改めて「ミラー・ニューロン」を学ぶ その4
楽しそうに振る舞うのが一番!
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◆両親が楽しそうにしていると、それを見ている子どもは、ミラー・ニューロンを興奮させて「楽しそうだ」と感じて、真似をしますからね。
とすると、両親自身が楽しく思っていないことを子どもにさせるということは非常に大変なことだ、ということがお分かりいただけるかと思います。
「少しの努力で『できる子』をつくる」池田清彦(2011年10月初版)講談社文庫 p72
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・・・・楽しいことをやっているから真似したくなり、楽しいことを真似するから習得していく。
「教育はまさに真似をさせることだし、真似することがなければ、文化も伝承していきません」という指摘は重い。
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誕生から一歳半位の期間に、いかに「真似ることの技量」を身につけさせるか、それがとっても大事なことなんです。この頃に「真似することは楽しいことだ」と思わせると、子どもはその後に伸びますよ。もしも子ども自身が真似することを楽しくない、と思い込んでしまうと、その子はうまく成長することができないかもしれません。だから一番重要なことは、母親が「楽しい」と思って行動すること。それを見て赤ちゃんは幸せな気持ちになれるんです。p74
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・・・なるほど。大人が楽しくてポジテイブな行動に努めると、子供はそれを真似て幸せでポジテイブな気持ちになれる。
なんと素敵な「笑顔の連鎖」ではないか。
今回、「ミラー・ニューロン」について読んでいて、「真似させる」よりも「楽しんでいる」が重要なのだと思えてきた。
ミラー・ニューロン発見のきっかけとなった実験室でのジェラート。
研究員がジェラートをおいしそうに食べているのを見て、サルは欲しくて欲しくてたまらなくなったに違いない。
「きっと何か特別おいしいものを食べているのだ」と思ったに違いない。
「楽しい感情」は「楽しい感情」を呼ぶ。
「楽しい行動」は「楽しい行動」を呼ぶ。
「授業は楽しいことをするに尽きる」という境地と繋がっている。
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