汎用的な読解スキルの考察(3)
▼物語文指導における「自己移入」(自分ならどうするだろう)の発問として、
北川達夫氏は、次の3つを紹介された。
①主人公に教えてあげたいこと・質問したいことは何か
②もし、あなたが主人公だったらどうするか
③この物語の悲しい結末と楽しい結末を考えなさい。
これを「一つの花」に当てはめると、たとえば
①「ゆみ子」に教えてあげたいこと、質問したいことは
ゆみ子を思うお父さんがいたこと
10年前は、戦争中で厳しい暮らしをしていたこと
コスモスのことを覚えているのか?
10年前は、戦争中で厳しい暮らしをしていたことを覚えているか?
②もし、あなたが主人公だったら
お母さんに、お父さんのことや戦争中のことを聞いてみたい。
③この物語の悲しい結末と楽しい結末を考えなさい。
お父さんの戦死がはっきりする。
お父さんは10年経って帰ってくる。
また、「ごんぎつね」に当てはめると、たとえば
①ごんに教えてあげたいこと・質問したいことは何か
兵十のおっかあが死んだのは、ごんと関係がないかもしれないよ。
ごんは、殺されるかもしれないと思いながら栗や松茸を届けていたの?
②もし、あなたが「ごん」だったらどうするか。
神様のせいだと思われてもいいから、絶対バレないように兵十の留守の時しか行かない。
③この物語の悲しい結末と楽しい結末を考えなさい。
ごんが死んでしまう。
ごんが手当てして元気になる。
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