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March 30, 2025

「やらなくていい」は、きちんと言ってあげないと

 やるかやらないかは、自分が裁量で決めていい、と先のダイアリーで書いたが、それではマズイ場合があるので、追記します。

 経験の浅い先生は、どれひとつも疎かにはできない。手を抜いていいなんて夢にも思わない。意義があるなと思ったら、無理してでもやってみようと思ってしまうのは当然のことだ。

 しかし、どこかで軽重(メリハリ)を付けて、手を抜いたり、他人に頼ったりしなければ教育の質が維持できない。結局全部ダメになる。

 だから指導者が

「これはやらなくていいんだよ」というヤンワリした言い方でなく

「これはやるな」と言ってあげないといけない。

 やらなくていい仕事を「見える化」し、「命令」しない限り、若い先生を過労死や精神疾患から守れない。

 

◆人間だれしも時間は1日24時間と決まっている。一人で1日48時間も使えるという人はいない。24時間あっても、本当に「24時間仕事バカ」だと死んでしまう。

◆自分で手を出すことと、手を出さないこと、その線引きがよほどしっかりしていなければならない。

 

・・これは、経営コンサルタントの楠木健氏の発言だ。「優れたリーダーは何を『していないか』」(楠木建の週刊10倍ツイート)

優れたリーダーは、部下に対して「何をさせないか」を管理しなくてはいけない。

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できていない子を叱らないで、できている子を褒める

「Aさん、姿勢がいいね」

と言うと、全員の背筋が伸びることがある。

 Aさんだけを見て声をかけている担任には、他の子の背筋ピンが見えていない。

 これは、とても、もったいないことで、他の子の様子が見えていたら

「おっ、言われてBさんも姿勢がよくなった。」

「すごい、全員の背筋がピンとなったね_

と、褒めたり驚いたりすることができる。

 「Aさんを褒める」という行為は、Aさんを褒めるためだけのものではない。

 その言葉を聞いて、望ましい行動を取る子を褒めるためでもある。

 だから、Bさんの良くない姿勢を注意したいときに、そのお隣で良い姿勢のAさんを褒めると、Bさんの姿勢が良くなるかもしれない。そうしたら「おっ、Bさんの姿勢も良くなったぞ」と褒めればいい。
 
◆言われる前からできている子はすごい。

◆でも、他の子が言われていることを聞いて自分も直そうとする子もすごい。

 こうやって望ましい行動を波及させていくことが「集団の教育力」だ。

 だから、いかなる時も、全員を視野に入れ、全員のつぶやきをキャッチしていたい。

 無理かもしれないが、そのような気迫だけは持っていたい。

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認知負荷の軽減が、先行条件になる #「シン読解力」

 春フェスの「特別支援教育から学ぶ対応術」の講座で「ABC行動分析」のお話があった。

A先行条件・・行動が起きる直前の活動や状況

B行動・・・・叩く・騒ぐ・走るなど

C行動による結果・・叱られる・笑われる

 

 問題行動に対処するために、行動が起きる直前の活動や状況(先行条件)について理解し未然防止策を仕込んでおこうという考え方。

 新井紀子「シン読解力」のワーキングメモリーの部分と、この「ABC行動分析」と重ねて考えてみた。

 新井氏によると・・・

 認知科学では、ワーキングメモリにかかる負荷を「認知負荷」と呼ぶ。認知負荷には課題そのものを解決するための「内在性認知負荷」と、「外在性認知負荷」があるが、新井氏が問題提起しているのは後者である。例示された具体的場面はTOSSではお馴染みと言っていい。

「× ×ページの『 〇〇の値』を求めて、表に書き入れましょう」という場合の「外在性認知負荷」は、

◆先生の話に意識を集中する

◆先生の声(音)を文字変換する

◆教科書の× ×ページを開く

◆××ページに書かれていることに集中するなど

とあり、外在性認知負荷で脱落者が出る様子が次のように数値で示されている。

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まず、「× ×ページ」という数字を聞き取るところで5%位脱落します。実際に教科書の× ×ページを開くというところでさらに10%位脱落します。「〇〇の値」というのは、そこまでの授業の文脈から理解できるはずですが、「何の値を求めればいいか」がわからず、さらに10%位 脱落する・・大げさのように聞こえるかもしれませんが、実際の中学1年生の授業観察しているとそのような印象を受けます。P181

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 他にも、課題解決とは無関係な「お腹減っちゃった」「トイレに行きたいかも」「教科書忘れちゃった」「消しゴム落としちゃった」「鉛筆で指が痛い」「鉛筆の芯が折れちゃった」「先生に当てられたらどうしよう」などの思いがワーキングメモリで処理されていて、認知負荷がかかりすぎているという。

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 学校生活をスムーズに進めるには、このような外在性認知負荷を小さくするようなトレーニングや習慣付けは欠かせません。

 教科書の指定されたページをさっと開く、指定された情報を目で検索してそこに集中する、鉛筆や定規等を使いこなす、時計を見て残り時間がおよそどれぐらいかわかる、といったことです。一つひとつは些細なことに見えますが、負荷が重なるとそれだけでワーキングメモリはいっぱいになり、課題そのものに割く余裕がなくなります。P183

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 つまり課題解決と無関係なところで、いかに認知負荷を減らすか(ワーキングメモリを使わないか)が、課題解決の鍵になる。

 この外在性認知負荷の軽減が「ABC行動分析」でいうところの「先行条件の対応」になるのではと考えた(違ってるかもしれない)

 「何もそんなところから」と思うところから、負荷を減らし、課題解決の成功体験を増やし自信をつけさせていく。

 もう20年も前に指摘されていた「ワーキングメモリ」の課題だが、そこで知ったつもり・分かっていたつもりになっていてはいけないのだと実感したこの春フェスでした。

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「分からないことがわからない」で済まさない。

「わからないことがあったら、まず先輩に聞きましょう」

・・・これがなかなか難しくて、一般社会でも若い世代は「何が分からないか分からなくて困っている」と聞いたことがあります。

 諸先輩にとっては、初任者が何をどう困っているかが分からなくて、どこまで分かっているかも分からなくて、あまり声をかけすぎるのも失礼かなという遠慮もあります。

 「学級づくり」の第一歩として、次の方法で係や当番の仕事を決めていく方法があります。

 

◆1日の流れに沿って書き出して、子供たちの仕事の担当者を決めていく

 

登校したら、靴箱に靴、傘立てに傘、ロッカーにランドセル、

窓を開け、電気をつけ、宿題をチェックして、健康観察をして、

朝の会の司会者がいて、配付物を配って、歌を歌って、明日の連絡を書かせて

国語の授業では、算数の授業では・・・給食では、清掃では・・・

というように1日の流れシミュレーションしてみると、自分が何をどうすべきか、どこの方策が手付かずかが明らかになってきます。

 そういうシミュレーションの過程を経た上で、分からないことは具体的に相談するといいです。

 「明日は何をしたらいいですか」では、問いが広すぎて回答不能です。

 具体的に相談されると、諸先輩は具体的に教えやすいのです。

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March 29, 2025

納得したことだけ、やればいい。〜仕事の極意〜

初任者指導員の話を聞いていると、皆さん、いろいろだ。

◆春休み中に、初任者に来校してもらい打ち合わせをする。

◆教室で子供と一緒に給食を食べる。

◆子供と一緒に掃除をやる。

◆朝の会で子供にお話をする。

◆代わりに授業をする。

◆補欠の授業に入る。

◆指定じゃない時間も参観する(参加する)。

◆みっちりご指導をする。

◆参観授業の略案を書かせる。

◆ほかの先生方にも研修資料を配布する。

◆新任講師にもアドバイスする。

◆初任と飲みに行く。

◆初任と個人LINEでつながる。

◆1年間撮った写真を記念に贈る。

・・・これらは、正式な業務内容ではないので、担当指導員の裁量になる。

やっている先生は、その意義や成果を感じているが、やらない先生は、「そこまでするのってどうよ」と思っている。

正解はないので「納得解」を探す。

自分がやりたいと思えばやる、納得しないならやめる、というスタンスでいい。

担任の仕事も管理職の仕事も同じ。

正式な業務でないことを「やらされて」苦しい思いをするのは良くない。

自分がやりたいと思えばやる。納得しない(忙しくてできない)と思ったらやめればいい。

強要される筋合いはない。

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「子供の出会い」までのはじめの一歩

◆学校でわからないことは、まず学年の先生に聞く

職員会議で、学校と学年での自分の仕事内容を把握する(起案はないかも)。

◆職員会議で、学校としてのルール等を把握する。(特に給食・清掃・生活指導)。

◆学級事務のできそうな時間がどこかを把握する(出張等で確保できない日がある)。

◆印刷機やラミネーターなどの機材の場所と使い方を確認する(PCの設定や個人登録も)。

◆補助教材などは、学年で決める(基本はお任せになるかも)。

◆配られた「教育課程」を大事にする。これが年間の授業計画の根幹。

 

1 担任する児童を確認する(名前の読み方も)

クラス編成カードや差し替える健康カードや指導要録などで、およその状況をチェックする。

大まかに、家庭の様子(兄弟)、子どもの様子(学力、友達関係、特性など)を把握し、申し送りで配慮しなければならないことを確認する。

学校によっては年度当初に情報交換会が設定される。

2 教室を確認する

机・いす(数、傷、汚れ、名札など)、掲示板のスペースや、ICT機器の確認。 靴箱、ロッカー、傘立て等の確認。

3 初日に話す内容(自己紹介プラス所信表明)を準備する

どんなクラスにしたいか、どうなってほしいかを学年に応じて端的に(モノを用意したり、黒板に書いておいたりすると印象に残る)

学年便りに自己紹介欄があるかも。

4 始業式の日から数日間の流れを確認する

(学年通信 3 月号・4 月号に記載があるかも)

・教科書配付、さまざまな配付文書(回収文書)、

・学級委員決め・日直・係・給食や掃除の仕事内容とメンバーの決定。

・学級のルール決め(言い出せない子の意見も尊重する)

・子供の自己紹介

・仮の時間割を決め、各教科の授業のスタートで失敗しないようにしっかり準備する。

・通学団会議は、担当者として責任をもって。担当地区の保護者から電話があるかも。

5 学校に来てから帰るまでの子供の動きをイメージして、混乱がないように手を打つ

・子どものその日の動きや持ち物、配付物・回収物などについて事前に確認する。

・翌日の持ち物を、朝、黒板に書いて連絡帳に書き写させる学級が多い。

・置き場所、置き方、その他のルール(動線)をあらかじめ決めておく。

 

始業式の翌週からは学級の組織を整えながら、教科の授業が始まります。

注文したワークやノート が届いていなくても各教科の授業が始まります。

もし3月中に学年が分かったら、少しでも学年の授 業内容について調べておきましょう。

4月まで学年が分からない場合は、先に学級づくりのアイデアについて調べておきましょう。

各教科の学習ルールや生活ルールなどは、職員会の起案文書を見て確定してください。

時間割も自分で確定します。4月末に授業参観(学級懇談会)を乗り切るとGWです。

「やってみて何か問題があったらGW明けに修正する」と子どもに伝えておけば、迷うことなく進められると思います。

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March 24, 2025

刑事は血まみれになって逃げる犯人を追いかけた

A 刑事は血まみれになって逃げる犯人を追いかけた

①刑事は、血まみれになって逃げる犯人を追いかけた。     読点をつける

②刑事は血まみれになって、逃げる犯人を追いかけた。     読点をつける

③血まみれになって逃げる犯人を刑事は追いかけた。      順番を変える

 

B:「黒い目のきれいな女の子」

この場合は、順番を変えて読点を付けないと分かりにくい。

①黒い目をした、きれいな女の子

②黒くてきれいな目をした女の子

③目のきれいで、肌の黒い女の子    

まだあります。「女」と「女性の子供」で倍になる。

だから意味が分かるように語順や語句を入れ替えさせる。あるいは絵で描かせる。

 

 

C:はははははじょうぶだ

・・・母は歯は丈夫だ。

D:うらにわにはにわにわにわにわとりがいる

・・裏庭には二羽、庭には二羽、鶏がいる。

 

 以前、3年国語で「はははははじょうぶだ(母は歯は丈夫だ)」の例文が出てきた。

 昨年度は5年で「刑事は血まみれになって逃げる犯人を追いかけたがあった

 かつて、次のような例文で、言葉遊びをした。

きみはしらないの? 「君は知らないの」 「君走らないの」

きょうはいったか。 「今日は行ったか」 「今日入ったか」

ぼくはなしが好きだ。「僕は梨が好きだ」 「僕話が好きだ」

ぼくがまんが好き。 「僕我慢が好き」 「僕が漫画好き」 

ボールをなげてくびをいためた。「ボールを投げ手首を痛めた」「ボールを投げて首を痛めた」

・・・どれも、声に出すと分かってしまうが、文字だと二つの意味が生じる。

 

解決方法は、4通り。

(1)漢字で表記する。(2)読点を入れる。 (3)助詞を補う。(4)語順を変える

 

