粗い概括・要約・印象は防げる。
「宇佐美寛 問題意識集2 国語教育は言語技術教育である」P21
「神は底部に宿りたまふ」
「引用無きところに印象はびこる」
「印象批評」
といった言葉も宇佐美先生の著書から学んだ。
今回、読み直してみて、次の箇所が印象に残った。
「引用が出来ない者には、要約はなおさら出来ない。引用を教えずに要約を教えるのは間違っている」p24
先日、文中の言葉を根拠に主人公の心境を検討させる授業を参観して、「引用」は説得力が高いことを改めて感じた。
授業者は「たずねびと」(5年光村)の前半部を「わくわく好奇心」、中盤を「テンション下がる」と文中にない言葉でまとめていたが、その言葉選びに疑問をもった。
ならば、逆に中盤を「衝撃・ショック」などとまとめるのにも、十分な合意形成が必要であり、慎重な言葉選びが必要だと思った。原爆の被害を知って「頭がくらくらした」と書いてあるから「衝撃」でいいよね、と大人は思うが、子どもはできるのかどうか。
かつて、文中の言葉そのまま抜き出すのを「摘出」、自分の造語で表現するのを「創出」
と書いたが、大きく言うと「引用」か「要約」かという区分と同じ意味だ。
丁寧に引用する癖がついた段階で
「引用すると長くなるから適切な言葉で置き換えてみよう」
と教えるのが「要約」だ。その逆は好ましくない。
「正しい引用・正しい抜き出し」でないとテストで正解とされない場合もあるのだから、まずは「正しい引用」が大事だ。
ちなみに、先日「ごんぎつね」で授業者が「イタズラ」とカタカナ表記していた場面でも違和感も抱いた。
引用は正確にというのは、受験にまでつながる大切な作法なのだ。

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