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March 19, 2024

見えにくいものを見とるのが教師の仕事

見えにくい思考力や態度をみとる3つの方法

田村学氏の論稿「教育技術小三小四」2020・3

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一つ目は、子供の姿を時間軸で関連付けてみると言うことです。例えば「昨日の授業ではこう言ってた子が、今日はこう言っている」「今日の授業の前半でこう言ってた子が、途中ではこう変わって、最後にこう言っていた」というように時間軸で見るわけです。

 これまでは、一場面、一局面で見る傾向が強かったのですが、それを時間軸でつなげてみると、思考力や態度の変容が見えてくる可能性が高まります。

 二つ目は、空間軸でつなげてみることです。頭の中で起きていることを見るために、話すこと(発言、つぶやき等)、書くこと(文字、笑、図等)、うなずきや表情、振る舞い等々、多様な子供の表れを空間軸でつなげて関連付けて見るのです。例えば、「こう語っていた子が、こう書いていた」「あの子の意見にこういう表情でうなずいていた時、ノートにこんな図を描いていた」などと、多様な言動を空間軸で関連付けて行くと、頭の中が見える可能性が高まると思います。

 三つ目は、その授業の評価規準を子供の姿として具体的に明確に描いておくことです。その授業を通してめざす姿がぼんやりしていると、目の前の子供の姿を評価することができません。例えば「お店の工夫について気づいている」という規準では大きすぎて評価が難しいと思います。そうではなく、「商店街の人が、商品の陳列について、季節や時期に合わせて工夫していることに気付いている」となると、評価しやすくなります。それがシャープに描ければ描けるほど、より的確に見とることができるはずです。

 これら3点を、毎日同時に行うと大変ですから、一つずつ、日々の授業の中で少しずつ意識していくと、次第に見えにくかったものが見え始めてくるのではないでしょうか。

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・・・具体的な内容をピックアップすると田村氏の主張が分かりやすい。

①時間軸の変容を見とる

「昨日の授業ではこう言ってた子が、今日はこう言っている」

「今日の授業の前半でこう言ってた子が、途中ではこう変わって、最後にこう言っていた」

②空間軸の動きを見とる

 「こう語っていた子が、こう書いていた」

 「あの子の意見にこういう表情でうなずいていた時、ノートにこんな図を描いていた」

③具体的な評価規準を設定する

 「商店街の人が、商品の陳列について、季節や時期に合わせて工夫していることに気付いている」

 

 自分がよく引用するのが、吉井理人氏の「最高のコーチは教えない」の一節。

「今日は調子悪かったです」としか言えなかった選手が、

「下半身をこう使えばうまくいくことを、今日の試合中に気づいたので、イニングの合間に修正してみたら、ボールの質が変わりました」

と言えるように変われば、自己改善できる。

・・・むろん学習者本人がそのように言えること・自覚できることが大事だが、教師はそうした変化を見とれる存在でありたい。

待っているだけでは、子供の振り返りの質は劇的に変わらない。

「こういう点が変わったよ」と具体的に提示することも「ティーチング」である。 

 

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