子供は下品なものを好むので「うんこのカレーはおいしいね」を持ち出すと、大喜びする。

「ねえ、ぱんつくったことある?」は、知っている子が多いかも。慣れてくると子供も、

「うん、パンを作ったことはあるけど、パンツを食ったことはないよ」

などと答えるようになる。

「漢字を使う、読点を使う」の上級コースには 

「うらにわにはにわにわにはにわにわとりがいる」(裏には二羽、庭には二羽、ニワトリがいる)

「いるか いるか いないか いるか・・・」 

などがある。

 だから意味が分かるように語順や語句を入れ替えさせる。あるいは絵で描かせる。

 

 「日本語の作文技術」(本田勝一著)には、「修飾、被修飾」を明らかにするネタとして、Aの例文や次の例文がある。

 

京都で父からもらった金をみんな使った。

A: 京都で父からもらった金を、みんな使った。

B: 父からもらった金を、京都でみんな使った。

「京都でもらった」のか「京都で使った」のか、という修飾・被修飾の関係を考えさせるものだが、最近になって、この「みんな」の意味は、2通り考えられると気づいた。

「全額を使った」と「全員が使った」だ。

こうなると、言葉を変えたり順序を変えたりしないと理解できなくなる。

A:京都で父にもらった金を、全額使った。 B:京都で父にもらった金を、全員が使った。

C:父からもらった金を、全額京都で使った。D:父からもらった金を、全員が京都で使った。

 

 入れ子状態の悪文を分かりやすく直させるのが、次のネタ。

私は小林君が中村君が遊んでいた場所にいたのかと思った。

:中村君が遊んでいた場所に小林君がいたのかと、私は思った。・・他にも多数の解釈がある。

 私は父が母が生まれた町に兄が行くのに反対だと思った。

:「母の生まれた町に兄が行くのに父が反対なのだ」と私は思った・・他にも多数の解釈がある。添削の仕方は一通りではないから、多様な解法があって、みんなで楽しく考えさせることができる。

 

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March 22, 2025

「すがたをかえる大豆」と「食べ物のひみつ教えます」

3年国語(光村) 「すがたをかえる大豆」

 珍しく「問い」のない説明文。

 「問い」を入れるとしたら、どこのどのような文を入れるかは、教科書の手引きにある問題とはいえ、とても難しいです。

A:他の説明文の問いあてはめる

 1学期の『文様』では、「どんなことをねがう文様があるのでしょうか」『こまを楽しむ』では、「どんなこまがあるでしょう」「どんな楽しみ方ができるのでしょう」の問いがありました。このような具体的な問いの例を提示して、本作品にトレースさせてみれば、「どんな大豆の食べ方があるでしょうか」「どんな大豆食品があるでしょうか」などが出ます。

 

B:答えから逆算して「問い」を確定する

 実際の「中」の展開をみると、どの例も「・・工夫があります」の文末なので、「大豆をおいしく食べるために、どんな工夫がありますか」を問いとして想定しないと整合しません。本論の答えから逆算して「問い」を考えさせるのは難しいが、チャレンジする価値はあります。

 

C:問いに一番近い文を、疑問形に直す。

 序論の最後は「昔から、いろいろ手を加えて、おいしく食べる工夫をしてきました」とあります。この一文を「問い」に書き直すと、考えやすかったと思います。

 

3年国語(光村)「食べ物のひみつを教えます」

 このあと「食べ物のひみつを教えます」という創作に続きます。「すがたをかえる大豆」の内容と形式を踏まえて、別の食べ物の紹介をする単元です。

 どんな材料がどんな工夫でどんな食品になるかを調べてまとめるのですが、「すがたをかえる大豆」の授業と並行して、フォーマットを意識させると、先生があれこれ説明しなくても各自でチャレンジできると思います。「自分が書くために、教科書の資料を読む」という形で、何度も取り組んでいるはずです。「すがたをかえる大豆」単独で読み取りの授業をすると、二度手間になります。

 

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March 21, 2025

「スーパーマーケット」見学の前日の授業。

 「明日は実際のスーパーでちゃんと確かめてみよう」という意識を高めることがメインです。

 スーパーを選ぶ基準である「近さ」「広さ」「品揃え」「安さ・割引・チラシ」「営業時間・サービス」「混み具合」などについて、見学前に意識させておきたいです。

 子供(家庭)によってスーパー見学の経験値が違うので、教科書や動画で情報を補います。

 ふだん行くスーパーと見学場所が異なる子はたくさんいるはずです。むしろ、そういう子にとっては、ふだん行くスーパーとの共通点と相違点を理解する有意義な見学になります。

 校区近辺にスーパーがたくさんある場合は、最終的には「我が家がおすすめのスーパーを選んで紹介記事を書く」のような課題を設定するとよいと思います(学年の歩調もあると思います)。

 

(1)見学後に先生が作成した10問テストをやることを予告して、満点取れることを意識して見学させる。

(2)見学後にグループごとに10問テストをつくることを予告して、テスト問題作成を意識して見学させる。

といった取り組みもよいですね。

 

 一斉授業から脱却して、個々の探究活動を進めていくためには、授業外に発展する「オープンエンドの授業」を増やします。

 「スーパーの見学をさせる」「野菜や果物の生産地を調べさせる」「旅行先の様子を紹介させる」「月や星や虫の観察をさせる」「読書や辞書引きをさせる」「日常場面で算数を活かしてみる」のような体験的な家庭学習を推奨します。学校(授業時間)では学習できないことは保護者に協力依頼をし、子供の意欲喚起を促します。だからGW前や夏休み前に、授業を仕組みます。

 また「振り返り」では「自分でやってみたいこと・家に帰ったらやってみたいこと」を言語化させることも必要です。授業が終わったらシャットダウンするような学習の仕方では、学力が剥がれ落ちていきます。

 生きて働く学力にするためにも、興味関心を刺激し持続させる教師の仕掛けが大事です。

 教師自身が身の回りの出来事に探究的に関わる姿勢を示すことが、子供の探究心を育む最善策になります。

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挙手ー指名に頼らない授業を

挙手ー指名による子供の意見を教師が集約し、板書にまとめるスタイルの授業は、効率は良いけれど、発表する子が限られます。

( 某大学教授が「劇場型授業」と呼び、そろそろやめましょうと呼びかけていました)。

先生が子供の意見をすべて掌握しなくても、ペアや班の話し合いに任せて、その報告を聞き取れば大丈夫です。

他人に説明する(アウトプット)機会が増えれば、理解が深まります。

隣同士で説明する場・グループで意見交換する場があれば、個々の発言機会を増やせます。

記入したノートやプリントを回し読みさせたり、班ごとに順番に発表させたりします。

班で経過などを競わせるとお互いの刺激になると思います。

「一斉授業からの脱却」イコール「個別進度の学習」ではありません。

「子供同士の話し合い・学び合い」で教師主導の一斉授業から脱却できます。子供集団の力を活かしていきましょう。

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読解の授業は「考えよう」より「読み取ろう」。

 ある日の国語の授業(3年「ちいちゃんのかげおくり」)で、本時のめあては「・・・考えよう」と板書されました。

 授業内容からすると「読み取ろう」が適切で、

(1)意見を言わせたら、教科書のどこに書いてあるかを問うて全員で確認するべきだし、

(2)いずれ、「〇ページに『・・・』と書いてあるから、△△の気持ちが読み取れる」のように発言の仕方を育てたい。

(3)また「どこに書いてありますか」と質問するような聴く側の態度も育てたいです。

 第一場面でかげおくりをするちいちゃんの気持ちは書いてません。だから、「楽しい」と感じさせる箇所はどこなのかを探させます。気持ちが直接書いてなくても、行動その他の記述から解釈できることがあるからです。

 逆に言うと適当な思い付き発言が出てきたときは「どこを読んだらそう言えるのか」を問い、「そんなことどこにも書いてない」と否定することも必要です。

 自分の意見や感想なら何を言っても自由ですが、「読み取り」の場合は文中の言葉を根拠にする必要があります。

 「一生この日が続くといいな」という意見は、この日が「出征の前の日」で「記念写真」のようだと語っているから妥当な読みだと言えますが、本人がどの言葉からそう連想したかをきちんと言わせるとよかったです。

 【主張ー根拠ー理由】の3点セットが、三角ロジックです。

 

  ただし、「登場人物の気持ちを読み取ろう」という課題では、まだまだ子供は取り組みにくいので

「空に消えたちいちゃんのお話はハッピーエンドですか」

のように発問の形で思考を焦点化して答えさせます。

 「いつ・どこ・誰・何・いくつ」を答えさせる発問や、「はい・いいえ」で答えさせる発問は、答えやすいです。

 「どんな違いがあるか・どれぐらい違うか」は答えにくいです。何をどう言わせたいのかを教師が事前に明確にして、発言内容に含めると良いと思います。

 「違いはありますか」に対して「はい・いいえ」の2択にして、理由を詳しく言わせると、前述した「三角ロジック」に持ち込めます。

 

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初発で問うのは「場面」か「出来事」か。

初発の感想を漠然と書かせたると「心に強く残ったこと」と「心に強く残った場面」が混在します。

一読後に場面分けがきちんと共有されていたら「一番心に残ったのは何場面か」の方が答えやすいです。「心に残ったこと」は、まとめ方が様々なので集約しづらいからです。

今なら、場面の数値だけをアンケートフォームで送信することも、興味付けになると思います。

当然ですが、場面を決めて終わりではありません。場面を決めたら「なぜ、その場面を選んだか」理由を表明することになります。

自分で選んだのだから、それなりに理由はあるはずです。理由がうまく言えない人は、同じ場面を選んだ人の理由を参考にします。

大事なのは「どの場面か」ではなく「なぜ、その場面を選んだか」が書けることです。友だちはそんな理由でその場面を選んだか、その理由の交流を楽しむ教室にしたいです。

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思い出の作文が書けない子のために

3年国語でイメージマップを用いて作文を書かせる単元がありますが、

「夏休みの思い出」・・「農作業を手伝った」「野菜をとる手伝いをした」という2つのメモ書きから、400字の作文にするのは、あまりにジャンプしています。

「夏休みの1番の思い出」を「農作業」のように確定させたら、5W1Hをマップで列挙させて、書く順に番号をつけていくと、清書につながる構想メモになったと思います。

何を書くか迷っている子がたくさんいましたが、夏休みの日誌に「思い出」を書く欄があったので、その記述を活用すればいいし、さらには夏休み前に予告する形で授業を進めておいてもよかったです。

作文のテーマ決定が不十分な段階でも、時間が来たらグループで質疑応答させ、そのあとで書き加えさせる方法もあります。他人の構想はヒントになりますから。

2年生の国語の教科書を見ると、学年末に「1年間の思い出」を書かせる単元があります。

今回、何を書いていいか分からない子のためには、2年生の教科書にあるように「したこと」「思ったこと」「誰かがしたこと・言ったこと」をイメージマップに書き足しておくとよかったです。

2年生では「最初に・次に・最後に」のような時間順の書き方も学習しています。そのような言葉も、しっかり身につけさせておきたいです。

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「指導と評価の一体化」~図画工作の場合~

 図工の作品の制作を終えてから「それは良くない」と否定しても、子供には酷ですから、指導ポイント(評価ポイント)を事前に伝えます。

 図工セットの見本写真は、もちろんハイレベルですが、その写真から指導ポイントを明示しておけば、NG行動を減らせます。注意事項を事前に伝え、マイナス評価の子がゼロになるように気を配りながら作品制作に向かわせたいです。

 ある工作見本は、①1つ1つのパーツが大きい ②にぎやか ③ストーリー性がある ④立体感がある ⑤色紙の両面を利用しカラフル ⑥ペンを使わない などの特徴がありました。当然、このような作品を作ってほしいわけです。

 ならば、これらの特徴(長所)を子供たちに発見させることも「鑑賞能力」ですから、鑑賞の授業(指導)を、作品完成後、子供同士の作品を見ながらでなく、作品構想の前に、見本作品を見ながら行えば、自分の作品のレベルアップにつなげられると思います。

 振り出しに戻りますが、作品を完成させてから「ああすればよかった、こうすればよかった」は、酷な話です。

 

 図画工作の「主体的に学習に取り組む態度」の評価には例えば次のようなアドバイスがあります

【表現活動】

アイデアスケッチを熱心に描いたり、材料や用具の特性を生かしたり、表現方法を創意工夫し、自分の主張・主題を効果的に表したりする主体的な姿を評価する。

【鑑賞活動】

作品の造形的なよさや美しさを分析し、自身の作品制作に生かそうとする前向きな姿を評価する。

 

・・・「主体的~」の評価は、大きく分けて「ねばり強さ」と「自己調整(自分なりの工夫)」です。

 「ねばり強さ」がない子=「すぐにあきらめてしまう・さっさと終わりたがる子」は、叱っても仕方ないので「時間いっぱいベストを尽くしたらーいい結果が出てー称賛されてー今度もやってみたくなる」という成功体験のサイクルを仕掛ける必要があります。

