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February 05, 2024

仏教哲学の教え ~人は分けたがる~

 かつて、勤務する中学校の図書館に『ブッタとシッタカブッタ』(小泉吉宏著・メデイアファクトリー)の三部作があった。

 宮崎哲弥氏は「仏教のエッセンスをこれほど噛み砕いて、これほど深いところをまで表現したマンガはいまだかつてなかった」

「縁起・空・無我・無自性、無常などの仏教哲学の基本概念が、これ以上わかりやすくはならないというほどわかりやすいかたちでもりこまれている」

と評している(『文芸春秋』2004年3月号229頁)。

 私は、特に三巻の内容に感激し、次のような考察を試みたことがある。

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 人間は、とかく「分けたがるもの」なのらしい。

 だから、クラス対クラス・クラブ対クラブのような対立を起こしやすい。

 中一であれほど仲良かった二人が、二年になって別のクラスになってから仲が悪くなった例はたくさんある。

逆に、一年の時は別のクラスにいて敵対視していた子と二年で同じクラスになり、仲良くなる例もたくさんある。

 一年生の時、あの子のおかげで合唱コンクールで勝った・体育大会で勝ったというような強敵が、よそのクラスにいたとする。

 二年になってもその子が別のクラスだったら憎らしいだろう。

 でも、今度、その子と同じクラスになったらどう思う?

 その子のおかげで合唱で勝てる・体育大会で勝てる、となったら、その子を大歓迎するんじゃないかな?

 同じことは逆でも起こる。

 自分のクラスで合唱や体育大会で大活躍していた子が、別のクラスになってしまったら、その子の能力の高さを知っているだけに、手ごわいよね。

 「お互いがんばろうね」って言えればいいけれど、中には「あんな子たいしたことないんだよ」なんて次の新しいクラスでふれ回る人もいるんだ。

 他人への愛情・他人への憎しみって不思議だね。

 自分にプラスになり、自分の味方にならないと、その子の長所がたちまちマイナスになってしまうってことなのかな? 

 自分のプラスになりそう、味方になりそうだと思うと、その子の短所より長所を見ようとするということなのかな?

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  人間は決めつけたがる癖がある。

  人間は分けたがる癖がある。

  そして人間は自分を守りたがる癖がある。

  もし、誰にも、そのような性質があるのだとしたら、私たちは、そのような性質の短所に振り回されないようにしないといけない。

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 相手を好きとか嫌いとか、いい子とか悪い子とか軽はずみに決めつけて言わない方がいい。

 なぜなら、どんな好きな人の中にも嫌いな要素があり、どんな嫌いな人の中にも好きな要素があるからだ。

 相手に好きとか嫌いとか言われても、いい子だとか悪い子だとか言われても、それが100%だと思わない方がいい。

 なぜなら、人の気持ちはいつまでも同じとは限らないのだから。

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