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December 02, 2023

「伝記」についての考察(2)

5年の教科書(光村)の『やなせたかし・・アンパンマンの勇気』の学習に手引きに次のように書いてある

(2)伝記を読んで考える
伝記から読み取ったこと
 ・人物がしたこと・人物の考え方 
自分自身のこと
 ・ふだん考えていること・実生活での体験・もっている知識
  ↓
・新しく知った・こうなりたい・考えが変わった・初めて考えた・考えが深まった
(大切)伝記を読む
◆人物の生き方をや考え方をとらえる
◆筆者が何を取り上げ、人物に対してどのように考えているのかを確かめる
◆自分の生き方に取り入れたいことを考えながら読む
・・・この「伝記を読んで考える」の内容は、伝記に限らず、物語でも説明文でも同じことだ。
 ただ、「特定の著名な人物の事実(偉業)が記してあるので、単なる物語・単なる説明文よりも教訓的だと言える。
 しかし「自分の生き方に取り入れたいことを考えながら読む」という読みのポイントは「自分の生き方に取り入れたいことがある」を前提にしているようで、私には窮屈なのだ。
 「学習の手引き」にある次のような課題を読むと、道徳の授業かと思えてしまう。
◆あなたは、「たかし」をどのような人物と感じただろう。
 行動や考え方で、共感することや自分もこうありたいと思うところはあるだろうか。
◆自分が読んだ伝記について、伝記から読み取ったことと、自分自身のこととを関わらせて、考えたことを200字程度で書こう。
 
 もちろん「感動の押し付け」などとは書いていない。
 しかし、「共感することや自分もこうありたいと思うところ」を問うとは、結局、そういうことではないのか。
 「自分もこうありたいと思うところはあるだろうか」という問いに対して「ありません」と答える自由はあるのだろうか。
 もう少し批判的に読む自由も保証してほしい。
 「自分だったら主人公のような生き方はしなかった」と言えることも、伝記からの学びであっていいはずなのだ。

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