 やる気を示さない子は失敗体験が影響している場合が多いです。工作は構想通りに制作できるとは限りません。このままではうまくいかないと判断した時に新たな構想に切り替えるのが「判断力」と「自己調整能力」なのだと思いますが、そこは教師が適切に支援してあげることが大事です。 

 子どもの作品は、その場の思い付きによって、どんどん悪くなっていくケースがあります。

 構想時の下絵ーー途中の作品ーー仕上がりの作品ーー鑑賞文などを、1つのスライドに納めると、子供自身も、ぶれずに作品作りに取り組めるし、適切な評価ができるかもしれません。

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答え合わせにも「教育的な意味」がある。

 算数の復習ページはQRコードで解答が見られるので、各自で採点させるか全員で答え合わせをするかは迷うところです。

 練習問題も、答えをクラスルームで共有しておけば各自で答え合わせが可能です。

 しかし、理解不十分な子が何人かいる段階は、早くできた子に黒板に書きに来させて、みんなで答え(解き方)を確認します。

多くの子が自信をもって皆の前で発表できる。

全員で解き方を確認することで、下位の子にも学びの再確認になっている。

という利点があります。

 逆にいうと、答えを順に言うだけなら、解答を見て自分で採点すればいいことになります。

 早くできた子は別のプリントに取り組むといやり方でもありますが、解き方が説明できるように準備させて時間調整してもいいと思います。

「覚え方のコツ」をプレゼン練習です。

 どの方法がベストか、ということではなく、どんな方法を知っていて、どこでどうチョイスするかが教師の腕の見せどころです。

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March 20, 2025

忘れ物は叱らない 〜アンガーマネジメント〜

 習字道具や絵の具、体操服を忘れると授業になりません。

 不注意の子もいますが、能力的に(家庭環境的に)厳しい子もいます。

 厳しく怒っても仕方ないので、「支援」する方向での対応に徹するしかありませ ん。

 よく考えてみたら、持ち物がそろわず学習が困難なのに毎日登校して、教室にいるのは、それだけですごいことです。

【Calm Close Quiet 穏やかに・近づいて・ 静かに】

が、要支援の子とのコミュニケーションの基本と聞いたことがあります。

 「大人が子供より先に興奮しない」ともアドバイスを受けました。

  子供を何とか成長させたいと思うあまりだとしても、大声で怒鳴ってしまえば「アンガーコントローㇽができていない」とみなされ、先生の立場が悪くなるだけです。

 私自身も古い人間なので、つい大声で叱ってしまうことがあり、指導力が足りないのだと反省しています。

 教師は、自分の身を守るためにも、自分の言動には十分注意したいです。

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「分かる・できる・使える」の授業になっているか?

 評価の観点が「知識・理解」から「知識・技能」に代わりました。

 「分かる・できる・使える」の観点だと言われていますので、「理解」で終わらず、「使える」ように習熟する時間を確保します。

 とはいえ、技能の習熟(反復練習)を家庭学習に頼っても、残念ですが下位の子は家庭学習しません(能力的にできません)。

 子供が取り組む時間をどれだけ授業内で確保するかは、体育・書写・図工・音楽のような技能教科だけの問題ではありません。読み・書き・計算もタイピング・話し合い・発表も「技能」です。訓練しただけ向上します。

 授業の中で技能習熟の時間を捻出するには

◆言われた指示を守り、てきぱき行動できる子を増やす。

全員を待たずに8割主義で進め、残り2割は個別対応する

 

といった対応が必要になってきます。

 遅い子を待ちすぎると上位の子が崩れ、学級全体が下位の子に対して厳しい口調で叱責するようになりかねません。

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10年経っても変わらない堀田龍也先生のご指導

2014年7月の春日井市内の研究指定校で行われた堀田龍也先生のご指導の自分なりのまとめ。

「教えて考えさせる授業」の主張なのだとよく分かる。

(1)「教える」場面での教師の話し過ぎ

ア)教師がしゃべりすぎない。

イ)やたら説明しない。

ウ)「入れ食い」みたいに、子どもから出た正解に飛びつかない。

 

・・「教師の一方的な説明で教えた気になるな」と自分にも言い聞かせているが、「教えた」と「伝えた」は、まさに別次元である。

(2)「考えさせる」場面でのつっこみ不足

ア)「本当にそうかな」

イ)「それだけかな」

ウ)「○○の場合はどうなんだろう」

と問うのが「つっこみ」(あるいは「ゆさぶり」)。

きちんと立ち止まり、安易に次へ進まないための、「つっこみ」の基本が「良質な発問」である。

 

(3)広い視野での教材研究

 広い視野での教材研究は、【この教科で】【この単元で】【この1時間の授業で】、何を学ばせたいかを明確にせよ、と意味でもある。

 各教科の6年間・9年間の系統性を自覚して、授業に臨んでいるかが、問われている。

 最近は、子ども主導の授業が優先され「発問の吟味」が話題にならなくなったが、思考を焦点化させる教師の手立ての筆頭が「発問」である。

 この「広い視野での教材研究」が不足していると、(1)のように、教師が説明で教え込もうとしてしまい、(2)のように、「ここぞ」という場面での突っ込みが不足してしまう。

 やはり、大事なのは「授業準備(広い視野での教材研究)」である。基盤にあるとも言える。

 授業準備が足りないと説明で押し切ろうとしてしまう。

 教具の工夫もなく、鋭い発問(つっこみ)で、思考に迫らずに終わってしまう。

 教師の授業準備が雑になり、子どもも我慢ができなくなれば、荒れは目に見えている。 そのような授業にならないよう、日々、研さんに努めたい。

 

※今回の追加分

 今の若い先生は「広い視野での教材研究」が疎かになっている。

 子どもが学び取る授業を目指しているとしても、教師が準備しなくていいわけではない。子供に任せて教師が楽できると思ったら大間違いなのだ。「浅さ」と「格差」に陥らないように授業を組み立てていかねばならない。

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タブレット活用が不安な先生に

授業の中で慣れないアプリを使うと、その使い方の練習だけで大騒ぎになり、授業内容がおろそかになります。

アプリ等の操作に慣れさせるなら、教科の学習ではなく、まずは係活動や学活で始めるのがよいと思います。

チャット機能でクイズの答えを入力させてみたり、係の新聞をスライドで作らせてみたり、子どもにアンケートを作らせてみたり・・

 

班で取り組むなら、班の隊型にしてお互いに操作の仕方のアドバイスもしながら進めると、先生の指導の手が減ります。

意外な子がスムーズにログインして、ほかの子に教えていることがあります。

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板書の機能を活かす

 「板書・黒板」の機能は、タブレットの画面上でも同じです。

 また「分かりやすい指示」の技術を考えることでもあります。

 

(1)必要な情報を見せる「掲示板」・・・書写の手本や国語の本文を提示する。

(2)ノートの「見本」・・・・・・・・・板書通りにノートに書き写させる

(3)みんなに意見を集約する「メモ欄」・先生がみんなの意見をまとめ、一覧にする。

(4)子供が意見を書く「解答欄」・・・・練習問題などの答えを前に書きに来させる。

(5)探究過程の「フォーマット」・・・・課題の枠だけ示して、各自のノートに書かせる。

 

 子供は自分の意見が板書されることを喜びますね。

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話し合いが機能している班と、そうでない班がありました

ある国語の授業で、話し合いが機能している班とそうでない班がありました。

(1)

ペアやグループで話合わせる前に、まずは5分ほど自力解決の時間を確保すると、問題意識をもって班活動に取り組めます。何も書いてない段階で他者と話し合わせると、話し合いが進まないです。

(2)

班の中で、「今日は1番の子が司会をする」というように、司会や記録者・発表者を輪番にすると、無駄な遠慮の時間を回避できる。また、いつも同じ子が班を仕切る事態を回避できる。

(3)

班ごとの発表担当個所をあらかじめ決めておく。1・2班は「A」からはじめる、3・4班は「B」から、5・6班は「C」から順にというように割り振っておけば、バランスよく進められる。もちろん終わった班は、別の場所の課題に取り組ませればよい。

(4)

終わった班から次のミッションを行うというように競争の要素を入れると、子供は頑張れる

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学習も学級経営も、いずれ「後方支援」を目指して

 個人的には「野放しの個別授業」よりも「丁寧な一斉授業」の方が好きです。

 子供たちは、ノートの取り方・発表の仕方などを学び、落ち着いて授業に取り組むようになるからです。

 最初は10分かかっていたことが、8分・5分と短縮できるようになると、次の負荷をかけられます。

 ただし、いつまでも教師が教えていては、主体的な学びになりません。

 たとえば、子供の意見を全部教師が集約し、板書にまとめるスタイルの一斉授業。

 効率は良いけれど、発表する子が限られます。先生が子供の意見をすべて掌握しなくても、ペアや班の話し合いに任せて、その報告を聞き取らせてもいけると思います。隣同士で説明する場・グループで意見交換する場があれば、個々の発言機会を増やせます。

 記入したノートやプリントを回し読みさせたり、班ごとに順番に発表させたりします。班で競わせるとお互いの刺激になると思います。

 

 「一斉授業からの脱却」イコール「個別進度の学習」ではありません。「子供同士の話し合い・学び合い」で教師主導の一斉授業から脱却できます。

 段階的に「ノーヒントでチャレンジさせる」「自分でノートにまとめさせる」「黒板に書きに来る」「チャットに書き込む」という任せる場面を増やし、子供集団の力を活かしていきましょう。

 「Over teaching is no learning」 (教えすぎは、学びにならない) という言葉があります。

 いきなり梯子を外すわけにはいきませんが、個々の状況・集団の状況に応じて「教えすぎ」を減らしていくことが、現代の課題です。

 先生が教える代わりに「子供同士の対話(共同参照)」と「ネットの情報収集」を進めていきましょう。

 1回の授業ではうまくいかないかもしれませんが、年間の流れの中で「きちんと教え込む授業」から「子どもたちの自主性に任せる授業」に移行して、子供が主語になる授業の展開を目指してみてください。

 各教科(日常の学校生活)でも、子どもに任せる部分を少しずつ増やしていけるといいですが、一定数の子供は「自分一人ではできない」と思いますので、個別支援が大事になります。
 なお、「任せる」には「先生は支援しない」というイメージがあるので、「後方支援」が適していると思います。

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March 19, 2025

漢字の得点アップさせられる先生は尊敬されます!

 3年生になると新出漢字が増えます。

 ふだん使わない語句が多いので漢字習得は下位の子にとっては大変です。

 先生がいくら丁寧に解説しても、本人が覚えるつもりで練習しないと忘れてしまいます。

 いくら授業中、静かに漢字練習に取り組んでいたとしても、主体的に学習に向かう姿勢がないと覚えられません。

 また忘れたころに自分でチェックしないと記憶を強化できません。結果が出るまで何度も覚え、何度も思い出す学習を自分に課す強い意志が必要です。

 記憶力が悪い人は、次のような傾向があるそうです。能力の問題というよりは、心構えの問題のように思います。

①目で見るだけで覚えようとする・・見ている間は覚えているように感じるがすぐに忘れる。声に出して読んだり紙に書いたりして、五感と結びつけることが大切。

②復習・反復をしない・・一度見て記憶できる人は珍しい。復習し反復しなければ記憶は定着しない。

③集中して作業できない・・勉強中にすぐ注意が散漫になってしまう人は、記憶力がアップしない。

④興味がない・・好きなアニメの名前はすぐに覚えられる。自分の興味あるものと結びつけるとよい。

⑤日常生活に生かそうとしない・・ふだん使わないから忘れる。

 丸暗記の能力を鍛えるピークは、10歳前後と言われています。「覚えることが楽しい」という雰囲気づくりを大事にして、タイピング・漢字などを習得させてください。

 漢字の難しさ(苦手が克服できない子)の理由は、例えば

(1)習う字が多いこと・・・・・・・・・・特に3・4年生は1年間で200文字を学習する。

(2)画数が多く、形が複雑な漢字があること。・・・・・・・・小学校で20画の漢字もある。

(3)複数の読み方の漢字や同音異字があること・・・・・文脈から判断しないと正解できない。

 ネックになるのは、「言葉の窓」のような単元で一度に多くの新出漢字がある場合で、習得した時期が重なると混同する子が多いです。

 「意味」の習得が不十分な場合は、「黒板→国板」「多い→大い」のような間違いを起こします。

 習う漢字が増えるほど混乱が増えるので、  1学期は覚えていた漢字が2学期になって分からなくなることもあります。

 理科や社会と違って、漢字テストはちゃんと覚えてこないと結果が出ません。

 2年生の漢字ぐらいなら一度で覚えられますが、3・4年生の漢字になると覚える努力をしないとテストで点数が取れません。九九、ローマ字、都道府県名なども覚えるしかありません。

 漢字や計算は学習障害LDの場合もあるので、無理やり覚えさせる「つらい体験」が続くと適応障害にもなりかねません。

「書き」が苦手な子は、まずは「読み」を確実にできるとよいと思います。

 個々の状況にも気を配りながら、多くの子が「覚える努力」を身に付け、「覚える楽しさ」を実感できるように励ましてあげてほしいです。

 まずは自分の名前を漢字表記させる習慣でしょうか。自分の名前を「まだ習ってないから」と漢字表記しない子では困ります。

 うっかりミスをなくすためにも、「大きく」「ていねい」に書く子をほめ、学級全体に広げてほしいです。

 

 少し難しい話になりますが、漢字には象形文字や会意文字などがあります。

 部首と音符号(音記号)から成り立つ「形声文字」が90%を占め、常用漢字1945字のうち、1167字が形声文字です。

 音符号は「音読み」を表します。「頭」の音符号は「豆」だから、「頭」は「トウ」と読みます。

 「者」「著・緒」「署・諸」などは同じ音符号でも、シャ・チョ・ショなど何種類かの読み方があるので紛らわしいです。しかし、その紛らわしさを含めて漢字に対する興味関心を高めてほしいです。

 

 「読み・書き・計算」の実力をアップさせられる先生は、子供からも保護者からも一目置かれます。

(それは、努力の仕方を教えることでもあって、他教科に成績アップにも通じるからです)

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「主体的に学習に取り組む態度」の評価は難しい!

