« GW明けから、「魔の6月」対策へ | Main | 熱心な無理解者 »

May 16, 2024

個が埋没しない授業・孤立しない授業

(1)「協働的な学び」の注意点

======================

「協働的な学び」においては,集団の中で個が埋没してしまうことがないよう,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善につなげ,子供一人一人のよい点や可能性を生かすことで,異なる考え方が組み合わさり,よりよい学びを生み出していくようにすることが大切である。

「協働的な学び」において,同じ空間で時間を共にすることで,お互いの感性や考え方等に触れ刺激し合うことの重要性について改めて認識する必要がある。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して ~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと, 協働的な学びの実現~(答申)

令和3126日 中央教育審議会 P18.19

https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_syoto02-000012321_2-4.pdf

 

・文科省のサイトに示された資料は膨大で、よく似た資料も多いので、うっかり見逃すとなかなか再発見できない。

本当はスライド資料を探していたのだが・・・。

今回、この「協働的な学び」で注目したのは、冒頭「集団の中で個が埋没してしまうことがないように」の箇所だ。

 

◆せっかく同じ空間で時間を共にするのだから,お互いの感性や考え方等に触れ、刺激し合うべきだ。

◆だから、集団の中で個人を埋もれさせてはいけない。

 

という主張が読み取れる。見た目の「協働」にとらわれてはいけないという意味だ。

 

A】協働的でない授業

=同じ空間にいるのに、黙々と個人作業させている授業

・・これはダメ

B】協働的に見えて協働的でない授業

=話し合いをさせていても、結局、自分の主張を言い合うだけの授業

・・これもダメ。

C】協働的に見えないけれど、実は協働的な授業

=黙々と個人作業をさせているように見えて、しっかり他者参照を促している授業

・・これはアリ。

 

C】に見える【A】が推奨されてもいけないし、【A】に見える【C】が否定されてもいけない。

理想形は「お互いの感性や考え方等に触れ、刺激し合い、集団の中で個人が埋もれない」状態だ。

 

 (2)「個別最適な学び」の注意点

さて、中教審答申には「個別最適な学び」の注意点も、次のように(とても分かりにくく)書いてある。

======================

「個別最適な学び」が「孤立した学び」に陥らないよう,これまでも「日本型学校教育」において重視されてきた,探究的な学習や体験活動などを通じ,子供同士で, あるいは地域の方々をはじめ多様な他者と協働しながら,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,様々な社会的な変化を乗り越え,持続可能な社会の創り手となることができるよう,必要な資質・能力を育成する「協働的な学び」を充実することも重要である。

前掲書P18

=====================

 一文が長くてとても分かりにくいが、こちらも冒頭に「孤立した学びに陥らないように」と明記してある。ここだけ読み取ればもういい。

 これで,先に書いた「協働的な学び」の注意点とセットになる.

 

「個別最適な学び」は、「孤立した学び」に陥らないように。

「協働的な学び」は、集団の中で「個が埋没」してしまないように。

 

 協働的な学びを実現するのに「黙々とタブレット」が不適切なことは容易に想像できる。

 一方、個別最適な学びを実現するのに「黙々とタブレット」では不適切だという。

その理由は読み取りづらいが、

 

「個別最適な学び」が「孤立した学び」に陥ると、他者を尊重したり、他者と協働的に学んだりすることができなくなる

 

ということだろうか。

 繰り返すが、「個別最適な学び」だからと言って「孤立した学び」であってはならない。

|

« GW明けから、「魔の6月」対策へ | Main | 熱心な無理解者 »

教育」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« GW明けから、「魔の6月」対策へ | Main | 熱心な無理解者 »