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November 24, 2023

リフレクションの氷山モデル

 コルトハーヘンは教育場面を振り返る際に見つめるべき4つの領域を氷山に例え、次のように説明した。
(1)最も目につきやすく分析もしやすい「行動」の領域。何をしたのかを振り返る。
(2)見えたり見えなかったりする「思考」の領域。比較的言語化がしやすいため、部分的に他者と共有したり分析したりすることができる。
 ここまでは、これまでの振り返りとさほど違いはない。
 コルトハーヘンが推奨するのは、これよりも深いリフレクションである。
(3)目に見えない部分の「感覚・感情」の領域。「冷や汗が出た」「鳥肌が立った」「ワクワクして胸が高鳴った」など、身体感覚を含めて感じたことを見つめる段階
(4)水面よりもはるかに深い部分の「望み」の領域。「単元の面白さを分かってほしい」「注意して聞いてほしい」「友達と話したい」「寝たい」など、その場面で思考や感情にも影響を与えている欲求や願いについて考える。
 東京書籍「教室の窓」 Vol70号 2023年9月発行
 特集:教育におけるウェルビーイング「教師が花咲く学校づくり」山辺 恵理子氏の論稿を修正
 この4層の氷山モデル開発の経緯が、次のように書かれている。
◆コルトハーヘンは、教師が授業などの振り返りをする際に思考や行動にしか焦点を当てず、しかも失敗経験を振り返りがちであることに疑念を呈した。
 研究授業などで互いの授業を見ても、その後の振り返りでは、授業中に教師がとった行動とその理由を思考レベルで分析したうえで、すぐにダメ出しや改善案の話に進んでしまうことは少なくない。
◆思考レベルの分析では説明のつきにくい、価値観や感覚・感情、望み・使命感といったものを見つめていかなければ、一つ一つの場面に応じた最適解を見つけることはできないのではないか。
◆子どもたちの「行動」や「思考」(の未熟さ)を叱るだけでなく、その根底にある「感覚・感情」や「望み」に目を向け、尊重すること。さらには子どもたちの成功体験に目を向けて、教師と児童生徒がいっしょになって、子どもたちの力を最大限に発揮できるようにする条件を考えていくことも重要である。
・・・「リフレクション」は、表層的な「行動」や「思考」レベルでなく、もっと深いところで論じよという提言。
 「思考」より深いのが「感覚・感情」「望み」か。
 そうだな。
 昔は「反省する」というと「ダメ出し」と同義語だった。
 「どうすればうまくいきそうか」「どんな自分になりたいか」「うまくいったらどんな気持ちになれるか」を考えることは、ダメ出しの「反省」と違って心地よい。
 成功体験を得るためのポジティブなリフレクションが、ウエルビーイングの実現につながっていく。
 無料の教育雑誌の情報ではここまでしか理解ができないのだが、教育雑誌だからここまで簡潔にまとめてあるとも言える。
 とても勉強になりました!
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