 図画工作の「主体的に学習に取り組む態度」の評価には、例えば次のようなアドバイスがあります

【表現活動】アイデアスケッチを熱心に描いたり、材料や用具の特性を生かしたり、表現方法を創意工夫し、自分の主張・主題を効果的に表したりする主体的な姿を評価する。

【鑑賞活動】作品の造形的なよさや美しさを分析し、自身の作品制作に生かそうとする前向きな姿を評価する。

 「主体的~」の評価は、大きく分けて「ねばり強さ」と「自己調整(自分なりの工夫)」です。

 「ねばり強さ」がない子=「すぐにあきらめてしまう・さっさと終わりたがる子」は、叱っても仕方ないので「時間いっぱいベストを尽くしたらーいい結果が出てー称賛されてー今度もやってみたくなる」という成功体験のサイクルを仕掛ける必要があります。

 やる気を示さない子は失敗体験が影響している場合が多いです。

 図画工作は構想通りに制作できるとは限りません。このままではうまくいかないと判断した時に新たな構想に切り替えるのが「判断力」と「自己調整能力」なのだと思います。

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成績をつけるために成績では意味がない!

 学期末・年度末になると先生方が成績処理に追われています。

 できることなら

 個人懇談会に備えて「行動の記録」「学習成績」を確定し、保護者にお話しする内容を固めておきます。

 行動の記録の観点で子供たちを観察していると、それぞれの観点で〇がつきそうな子、×がつきそうな子がいます。

 実際には〇の数には制限があるし、×をつけることはありませんが、懇談会の話題の1つにします。

 懇談会でその子のどこを褒めるか作戦を立てておきと、学期末の処理が楽になります。

 行動の記録の観点は道徳の指導項目とは少しずれますが、

 「ねばり強さ」「責任」「思いやり」「勤労」「公平」「きまり」

などは子供たちにも日頃から意識させたい項目です。

 場合によっては自己評価させたり相互評価させたりします。

 子供たちの行動を黙ってチェックしているだけでは「評価のための評価」になって成長の支えになりません。

 よかった点を個人に伝えたり全体で披露したりする「肯定的フィードバック・即自的フィードバック」を心掛け、学級全体の雰囲気を高めてください。もちろん、問題行動については、必要に応じて「指導」を行います。

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初発の感想は難しい

 長い物語の初発の感想を書かせると、どの場面をどう書くか迷いが出ます。ですから、場面ごとに区切って一言感想を書かせる方法もあります。    一言感想についてはタブレット端末のチャット機能でどんどん書き込ませていくことも可能です。

「どんな人物か?「どんな物語か?」かを書かせたら、どうしてそう思ったか・どこからそう思ったか理由まで言わせると、深く考えさせられます。

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みんなで答え合わせするのも意味がある

 算数の練習問題や復習ページはQRコードで解答が見られるます。

 各自で採点させるか、全員で答え合わせをするか迷うところです。

 各自の進度で採点させることも可能ですが、理解不十分な子が何人かいるので、全員で一問ずつ解説を行うと、次のような利点があります。

簡単な復習問題だから、多くの子が自信をもって皆の前で発表できる。

全員で解き方を確認することで、下位の子にも学びの再確認になっている。

 逆にいうと、答えを順に言うだけなら、自分で採点すればいいのです。

 早くできた子は別のプリントに取り組んでもいいのですが、解き方が説明できるように準備させて時間調整するのもいいです。説明させることで自分の知識も確実なものになっていきます。

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国語の授業と言えば「心情読み」?

物語の授業といえば「どんな気持ち」を問うことが多いです。

しかし、「抜き出し」か「自分の言葉」かを、はっきり指定しないと、子供が混乱します。

人物の気持ちが分かるところをピックアップすることは容易でも、そのときの気持ちを吹き出しにするのは難しいことが多いからです。

もし、

「旅に出たいなあ」

「わくわくしないよね」

「いつか写真の景色を見に行くんだ」

という人物の独り言を抜き出したら、気持ちは書いてある通りです。

書いてある気持ちをさらに長く書こうとか、詳しく書こうとかさせようとしても、子供たちは困ってしまいます。

「書いてある気持ちを自分の言葉で膨らませよう」という先生の意図に反して、子供たちは「書いてあるから付け足す言葉がない」と戸惑っているのです。

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新学期のスタートダッシュ

野中信行氏の書籍には「3-7-30の法則」とあります。

 

3の法則・・ 出会いの3日間。今年の担任の先生への期待を感じさせたい3日間。

7の法則・・ 朝学校に来てからの1日の仕組みを決める1週間。日直(朝の会・帰りの会)、係活動、当番活動(給食指導・清掃指導)が重要。

30の法則・・1週間の仕組みを何度か繰り返し定着させる1か月。

 

できればGW前で一区切りして、GW後に再スタートです。

また「もう何回も話してきたよね」と年度当初からの指導の継続をアピールしています。

GW明けで、子供たちが気持ちを切り替えるチャンスです。

◆うまくできていることは、「継続」だけでなく、「レベルアップ」を図る。

◆うまくできていないことは、年度当初の方針に戻って「再確認」「再スタート」する。

 

GW前に、授業参観がある学校も多いです。

授業参観までに学級をまとめて、保護者の皆さんにもいい印象を残したいです

(保護者の印象が悪いと、子供も担任に対してネガティブになりがちです)。

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「認識が深まる」=「興味関心が広がる」

大人にとってはどれも同じに見えるアニメキャラを「全然違うよ」と解説してもらうことがあります。

鉄道マニアは、列車の微妙な違いを見抜きます。虫マニアは、昆虫の微妙な違いを見抜きます。

「分かるとは分ける」と言われるように、漠然と一括りにしてきたものを区分けできるようになることが「認識の深まり」です。

逆に言えば、「あれども見えず」であった事柄を詳しく分析・分別できるようになることが、認識の深まりです。

認識の深さは、大人・子供の差ではなく、対象への興味関心の差です。

子供の方がめちゃ詳しいこともたくさんありますが、子供の興味関心は狭いので、新しい分野の興味に矛先が向くように、仕向けるのが教師(大人)の仕事ということになります。

 

◆赤い花・黄色い花じゃなくて、花の名前を言わせたい。

◆トンボ・バッタではなく、何トンボ・何バッタまで言わせたい。

◆ドングリも、何のドングリかまで言わせたい。

 

 社会科では「我が家に食べる食料品の産地はどこか。」のように意識させることが、「知る・できるーわかるー使える」の「使える」レベルです。

 認識を深めるための手立ての1つが、クローズエンドからオープンエンドの授業への転換です。

 1時間で完結する授業で満足させるのではなく、疑問だらけで授業を終えて「家で聞いてみよう・家で調べてみよう」という意欲をかきたてます。各教科、授業の枠から飛び出す学習にチャレンジしてほしいです。 

 

 一斉授業から脱却して、個々の探究活動を進めていくためには、授業外に発展する「オープンエンドの授業」を増やします。

「スーパーの見学をさせる」「野菜や果物の生産地を調べさせる」

「旅行先の様子を紹介させる」「月や星や虫の観察をさせる」

「読書や辞書引きをさせる」「日常場面で算数を活かしてみる」

のような体験的な家庭学習を推奨します。

 学校(授業時間)では学習できないことは保護者に協力依頼をし、子供の意欲喚起を促します。

 また「振り返り」では「自分でやってみたいこと・家に帰ったらやってみたいこと」を言語化させることも必要です。

 授業が終わったら一切かかわらない学習の仕方では、学力が剥がれ落ちていきます。

 生きて働く学力にするためにも、興味関心を刺激し持続させる教師の仕掛けが大事です。

 教師自身が身の回りの出来事に探究的に関わる姿勢を示し、子供の探究心を育みましょう。

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March 18, 2025

道徳の教科書に、辻口シェフ

3年道徳(光村)の最後の資料は「スーパーパティシエ物語」

能登の辻口シェフを扱っていた。

辻口シェフは、2024年1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県七尾市の出身です。辻口さん自身、七尾市にある店が被災しました

https://www.tokai-tv.com/tokainews/feature/article_20250117_38366

こういう情報を知っていれば、本時の授業のねらいとは異なるとしても、被災地でがんばっている人々にも思いを寄せることができる。

パティシエという仕事をしながら地元復興に尽力する姿を知ることは、とても意義がある。

「教科書の主人公がそんな人だとは知りませんでした」では、もったいない。

こういう教材研究の深さが、授業の深さにつながっていく。

いろんなところにアンテナを張っておくのが、教師の道楽である。

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教え込み型の授業に陥らないように ~年度当初の学級づくりと授業づくり~

(1)

 新出漢字の書き順・読み・熟語などを丁寧に教えるのはいいのですが、子供の練習の仕方が指示された漢字を書き写すだけの「履修型」では、結局、確実に覚えないままテスト日を迎えてしまいます。

 テストに向けて前日練習したり、テスト直前に目を通したり、テスト直後に答え合わせしたり「自己調整」するガッツが欲しいです。そしいて多く子に「100点取れる準備をしてきた」と自信をもってテストに臨んでほしいです(もちろん、その子に合わせて目標が50点でも80点でもかまいません)。

(2)

 国語の物語の内容整理は、場面ごとの変化(違い)だけに注目させれば、全場面を一気にやらせることも可能です。機械的に1場面1時間のルーティンワークにしてしまうと、メリハリがつきません。時や場所を表す言葉に注目させ、印をつけさせることを習慣化させれば、自力読みできるようになります。

(3)

 算数の丁寧な板書(授業)を見ました。授業づくりと板書計画・ノート計画が一体化しており、授業づくりの緻密に感心しましたが、子供が板書を書き写すことに終始している感じもしました。

 漢字練習と同じで、いくら丁寧に板書を書き写しても、子供自身の理解が深まっていなければ「履修型の授業」になってしまいます。説明を削って、計算練習の量を増やせばよかったです。

 

 「一斉授業からの脱却」は、従来の授業に慣れてしまった古いタイプの教師には大きな課題です。

 「先生がうまく授業したか」ではなく「子供が学習したか」が問われています。

 「先生が深く授業したか」ではなく「子どもが深く学んだか」が問われています。

 もちろん段階的な課題があるので、年度当初は教師が授業をリードし、いずれ手放せるように仕込みます。逆にいうと、十分な力をつけないまま子供に任せると、「浅さ」と「格差」が生じます。

 「連絡帳と宿題を出す」「名札を付ける」「用具を準備する」の3つが時間内にできない子がいるうちは、子供に任せられません。

 「やるべきことをきちんとやる」という生活習慣・学習習慣をしっかり身につけてから、少しずつ一斉指導を減らしていけばよいと思います。

 GW明けには子供に任せられる部分を少しずつ増やしていってほしいです。

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March 17, 2025

たくさんの意見が出る授業

 たくさんの意見が出る課題は、盛り上がります。

 ただし、束ね方を間違えると、単調になります。

 延々と挙手―指名―発表の形だと、退屈です。

 あくまで一例ですが、次のような方法を組み合わせます。

 

◆ノートに何個書けたか聞いて挙手させる。(1つ書いて満足させない)。

◆3個書けたらB、5個書けたらA、10個書けたらSのように、目安を示す。

①その後、1つか2つ書いた子に順番に発言させ、まだ残っている子に発言させる場合もあれば

②一番多く書いた子の意見を最初に全部言わせ、残っている意見を他の子に言わせる場合もある。

 

◆ある子の発言の後、「同じように思った人?」「よく似た意見を書いた人?」と全体に広げてみる。

◆板書はあとにして、まず全部意見を言わせる。その後、板書で意見を束ねる。

(指名せずに、子供にどんどん意見を言わせる方法もある)。

◆黒板を開放して、 ノートチェックで合格した子から順に意見を書かせる。

なお、「箇条書き」「ナンバリング」は、どの教科でも使います。日ごろから用語を使い、子供になじませておくとスムーズです。

 

