それは「振り返り」ではなく、「まとめの感想」
過去の中学校での実践データが出てきた。
「未来をひらく微生物」という説明文を読んだ後の、まとめの感想だ。
(太字の部分が、フォーマットで示したところ。)
◆わたしは「未来をひらく微生物」を読んで、次のような感想を持ちました。
微生物は私にとって役立たずの汚いばい菌のように思っていました。けれど、この「未来をひらく微生物」を読んだあとは、人の生活にとても役立つ微生物がいると分かりました。しかも、人間は、昔から微生物を使って生活をしていたなんてとても驚きました。
もう一つ驚いたことがあります。それは、パンに微生物を使うことです。チーズや納豆に使うということは知っていたけれどパンやしょうゆ・かつお節に使うことは知りませんでした。今年の夏休みの理科の自由研究で凍るものと凍らないものの実験をし、しょうゆは凍りませんでした。凍らなかったのは微生物に関係があるのかなと思ったので、今度調べてみたいです。
これから自分は、人間の役に立っている微生物に感謝し、自分でも環境が少しでもよくなるように努力していきたいです。
これからの社会は、昔より環境がよくなるようにとがんばってほしいです。いろんな人に環境の大切さを知ってもらい、協力してもらえば環境がよくなると思います。
◆私は「未来をひらく微生物」を読んで、このような感想を持ちました。
私は最初、微生物は理科の顕微鏡でしか見たことがなくて、とにかくどこにでもいる小さな生物としか思っていませんでした。しかし、「未来をひらく微生物」を読んで、私たちの生活に大きく影響するものだと思いました。
一つ目は発酵です。発酵は微生物しかできないし、発酵を使った食品もたくさんあるので、とても重要だと思いました。
二つ目は汚れた環境をきれいにする事です。特に教科書の十五段落の「トリクロロエチレン」の例を見てそう思いました。今、私たちの地球では環境の問題が深刻なので重要だと思いました。それにその働きのために製品も新しくされているところもすごいと思いました。
これから自分はもっと微生物に対して考えを深くしようと思います。そして、生分解性プラスチックのマークを選んで使用しようと思いました。
これからの社会は、もっと微生物の大切さを感じてほしいと思います。そして無駄に生物を殺さないでほしいと思いました。私たちが大人になっているころにはもっと微生物に対する理解が深まっていて、生分解性プラスチックも多く使われていると考えます。
・・・まとめの感想は
①スプレッドシートにちょっと書く。
②ノートに5行程度で書く。
という「振り返り」に比べて、負荷が大きい。
でも、作品として仕上がっているので、完成度が高く、満足度も高い。
だから、ちょっとした「振り返り」よりちゃんとした「終末の感想」を書かせる方がパフォーマンス評価として意義があると思う。
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