おまけ

 子供たちに答えを言わせたい場面で、たとえば次のような手立てがあります。パターンを踏まえるとスムーズですが、毎回「挙手―指名」では単調になるので、バリエーションがあるとよいです。

①挙手―指名で、1人の子に答えを言わせる。

②問題がたくさんある場合に、席順で1人ずつ言わせる。

③ほぼ全員できていそうなら、「さん、はい」で全員に答えを言わせる。

④「答えは〇〇だと思う人?」と尋ねて、全員に挙手させる。

⑤早くできた子に、黒板に答えを書かせる。

⑥代表の子に前に出てきて、画面を示しながら説明させる。

⑦班の中で、答え合わせさせる。

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静かになるまで待っている先生

 一部の子がざわついている時に、静かに待つ・静かに諭すことのできる先生はすごいなと思います、自分はすぐに大声で注意してしまうからです。

 ただし・・・

 全員が話を聞くまで待っていると、待たされる子がいつも我慢を強いられます。

 「みんなを待たせている」と気づいていない子には

「今、みんなが待っているって分かるかな?」「今、みんなに迷惑をかけているって分かるかな?」

とはっきり言わないと伝わらないかもしれません。

 先生が毅然と注意すると、周りの子の不満のガス抜きにもなります。「A男のせいで、全然授業が進まない」という不満を抱かせるのはよくありません。

 私たち大人は、先回りしてあれこれとやってあげたり、言い分を聞き入れたり、大目にみてあげたりします。それが「この大人は、この程度で許してくれた」という間違ったメッセージになって、逆に本人の問題行動を助長させることがあります。

 「注意しない」イコール「認めている」となってはいけないし、何も言わずに放置するだけでは、その子の成長を支えられません。

 大事なのは、個に応じた温かい声掛けですが、全体への配慮もお願いしたいです。

 

 ところで、スポーツ系のコーチは、よく自分の周りに子供を集めて話をしています。目の届く範囲・手の届く範囲で話をしているから、子供たちはしっかり聞いています。

 逆に言うと、ふだん私たちが教室で話をする場合は、先生から離れた位置の子(視線の届かない子)が気を抜きます。

 「どうせ先生は見ていない・どうせ先生にはバレていない」という緩みを見逃すと、学級の秩序が乱れます。ちゃんと見ている先生・ごまかしのきかない先生であることをしっかりアピールしてほしいです。教師が子供に近づくと「圧」がかかります。

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「レジリエンス」と「超回復」

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「やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~」

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 「『なぜ』を考えるとやる気が出る」。

だから 「早く教科書を広げて、暗記しなさい」と具体的な行動を示すより、「この勉強は大学入試に役立つよ」と、行為の意味や意義を示す方がやる気が出ると言う。


 「あと1時間、PCに向かってキーを打て」と命ずるより、「このひと頑張りがキャリアアップに結び付くよ」と伝える方がいいのだとも。

 

 

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◆「なぜ勉強するのか」という理由を理解することで、意欲が高まるのです。
丸暗記しなさいと言うだけでは、子どもは熱心に机に向かわないでしょう。(p38)

 

◆理由が明確になることで、小さな行動が、大きな目標を達成するために一歩に変わる(p40)

「やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~」
 ハイデイ・グラント・ハルバーソン (大和書房)
======================

・・・まさに、「趣意説明の原則」である。
 ただし、初めて掃除機を使うような人なら、「家の中をきれいにしよう」よりは、「この道具を使ってホコリを吸い取ろう」の方が行動させやすいと言う。

===================
 「何」を基準にすると、具体的な行動に意識が集まります。(中略)
難しい何かに挑むときは、いったん「大きな絵」は忘れ、目前のタスクに集中するとよいのです。
====================

・・・ 「目前のタスクに集中させたいなら、具体的な行動指示を示す。」という指摘は、「ごみを5つ拾いましょう」に代表される指示(号令)の原則と重なるところだ。

 

➀行動のみを端的に示すのが「号令」
②趣意を示して具体的な行動を指示するのが、「命令」。
③趣意を示して、行動は任せるのが、「訓令」。

 

 あらためて、この3つの指示について調べてみると、相手に合わせて使い分けることの大事さが書かれているWEBがあった。

===============
 訓令で十分な社員に、「号令」で指揮したら?
 仕事に意味を見いだせなくなって、辞めていきます。

 

 号令の必要な社員に、「訓令」で指揮したら?
 上司の仕事の指示が悪いと不満を口にします。

 

 ”号令”の必要な社員に”訓令”で指揮しても、
  期待した成果は得られません。役に立たないのです。

 

 ”訓令”で充分な社員に”号令”で指揮したら
 働くことに意味を見出せなくなります。
 そして、辞めてしまいます。

 

 指示命令する
 ・相手の能力によって、
  ・役職によって、
 訓令・命令・号令を使い分けることがとても大切です。

 

 これがマッチしていないと、会社にとっても社員にとっても、 悲しい結末に向かいます。

http://www.teoria.jp/?p=967

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 日常の号令・命令・訓令の具体例 ----
 「明日八時東京発ヒカリの切符を一枚買ってきてくれ」と号令すれば、売り切れたと言われた女の子は手ぶらで帰ってくる。
 それで腹を立てるなら、命令すべきである。
 「明日十二時までに大阪に着きたい。八時のヒカリを一枚たのむ」と命令すれば、売り切れのときは七時五十分のヒカリ、それもだめなら七時のコダマを買ってくるので、朝少し早く起きるだけで用は足りる。
 「明日十二時、大阪で大切なお客に会いたい。よろしく頼む」と訓令すれば、社長の疲労を考える庶務課長は飛行機を手配し、こちらの顔色によって今夕のヒカリにし、大阪にホテルを予約し、あすの難問題に備えるエネルギーを蓄えさせてくれる。
 部下が思うように動かなくて腹が立つのは、たいてい自分が号令を使っている場合である。

http://www.heihou.com/page_10-1.htm

=====================

 

 向山洋一氏の著作でも示されている「指示の原則」は、やっぱりすごい。
 しかし、具体例がないと、なかなか伝わらない。
 号令・命令・訓令について、具体的な場面で例示できるように考えてみたい。

 

 さて、おまけ。
 「やってのける」には、他にも面白い箇所がたくさんある。

 近い将来を想像した場合は、具体的な描写を好み
 遠い将来を想像した場合は、抽象的な描写を好む。
 遠い将来を抽象的な「なぜ」の視点で考えると、メリットは注目するが、実際に実行できる可能性を考えない傾向にある。
 具体的に「何」を考えると、その目標が本当に実現できるか、成功の見込みや障壁について考える。
 締め切りが迫ると、後悔するのは、実現の可能性を現実的に検討していなかったからだと言う。

 

◆人は、遠い将来について考えるときは「なぜ」の視点に傾きがちになり、メリットに気を取られてしまいます。
実際にそれを行うときが来ると悪夢のような体験に変わってしまうことがあるにもかかわらず、現実的な側面にはあまり注意を向けられなくなるのです。
 逆に近い将来の行動では、わたしたちは反対のミスを犯します。
 興味深く、メリットが得られそうな話であっても、実行すうのは面倒だと考えてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまいます。(p46・47)

 

 翌週までの提出を求められた学生の大半は「容易だが退屈」な課題を選び、内容よりも容易さを優先した。
一方、九週間後の提出を指示された学生の大半は「難しいが魅力的」な課題を選択したと言う。

 

◆このように、遠い将来について考えるとき、わたしたちは現実的な考えよりも、メリットを優先させる理想主義者の視点に立ちます。
 近い将来について考えるときは、ビジネスライクな現実主義者の視点に立ちます。(中略)
 つまり、予定を決めるときは、近い将来か遠い将来かどちらについて考えているかを自覚し、それが自らの思考にどう影響しているかを考慮すると、よい判断がしやすくなります。(p48)

 

◆ 「何」に注目すると、行動を「先延ばし」しにくくなるという利点もあります。(中略)
何をすべきかを意識することで、人は具体的な行動に着手しやすくなり、目標に向かってまっすぐ進めるようになります。逆に、理由ばかりを考えていると、なかなか実行に移せません。(中略)
「大きな絵を思い浮かべる(理由を考える)」と達成後のメリットをイメージしやすくなり、意欲が湧き、自制心や忍耐力が高まります。
 「次の一歩」に注目する(具体的な行動を考える)と、細かい手順に集中することで難しく不慣れなことも行いやすくなる。先延ばしせずに行動をしやすくなるなどの利点があります。
 大切なのは、「なぜ」と「何」のどちらかに偏ることなく、対象の目標を達成するためにはどちらの考えを持つべきかを判断することなのです。(p49・50)

・・・目標を具体的に設定させるために、ここでも「SMART」と重ねてみる。

 

S pecific  = 具体的、わかりやすい
M easurable  = 計測可能、数字になっている
A greed upon = 同意して、達成可能な
R ealistic  = 現実的で結果志向
T imely  = 期限が明確、今日やるなど

 

Chigai02

 

 

 

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March 15, 2025

「水彩絵の具」最初の指導場面

10月に1年生で水彩絵の具を使った絵画の授業を参観しました。

油断すると、教室中で

①廊下にバケツの水がこぼれ、

②机や床に絵の具がつき、

③パレットに絵の具が残ったまま翌週を迎える

ことになります。

 今日は手洗い場でパレットを洗った子への指導が入りました。そのような「道具の使い方の指導」も大事ですが、水彩絵の具の使い方として、

①パレットの大きな部屋で混色をし、

②水をたっぷり含ませて 

③広い部分から塗る 

④一定方向で塗る 

といった技能を習得させたいです。

 次のような点は、技能というより、知識です。

①水分量: 水の量を調整すると、絵の具の濃さをコントロールできる。

②重ね塗り: 薄い色を重ねると、奥行きや立体感が出せる。

③乾燥時間: 乾燥時間を調整すると、色が混ぜたり、色が混ざらないように塗ったりできる。

 

 今回は、「マヨネーズの硬さでは絵の具が濃すぎるから水で薄めましょう」という担任の先生の指示が子供には具体的で分かりやすく、イメージしやすいと思いました。

 子供に響くアドバイスの言葉をストックしておくと、指導の成果が上がりやすくなります。子供のリアクションなどからアドバイスの言葉は生まれてくるので、指導を重ねながら、子どもに響く言葉を増やしていってほしいと思います。

 

※図工室は高学年に割り当てられるので、低学年は教室で図工の授業を行います。

四つ切の画用紙を置くと、絵の具もバケツも机の上にのりません。

パレットを左手で持って絵を描くのは不安定です。

やはり図工室のような広いスペースで取り組ませてあげたい。

 

(図画工作について無知なのに、あれこれ書いて申し訳ありません)。

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不登校の課題

登校する子の「当たり前」に甘えてはいけない

といつも思う。

 

 不登校(登校しぶり)の要因は様々です。

①集団になじめない(人間関係で嫌なことがある)

②集団行動になじめない(いろいろ行動を規制される)

③過敏な傾向がある(学校は刺激が多すぎる) 

④勉強が分からない・学校がつまらない・苦手なことがある(失敗経験が多い)。

⑤家の方が楽しい。(好きなことができる・おうちの人に甘えられる)。

 毎日きちんと登校する子たちは学校での集団生活を楽しみにしています。

 「通いたくなる学校・通いたくなる教室」となるように先生方が配慮してきた賜物です。

 もちろん保護者の協力もあってことなので、不登校の子供については、家庭での日々のご苦労などを聞きながら、その子なりの「短期目標・長期目標」を共有していけたらと思います。

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March 14, 2025

協働的な学び ~モデリング~

 音楽の合奏の授業を参観していて、「みんなで揃える」ことの大切さを再認識しました。まあ、きわめて日本的かもしれませんが。

 未就学児は、自分中心ですから「自分の好きなことを、自分のペースで、好きなだけやる」が普通です。

 しかし、集団生活の中では「自分が好きでないこともやる」「人のペースに合わせてやる」「決まった時間だけやる」ということを学びます。

 これは「我慢」を学ぶことでもあるので、発達年齢が低いと暴れます。周りの子の気持ちを汲めず、自分の思い通りにやりたがる子は、「みんなに合わせる」が課題になります。

 合奏の授業などは、みんなで力を合わせ、相手のことを考えて行動する(我慢を覚える)よい機会です。

 合唱やラジオ体操、ダンス、音読なども同じ効果があります。

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March 13, 2025

子どもの不得意を受け入れる!

◆不得意な分野については,子どものつまずきを把握し,スモール・ステップで取り組みます。不得意な分野で追いつめたり,無理に努力を強要したりすると逆効果になりかねません。小さな成功や努力を誉め,自信や意欲を高めるように心がけます。例えば計算については,電卓を使うなどの補助具を活用することにより,その問題を克服していく方法もあります。

机上の勉強では理解が難しいことでも,身近なことや実体験に結び付けると理解しやすくなります。例えば,今日学校であったことを話す,旅行に行く場所を一緒に地図で調べる,アルバムの写真を見ながらその時の話をする,買い物の計画を立てて金額を計算してみる等,実体験と結び付け,楽しみながら取り組めるようにすると効果的です。

不得意な分野にばかり目を向けるのではなく,得意な分野を伸ばすように心がけることが大切です。得意な分野が伸びてくると,やればできるという気持ちが育ち,本人の自信にもなります。また,このことによって不得意な分野をカバーすることや,自立に生かすことにつながりますので,うまく支援していくことが大切です。  

文部科学省資料より https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1298171.htm

 

・・・勉強面や生活面など不得意な部分の改善に一所懸命取り組んでいると,注意と叱責ばかりになって、子どもも保護者も先生も精神的にまいってしまいます

 長い目で見て「今はここだけ」とポイントを絞ることが大事だと言われています。

 

 堀部要子先生が、「読み書きの習得支援」の特集記事を総括して下記のように述べていました。

 文科省の指摘と重なります。

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読み書き困難を示す子どもへの学習支援

読み書きができないと、周囲の大人たちはできるようにしなければいけないと考え、ついつい子どもに教え込もうとする。しかし、それでは子どもにとって苦痛なだけであろう。ただでさえ読み書きに苦労している上に、教師や親から読み書きの練習を強要されたらたまったものではない。

今回の実践事例では、ゲームや言葉遊び、間違い探しなど、随所に子どもが楽しめる工夫が見られた。子どもは楽しく学び、支援者はアセスメントに基づいた明確な意図を持つ。心がけたいものである。    

        月刊「実践みんなの特別支援教育」2024 3月号P 25

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手放すタイミングは難しい

 ペアレントトレーニングの理論では「好ましくない行動には注目しない(反応しない)」とされています。好ましくない行動をしてもメリットがないと分かれば、いずれやめるようになるからです。

 好ましくない行動をやめたとき・好ましい行動に戻ろうとしたときにしっかりほめます。「できたらほめる」ではなく、やろうとしたタイミングでほめれば良いそうです。

 能力的にできない子の場合、「活動量を減らす」「活動時間を延ばす」などの方法を考えますが、これ以上は無理だと判断した場合は、代替行動を考え、その子に合った「これならできる」を提示し、できたらほめます。

 ただし「どのタイミングで代替行動に移るか」は難しい判断です。早々に代替させてしまうと、できるように努力するという経験を積む機会を逃し、本人のためにならないかもしれないからです。

 最終ゴールは「自立(ひとりでできる)」ですが、そこに至る支援策は千差万別です。その子にあった支援策で、子どもたちに「できた喜び」を味わわせたいです。

 

 「自立支援」には、次の4つのステップがあります

(1)モデリング【見せる】

  学習者に仕事のやり方を見せて教える。学習者は、指導者の見本を見て模倣し、身につけていく。

2)コーチング【させて、見て、気付かせる】

  学習者にその技能を練習させ、取り組みを観察し、より良い方向に行くように、ヒントやアドバイスなど、フィードバックをする。

  習熟度の状況や発達段階に応じて、適した課題を設定する。

(3)スキャフォールディング【自立の支援】【足場かけ】

                                                           学習者がひとり立ちできるように支援する段階。自力で行える作業や課題は任せ、できないものだけをサポートする。

(4)フェーディング(【任せて、手を引いていく】

 習熟度、発達段階に応じて、サポートを減らしていく。学習者に任せて、手を引いていく段階。

 

 あるサイトでは「フェーディング」について「任せる勇気」と書いてありました。確かに、教える側には「任せる勇気・手放す勇気」が必要で、「手放すタイミング」が大事です。

 「自立」を目指した「支援」ですから。子供の自立の手助けにならない支援は不要です。

 担任が「ほかっておいてください」と思う場面で、自分が手を出しすぎてしまうこともあると反省しています。よくあります。

 

 目標の難易度に応じてやる気は変わります。課題が難しすぎると不安を感じるので、やる気を失います。しかし簡単すぎてもやる気を失います。飽きてしまうからです。

 ちょっと頑張ればできるかもしれない目標、少し難しい目標を設定してチャレンジさせることが、子どもの成長を支えると言われます。

 ただし、低学年の場合は「できると嬉しい」という気持ちが強いので、簡単すぎるかなと思うようなことでもずっと繰り返します。「できることしかやらない(できないことに挑戦したがらない)」という期間が長く続きます。

 簡単すぎて飽きてしまう」からの脱却がなかなか進まないと思います。

 しかし、タイミングを見計らって、「ここまではできるようになったね。じゃあ次はちょっと難しい課題にチャレンジしてみようか」と進めていきたいです。

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入門期の文字指導

 1年生の平仮名の読み書きの指導場面を見て、「できて当たり前」を習得させるのは大変だなと改めて感じました。

 平仮名が読めるようになってきて、日常生活においても便利なことが増えたと思います。色合わせの活動も「あか・あお・みどり・きいろ」の指定を読んで、正しく並べることができていました。 

 しかし、読めることと書けることは別です。今日学習した「わ」「ぬ」などは指先を柔らかく回せないうまく書けません。

 正しい文字を書く前に「鉛筆を使って模様を描く」という訓練が入るのはそのためですが、たしかに、苦手な子ほど鉛筆の持ち方が悪く、筆圧が足りないのだと、あらためて納得しました。

 文字カードを並べていろんな言葉を作ってみるような活動も効果があると思います。

 鉛筆を使うことの負担を減らすために、タブレットで文字習得のソフトを活用することもあります。

「ひらがな」「カタカナ」「漢字」と文字の読み書きの課題は続きます。

 プリントに書き写すだけの単調な繰り返しにならないよう、様々な学習メニューを用意して楽しませてください。

 なお、子どもたちには個々の特性がありますから、各種の検査結果を踏まえた配慮が必要です。

 ①眼球運動が苦手

 ②形態記憶が苦手

 ③パーツの見分けが苦手

 ④順番の処理が苦手

 ⑤手先が不器用

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その子にとってベターな学習方法を提供する(選択させる)=UDL

 授業の UD は「教師の視点」、UDL(Universal Design for Learning)は「学習者の視点」と言われます。

 その子にとってベターな学習方法を提供する(選択させる)ことです。

①その子の「つまずき(バリア)」を想定し、複数の手立てを用意する。

②必要な支援をする。また適切なタイミングで手放して自動化させる。

③よかったか・ちゃんとできているか、フィードバックする。

 先生たちの毎日は、「子どもに合う方略を探すUDL」です。

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例えば、小学校でかけ算九九を学ぶときに、先生が教えるのは、王道とされる一つのやり方だけです。「かけ算九九は、とにかく唱えて覚えなさい」と言い、能力差があるときは「ゆっくりと、何度も繰り返して」と個別に指導するのです。

これに対し、UDLでは多様な方略の中から、個々の子どもがそのときどきに自己選択・自己決定をして学びます。唱えるだけではなく、九九カードを並べてもいいし、九九表を見るだけで覚える子もいます。歌ったり踊ったりしてもいいのです。違う方略を子どもに体験させて、どれがいいのか自分で選ぶことで「個別最適な学び」が進みますし、「選ぶ」という行為で主体的になれます。

「みんなの教育技術」  https://kyoiku.sho.jp/228177/

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子どものワガママに押し切られない

 特性のあるつ子は「ルール」には従わないが、「ラポール」=「心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れていること」には従うと聞いたことがあります。無理強いが通用しません。

「やりたくないから、やらない」という子供に対して、「Aをやるか、Bをやるか」のどっちがいいかを本人に選択させます。こうやって授業中の行動は教師が主導権を握っていること(子供に主導権を握らせないこと)を理解させます。「分かっていて望ましくない行動」を繰り返しているとしたら、それは「どこまで許されるかを探るお試し行動」や、「誤まった行動を身に着けた誤学習」になってしまうからです。

 

 信頼関係を築くには個々の特性を理解することが最優先です。その子の苦手なもの・過敏なものを理解して、

「傷つける大人ではないこと」

「この人と一緒にいるとメリットがあること」

を実感させることです。

 子どもたちは、自分の感情のコントロールが難しいし、自分の感情を表現するのも難しいです。

 担任の先生が、言わなくても自分のことを分かってくれる存在であることも大事ですが、多くの人と生活していく上では「自分がどう思っているかを、自分の言葉で他者にきちんと説明できる子」に育てていく必要があります。

 怒ったり泣いたりしているだけでは、感情は伝えられても、トラブルの状況は伝えられません、

 「先生はあなたのお母さんじゃないから、どうしてほしいのかをちゃんと言わないと通じないよ」という指導を時々入れて、言わないと伝わらない他人がいることを理解させていきたいです。

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「協働的な学び」「個別最適な学び」の再確認

「協働的な学び」においては,集団の中で個が埋没してしまうことがないよう,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善につなげ,子供一人一人のよい点や可能性を生かすことで,異なる考え方が組み合わさり,よりよい学びを生み出していくようにすることが大切である。

「協働的な学び」において,同じ空間で時間を共にすることで,お互いの感性や考え方等に触れ刺激し合うことの重要性について改めて認識する必要がある。人間同士のリアルな関係づくりは社会を形成していく上で不可欠であり・・・

 

 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して ~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと, 協働的な学びの実現~(答申)令和3126日 中央教育審議会 P18.19

https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_syoto02-000012321_2-4.pdf

 

◆せっかく同じ空間で時間を共にするのだから,お互いの感性や考え方等に触れ、刺激し合うべきだ。

◆だから、集団の中で個人を埋もれさせてはいけない。

 

という主張が読み取れる。見た目にとらわれてはいけないという意味だ。

 

【A】協働的でない授業=同じ空間にいるのに、黙々と個人作業させている授業

・・これはダメ

B】協働的に見えて協働的でない授業=話し合いをさせていても、結局、自分の主張を言い合うだけの授業

・・これもダメ。

【C】協働的に見えないけれど、実は協働的な授業=黙々と個人作業をさせているように見えて、しっかり他者参照を促している授業

・・これはアリ。

C】に見える【A】が推奨されてもいけないし、【A】に見える【C】が否定されてもいけない。

 理想形は「お互いの感性や考え方等に触れ、刺激し合い、集団の中で個人が埋もれない」状態だ。

 

  中教審答申には「個別最適な学び」の注意点も、次のように書いてある。

「個別最適な学び」が「孤立した学び」に陥らないよう・・・

 

 これで、先に書いた「協働的な学び」の注意点とセットになることが分かる。

「個別最適な学び」は、「孤立した学び」に陥らないように。

「協働的な学び」は、集団の中で「個が埋没」してしまないように。

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算数の入門期「さくらんぼ計算」(減加法)

算数の教科書(啓林)は「さくらんぼ計算」を提示しています。

13-7の場合、13を10と7に分けて、107=3、336と計算します。これが「減加法」です。

一方、指を使った計算(数え引き)は、13から1つずつ引いていきます。

13-7の場合、13が10になるまで3つ引き、10から4つ引くので、13-3=10、10-4=6と計算します。実質は、引く数の7をを3と4に分けることになります。これが「減減法」です。

指を使って計算する段階の子どもの思考は減減法なので、授業でさくらんぼ計算をしても、ピンと入っていかないかもしれません。

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減加法では,ひき算なのに,たすことが入っているという難点があります。一方、減減法では,ひかれる数の一の位に合わせてひく数を分解することが必要で,このことが難しいといわれています。指導では,どちらの方法が児童にとってわかりやすいか意見の分かれるところですが,一般には,減加法のほうが計算しやすく,定着を図りやすいといわれています。教科書では,減加法で指導されています。ただし,計算の方法として減減法が児童から出てきたときは,認めてやることが大切です。(啓林館サイトより)
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入門期の国語

 4月当初、1年生が、主語と述語に対応したひらがなの学習に取り組んでいました。

 自分の創作を加えると、カタカナ表記になったり、「なっちゃった」のような難しい表記になったりしますが、日常生活では使えている言葉なので、子どもから出てきたときには、その都度教えていけばよいです。

(1)思いついた文をどんどん口に出してみる。(思考の言語化)

(2)思いついた文のいつかを、実際に書いてみる。(言葉の文字化)

(3)自分のつくった文、友達のつくった文を声に出して読む。(文字の音声化)

という流れがあるんだなと納得しました。

 まずは、どんどん口に出してみることが大事な段階なのだと思います。

 

※言語活動は「自己表現」でもあるから、次のようになります。

 「話す」は、 自分の思いを、言葉にすること、      

 「書く」は、 自分の思いを、文字で表現すること、   

 「聞く」は、 言葉を聞いて、 相手の思いを理解すること  

 「読む」は、 文字を読んで、 相手の思いを理解すること

 

 「指定された言葉を平仮名で表す」の次の段階が「自分の思っている言葉を平仮名で表す」です。

  指定された文章を書き写すことと、自分の気持ちを書くことでは次元が全く違います。

 「三行日記」という取り組みがあって、スピーチと作文指導の両面で行われます。

 

例1①今日したこと ②思ったこと  ③明日やりたいこと

   「今日は畑でコオロギをみつけました。かわいかったです。明日も見つけたいです。」

例2①あったこと ②やったこと   ③思ったこと

   「今日は図工がありました。色ぬりを完成しました。うまくできてよかったです。」

例3①これからあること ②思うこと ③やってみたいこと

   「今週は交流会があります。とても楽しみです。みんなでゲームをしたいです。」

 

 一日のはじめや終わり、週のはじめや終わりなどで、順番に発表したり作文させたりが可能です。

 友達の発表を楽しみに聞く姿勢も育てたいです。

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入門期の国語

 4月当初、1年生が、主語と述語に対応したひらがなの学習に取り組んでいました。

 自分の創作を加えると、カタカナ表記になったり、「なっちゃった」のような難しい表記になったりしますが、日常生活では使えている言葉なので、子どもから出てきたときには、その都度教えていけばよいです。

(1)思いついた文をどんどん口に出してみる。(思考の言語化)

(2)思いついた文のいつかを、実際に書いてみる。(言葉の文字化)

(3)自分のつくった文、友達のつくった文を声に出して読む。(文字の音声化)

という流れがあるんだなと納得しました。

 まずは、どんどん口に出してみることが大事な段階なのだと思います。

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「勉強する気はなぜ起こらないのか」外山美樹(ちくまプリマー新書)

 勉強する気が起こらないのは、なぜか?

◆自分の能力をはるかに超えた困難な課題ならば、不安を感じますし、何よりも目標を達成できない可能性が高くなります。逆にあまりにも優しい目標になるとできた時の達成感が得られません。

 一生懸命に努力すればできるかもしれない、やや困難な挑戦的な目標を設定することによって、やる気がより高まり、達成した時の喜びや満足感、ひいては自信につながりやすいのです。P91

「目的の困難度とやる気の関係」の実験結果も示されているが、これはヴィゴツキーが提唱した「発達の最近接領域」のことだと思う。

この理論は、自力では難しいが、誰かのサポートをあればできることの領域を指す。

 

◆自力一人ででできることばかりに取り組んでいても効果的な成長や発達は望めず、この発達の最近接領域に取り組むことが成長・発達が促す上で重要であるとされています。

発達の最近接領域とは?意味や活用例についてわかりやすく解説

https://psycho-psycho.com/zone-of-proximal-development/

とある通りだ。

 なお、セリグマンの実験と「学習性無力感」について書かれているが、これは課題の難易度と密接に関連している。

◆(自分の努力が結果に結びつかない経験を繰り返し)ひとたび無気力が学習されると、いま直面している課題に対して何もしなくなるだけでなく、将来の課題に対しても無気力になってしまう  P164

困難に直面した時「たまたま」「時々」ととらえ、原因を限定的に考える。

 

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「振り返り」の3つの段階

ある学校の校内研修の提案文書の中に、「振り返り」の3つの段階が示されていた。

(1)知識陳述・・知っている知識をそのまま再生したり、復習したりする。

(2)知識構築・・覚えた知識を自分の言葉で構築する。

(3)知識創造・・学習の過程で新しく考え出した知識や、次の問いに結びつける発展的な問いを生み出す

 

「振り返り」の機能としてはそうなのだろうが、毎時間の授業の終わりで「知識創造」まで求めるのは難しいから、最終的な単元のまとめの中で

B:知識陳述、A:知識構築、S:知識創造

といったルーブリックを設定すればいいだろうか。

Bが一人ではできない子のためには教師が板書して示せばいい。書き写すのもお勉強なのだ。このBラインを子どもに任せると、学習の最低保証ができなくなる。

 

ある学校では、「振り返り」に「やわかつ」を提示している。

や・・やったこと

わ・・わかったこと

か・・かんがえたこと

つ・・つぎにやりたいこと

 

「過去・現在・未来」の分け方もある。自分の「現在地」を意識させる方法である。

過去・・これまで自分はこう思っていた・こうやっていた。ここまで分かっていた。

現在・・今日の授業で、ここまで分かり、ここまでできるようになった。

未来・・これからはこうしたい・次の時間はこうしたい。

 

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March 11, 2025

「ドラゴン桜2」の学び 〜種火を完全に消さない〜

作中では、人間の集中力やモチベーションを「種火」に例えて解説している。

◆種火は、一度完全に消えてしまうと、再び点火するのに非常に時間がかかる。

◆そのため、種火が小さくなりそうな時に、完全に消してしまうのではなく、小さな火を保つことが重要である。

「休憩は種火が消える前にとれ」

「少しでもいいから毎日机に向かえ」

「やる気がある時にやりすぎるな」

 

・・・3学期は終わって、春休みにオールクリアしてしまうと、新年度点火するのに時間がかかる。

少しでもいいから、今年度の総括やデータ整理をしながら、次年度の準備を始めておくとよい。

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「職員室での会話を聞くと幻滅してしまう」

月刊「実践みんなの特別支援教育」2023年1月号。

 伴奏型相談所シーズン2 第19回。ライターは川上康則氏。

 この回のテーマは、どきりとした。

「以下のような特徴がある職員室は、末期的状態です」と7項目を挙げている。

====================

1)対話があっても、子どもや保護者の悪口が多い

2)子どもや保護者のことをあざ笑ったり、揶揄したり、ネガティブな側面を模倣したりする会話が多い

3)子どものネガティブなエピソー ドで笑いが起きる

4)特定の教師のことを悪く言ったり、マイナス点を強調したりする話題が多い

5)お互いに責任を取りたがらず、 他者に仕事を押しつけ合うようなところが目立つ

6)「今日、○○を叱って泣かせてやった」など武勇伝のように語る教師がいる

7)保護者や子どものことを呼び 捨てで呼んでいる

====================

 見事な7項目だ。

 夕方、子供を下校させた後の職員室で、憂さ晴らしのように愚痴流ことを否定はしない。言いたくなることもあるだろう。

 しかし度を超えた悪口は言う人の品位が疑われる。

 「そうだよね」と笑いないがら同意している人が本気で同意してるとは限らないし、自分が陰で何を言われているかは分からない。

 悪口を言うのも同意するのも気をつけた方がいい。

 悪口で盛り上がるような場は席を外した方がいい。

 箱の中の腐ったみかんのように、自分まで腐っていくのだ。

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そういうことか。UDの指導の順序

 勤務校の職員図書をパラパラ見ていて、すごく納得した箇所があった。

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◆例えば、3年生の説明文の授業だと、「はじめー中ー終わり」を理解することが大事です。特に事例がまとめにつながっているということを理解させたい。そのためには1、2年生で「問い」と「答え」の関係をつかんでおくことが必要です。「問い」と「答え」というのは、「はじめ」と「中」の話です。「問い」があって具体的な答えが「中」に書かれている。1、2年生でその関係をつかむ授業をしていないと、3年生の子供でも、「問い」という言葉も知らず、初めて聞くことになってしまいます。その場合、「はじめー中ー終わり」ではなく、「問い」と「答え」が指導内容になってしまいます。

「授業のユニバーサルデザインNo5」P50(2012年初版)東洋館出版

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 「問いー答え」は、「はじめー終わり」ではなく、「はじめー中」の話というところも、なるほどと思ったが、それ以上に感心したのは、「問いー答え」と「はじめー中ー終わり」に明確な指導順序があるという考え方だ。

 確かに「問い」は、疑問符がつく箇所と表記で判別できるが、「はじめ」は様々なパターンがあるので一概に言えないところがややこしい。向山洋一氏が、日本言語教育技術学会で「問いー答え」の確定を提言したことを思い出す。ああ、だから「問い」の箇所を聞いたのか。

 もちろん、「問いー答え」を低学年で扱ったら、それで次のステップへいけるとは限らない。そこは「スパイラル化」が絡んでくる。テキストの内容が難しくなるので、何度も繰り返す必要がある。

 UDでは、スパイラル化によって、再理解のチャンスや習得の深まりを確保できると述べている。

 

教育出版資料

https://www.kyoiku-shuppan.co.jp/textbook/shou/shakai/files/syakai_ud_01_160524.pdf

みんなの教育技術

https://kyoiku.sho.jp/194884/

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March 08, 2025

手立てを教えなければ「要約」できない!

 要約文の指導は、最終的に子供たち自身で取り組ませたいです。

 しかし、短くまとめる手立てを教えていかないと、子供たちの「技能」になりませんから、先生が板書待ち・正解待ちになってしまいます。

①文字数の指定をしたり、ノート1行程度と指定をしたりする。

②必要なキーワードを入れる(子供に考えさせる場合と、教師が指定する場合がある)。

③段落で一番大事な一文(トピックセンテンス)を決めて推敲する(「です・ます」を削る)。

などの留意点があり、

◆やりとりしながら、先生がまとめる。

◆かっこ埋めで、先生が用意した要約文のパターンに慣れる。

という過程があると、次回は子供たちもチャレンジしてみたくなってきます。

 さて、この日は「アップとルーズ」(光村4年)でした。

 段落の具体的なキーワードは「選手」と「会場」ですが、説明文全体のキーワードで考えると、「部分」と「全体」ということになります。

 要約の目的によってキーワードが変わってくるんだと、授業を受けて納得しました。

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March 07, 2025

72÷3をどう分けるか?

 4年1学期の算数。

 72÷3の考え方を口頭で説明するのは難しいです。

 板書の工夫で理解を促すことができましたが、次時で筆算に取り組むのですから

 72を60と12に分けて、【60÷3=20】と【12÷3=4】の計算をします。

 これまでの発想(サクランボ計算)だと、70と3に分けて【70÷3】と【3÷4】をやりたくなるかもしれませんが、そうではありません。

 本時で理解ができない子がいても、単元終了後には分からせるつもりで、長い目で指導した方が、子供の負担も少ないと思います。多分、筆算で考える時には分かってくるはずです。

 割り算の筆算を学ぶのに、あまりのある割り算の練習プリントを毎時間少しずつ扱う取組は、とても大切です。

 下の板書の場合、【12÷3=4】の隣に【60÷3=20】があるとよかったです。

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「納得感や充実感のある協働的な学び」

 昨年11月に行われた愛知県総合教育センターの研究発表大会、柴田好章氏の講演動画を視聴したときの覚え書き。

 ゴールは「なるほど! できた! わかった! そうだったのか! そういうことか!」という喜び。

 それを柴田氏は「納得感・充実感」と表現した(と私は理解した。以下も私の考察を含む)。

 ゴールに対するスタートは「なぜだろう? どうしたらいいだろう? どうなっているんだろう? 困ったなあ」という自分自身の問題意識(切実性)。

 この強い問題意識がないと、ただただ教師に教わる授業になって、学びの授業にならない。それが「子供を主語にした学び」ということになるのだろう。

 柴田氏の講演で納得できたのは、講義型の授業では学ぶ意欲を引き出せなくて、活動型の授業なら引き出せるとは限らないということ。

◆優れた教師は、知識伝達型授業においても、生徒の問題意識と学ぶ意欲を引き出している。

◆生徒が一見活動的に学んでいる(活動型の授業の)場面でも、やらされ感の強い学習も見受けられる。

とある。

 一斉授業か個別授業かといった外見の問題ではなく、学習者の内面に探究心を誘発しているかどうかが問題。

 自ら問い、自ら学ぶ学習者を育むための「ステップ」として、教師が問うことはあっていい。

 やはり「手放すタイミング・任せるタイミング」が大事で、「教えすぎ・任せすぎ」のバランスは難しいというのが、今回の学びであった。

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「どう?」という問い方

 道徳の授業案をみんなで検討していた時、

資料を読んだ後の発問で

◆主人公はなぜ・・したのか?

◆自分だったら・・どう思う?

◆自分だったら・・どうした?

◆対役にあたる人物はどう思った?

など、あれこ考えさせたいことが列挙され、収拾がつかなくなった。

 このとき、力量のある先生が

「どう?」と子供に投げかけてみる

と言われた。

 いろんな意味合いを含めていて、どんな切り口でもいいから自分の考えを持たせるための意図的に曖昧な問い方である。

 これは国語で言えば「検討しなさい」にあたる。ああしなさい、こうしなさいと限定しない「訓令型」の授業だ。

 鍛えられていない学級では「どう」と言われても戸惑う子が続出するかもしれない。

 しかし、それなりに仕込まれていれば、こうした漠然とした問い方の方が多様な意見が出せる。

 本時のまとめでも、いろんな観点で考えさせたい。

 ・これまで自分・資料を読んで・みんなの意見を聞いて・これからの自分

 でも、そこはあえて「こういうことを書いてね」と指定しなくても書けるように鍛えていきたい。

 これはワークプリントで言えば、「白紙型」にあたる。あえて枠を設けずに、子供に任せてみるやり方だ。

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March 05, 2025

4年「2桁でわる割り算の筆算」

2学期の算数です。

「2桁でわる割り算の筆算」は、1学期の「1桁でわる割り算の筆算」とは格段に難易度が上がっています。

4年生の算数の正念場です。

特に第4時の「175÷35」のタイプの計算からが勝負です。

この場合は答えが5で割り切れるので本当は簡単なのですが、仮商(たてる)の「5」がスムーズに出ない子が多いです。

割る数が2桁なので、2桁×1桁の掛け算の筆算(35×5)が素早くできる計算スキルも必要です。

本当は35×5の補助計算をちゃんとノートに書かせたいんですけどね。

算数の授業の最初5分を、掛け算・割り算の筆算練習に充て、計算の感覚を忘れないようにしておくことが大事です。

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4年 算数 3桁の割り算

5月のことですが・・

 前時の復習が2桁の割り算で 本時のゴールは「3桁の割り算も2桁の割り算と同じようにできる」。

 しかし、子供たちは思ったよりも3桁の割り算に戸惑っていました。

 まずまず簡単な【834÷3】で困っている子がいます。

 でも、前時の復習で【83÷3】なら解くことができます。

 ならば、83÷3の筆算を解いた後、一の位に4を加えて、834÷3を解く。

というステップを置けば、ノートには83÷3の筆算と答えが書いてあるから、答えの24あまり1までは写せばすむことです。

 同じように 

◆31÷2の筆算を解いた後、一の位に4を加えて、314÷3を解く。

◆75÷3の筆算を解いた後、一の位に3を加えて、753÷3を解く。

というようにすれば、最後の1桁だけ計算すればよいので、計算の負担が減ります。

 計算が苦手な子は、さっきやった計算をリセットしているので、いつも「一から計算し直す」という場合が多いです。

 要領を覚えることが大事なので、「2桁の割り算と同じように3桁の割り算も計算できる」を実感できればいいのだと思います。

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嫌味になるから助詞「は」は要注意!

所見で注意したい助詞「は」の使い方

 「国語は得意です」「暴力を振るうことは無くなりました」の「は」は、限定であるがために「嫌味」に聞こえることがある。

 「は」は、限定の意味をもつから、嫌味に聞こえたりするんですね。

======================

ChatGPT:

 そうですね!「は」は限定対比の意味を含むため、場合によっては嫌味や皮肉に聞こえることがあります。

「は」が嫌味に聞こえる例

  1. 他との比較を暗示するため
    • 「君のアイデア悪くないね。」
      → 「悪くないけど、特別良いとも言ってない」感じがする。
    • 「仕事ちゃんとしてるよね。」
      → 「でも、他のことはダメ」という含みがある。
  2. 排他的なニュアンスを持つため
    • 「私はやりましたよ。」
      → 「でも、他の人はやってないでしょ?」という含みを感じる。
    • 「うちの子ちゃんと挨拶します。」
      → 「他の子はできないけど」というニュアンスになる。
  3. 強調による圧を生むため
    • 「あなた知ってるよね?」
      → 強調することで、確認というより責めているように聞こえる。
    • 「この仕事あなたがやるんですよね?」
      → 他の選択肢を排除して押し付ける感じがする。

===============

・・・ウンウン、どれも嫌味に聴こえるなあ。絶妙なニュアンスだ。

 所見でも直接の会話でも「は」の使い方には十分注意したい。

 以下のように自然な言い換えの工夫も紹介されているが、やはり嫌味のニュアンスは抜けきらない。

=================
「が」や「も」を使うと柔らかい印象になります。

  • 「君のアイデアいいね!」(他の人のアイデアも肯定)
  • 「私はやりました、みんなもやってくれたら嬉しいです。」(協調的な言い方)

「は」は便利ですが、使い方によっては棘のある表現になりがちなので、場面によっては言い換えを意識するとよいですね!

=================

・・・助詞「は」には、主に以下のような意味や特徴がある。ChatGPTがまとめてくれた。

この「対比」「強調」「排他」が、曲者なのだ。

=============

1. 主題を示す

  • 文のテーマや話題を提示する役割を持ちます。
    • 「この本面白い。」(「この本」が話題の中心)
    • 「私は学生です。」(「私」が話題)

2. 対比を表す

  • 二つ以上のものを比較・対比する際に用いられます。
    • 「日本語話せますが、英語は話せません。」(「日本語」と「英語」を対比)
    • 「昨日雨だった。」(昨日と他の日を対比)

3. 強調を示す

  • ある特定の要素を際立たせるために使われることがあります。
    • 「これ大事です。」(「これ」が特に大事)

4. 排他を示す(~は…ない)

  • 「~は…ない」という形で、他の可能性を暗示しながら否定する場合があります。
    • 「私は行かない。」(他の人は行く可能性がある)

5. 「が」との違い

  • 「は」は主題を示し、「が」は主語を明確にする際に使われます。
    • 「彼が来た。」(彼が来たという事実を伝える)
    • 「彼は来た。」(彼を主題にして話を進める)

 助詞「は」は、日本語の文脈において重要な役割を持ち、話し手の意図を柔軟に表現するための重要な助詞です。

===================

・・「主語」でなく「主題」に言及しているChatGPTの説明は意外だった。

 「主題」については、ちょっと難しいので、今回はスルーする。

 「日本語に主語はいらない」金谷武洋著などは、三上文法の延長上にある良書だ。

 以下のサイトも参考になる。

※日本語には主語がない? グローバルコミュニケーションや翻訳でつまずく原因とスピーチへの応用

https://natsuyo-speech.media/cultural-differences/subjectfreejapanese/

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March 03, 2025

教科指導と学級経営は表裏一体

「主体的・対話的で深い学び」の実現には、次の3点が大切です

①子供一人一人のよい点を生かし、

②異なる考え方が組み合わさり、

③よりよい学びを生み出していくこと 

  その土台となるのが「親和的な学級の雰囲気」であり、自他の意志や気持ちを伝え合い、分かり合い、認め合う「ソーシャルスキル」です。

 学級の雰囲気が悪い中で「主体的・対話的で深い学び」が実現するはずがありません。

 SSTの成果を、日ごろの学校生活や授業の中で活かせるように方向づけていってほしいです。

 なお、子供同士の遊びやゲームの中で、コミュニケーション能力は育ちます。どんなレクをやるかを子供たちに話し合わせ、実際にレクを行うことがありましたが、

・話し合いの場を仕切る子・進んで意見を出す子・問題点を指摘する子

・周囲に合わせる子・自分の意見が通らなくても素直に結果に従う子・応援しながらプレーする子

・「大丈夫?」と声をかける子・自分が取ったボールを譲る子、

など様々な姿が見られました。

 スムーズにレクの内容を決めて楽しく遊べた様子に、子供たちの成長を感じました。

 担任の先生の日ごろの「子供全員への接し方」の成果でした。

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作戦マリコ

 かつて、SGE(構成的グループエンカウンター)の研修で、「作戦マリコ」という手法を知りました。

①「マ」:まず、意思表示をする。(謝る・断るなど、自分の立場を明確にする)

②「リ」:理由を言う。

③「コ」:これから、どうすればいいを伝える。

 例えば、一緒に遊ぼうと誘われたけど断りたい時は、次のようになります。

①ごめんね。  ②放課は教室でお絵描きしたいんだ。 ③昼放課なら大丈夫だけど、どう?

 

 最初の意志表示が曖昧だと、あとの話が入ってきません。だから、まず最初に結論(謝罪)を示すことは、話し合いでも基本中の基本です。

 とはいえ、「ごめんね」と言われるだけでは相手はスッキリしないので、相手が納得するように理由も伝え、ラッキーな代案を提示するなど、未来志向で結ぶのが「作戦マリコ」です。

 教科の学習場面でも、

①まず自分の意見を言う ②理由を説明する ③国語の場合は根拠となる文を示す

ができる子供たちを育てていきたいです。

 そして、相手側が嫌な気持ちにならないように反論の言い方に気を付けます。

 SSTの「どっちを選ぶ」「アドジャン」はそうしたコミュニケーションスキルの育成に役立っています。

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March 02, 2025

他人を見下す快感

「〇〇君が~している」と先生に言い合う様子を見て、川上康則先生の「ネガティブ報告」の提言を思い出しました。

第6回 ネガティブな報告ばかりする子――仮想的有能感(Assumed competence)

子ども理解の「そこ大事!」 第6回 | みつむら web magazine | 光村図書出版

 

 「告げ口の快感」を求めている子は、それだけ自分が認められていない不満の裏返しです。

 叱られたり阻害されたりが続くと「人を攻撃する・自分より低いものを探すモード」に入ります。

 でも、今、その子のネガティブな態度を責めても仕方ありません。疎外感や被害者意識が、その子の「困り感」でもあるので、ネガティブ報告をしなくても落ち着いて生活できるような環境を整えることが大事になります。

◆誤った行動は(生命の危険がない限り)無視する

◆誤った行動を思いとどまったとき・望ましい行動をとったときに、ほめたり認めたりする

というのが、ペアレントトレーニングの基本です。

 「無視する」という先生の態度が「先生が怒っている」「泣いたり暴れたりしても先生は話を聞いてくれない」というメッセージにもなります。

※おそらく帰宅してから「ネガティブ報告」ばかりしている子がいるかもしれません。

 日ごろ子供の不満を聞かされている保護者は、学校や学級や担任にネガティブな意識をもちやすいです。電話口や個人懇談会では、その子のネガティブ報告を踏まえて作戦を練るとよいと思います。

※レジリエンス=折れない心は、「頑丈さ」よりも「しなやかさ」です。

 相手の負の言葉を受けとめすぎると折れてしまうので「譲る・折り合う・受け流す・ムキにならない・ちょっとなら我慢する・相手の嫌がることはしない・言わない」といった対人スキルが身につくと、クラス全体の雰囲気が穏やかになります。

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社会科の探究的な学び方

「宝暦治水」の見開き2ページを1時間、教師主導で学習しました。教師の解説と板書で進めました。

ならば、その後は1時間2ページずつ探究型でチャレンジさせたいです

「明治の治水」「愛知用水①~③」「その他の愛知県の用水」の5時間分です。

たとえば次のように、パターンを決めます。

==================

①教科書の大事な部分に線を引いたり、しるしをつけたりさせながら自力で読み

 「ここだけは押さえさせたい」というポイントは先生が指定してもよい。

②動画などの教科書以外の必要な資料は、クラスルームにあげておく。

③自分でノートに分かりやすくまとめさせる。見開き2ページ以内で。

④班でノートを交換する。先生が良い教科書やノートをスクリーンで紹介する。

⑤必須ポイントの記述をチェックしたり、ノートだけを見てミニテストさせたりする。

⑥修正・今日のまとめ(感想)を書いたら、ノートの写真を送信して終了。

==================

 「ミニテストというのは、自分がまとめたノートだけを開いて、先生の出す問題に答えさせるもので、本時で押さえたい基本項目を意識させます。

 教科書活用のスキルとしては、

①文章だけでなく図表を読み、矢印でつなぐ 

②年表などを参考に時系列でまとめる 

③5W1Hでまとめる 

④ナンバリングする 

などが挙げられます。

 時間に余裕があれば、スライドにまとめさせてもかまいませんが、スライドにまとめることが目的になってしまうと、教科書の検討がおろそかになってしまいます。いずれは、アナログとデジタルの壁をクリアさたいです。

 ところで、本時の授業のまとめは、自分なりに頑張って書けばどの子も合格になるというわけではないはずです。

 おさえるべきポイントをおさえていなければ合格にならないことを伝え、不合格のやり直しも課す。そこが「振り返り」との違いで、(おそらく)振り返りには合格・不合格はないが、本時のまとめにはルーブリックにしたがってABC(合格・不合格)があるのだと思います。

 「不合格」を判定するには、それなりの明確な基準を教師がもっていないといけません。

 合格基準を子どもに伝え、途中での指導・支援をすることが大事で、それが「指導と評価の一体化」につながります。指導していないことを子供にやらせて評価するわけにはいきません。
 各自の考察・まとめについては、次のポイントがあるのだと考えています。

 ①本時でおさえたい内容を教師が明確に意識する。

 ②子どもたちがそこに到達するようにルーブリックで示す。

 ③指導・支援する。

 ④評価・フィードバックする。

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4年国語「未来につなぐ工芸品」の要約

 筆者の言いたいことを50文字程度でまとめようという課題。

 子供に任せるには「どう取り組めばいいか」の知識・技能は必要です。

「結論の段落から探す)」「文末が『思う』『考える』の場所を探す」のようなヒントを用意して必要に応じて参照させます。

◆わたしは、工芸品をのこすことは日本の文化やげいじゅつ、そしてかんきょうを未来につないでいくことになると考えます。(56文字)

を漢字を使い、言葉を削って、余っただけ別の個所を加えると

◆工芸品を残すと日本の文化や芸術、環境を未来につなぐことになるので、手に取ってその魅力を伝えてほしい。(50文字)

ぐらいになります。

 200字となると、一文では冗長になるので「はじめー中―おわり」で3~5文がいいです。そうなると最終段落の一文を抜き出すよりは、段落の流れに沿って書く方が取り組みやすいです。内容は50字の場合とほとんど変わりませんが。かっこの中は文字数を増やす場合の例で、かっこを入れて112文字。あと90文字加えようとなると、工芸品の具体を入れることになるだろうか。

◆(職人は手仕事で作る)工芸品を未来に残したい理由は2つある。1つ目は日本の文化や芸術を未来につないでくれること。2つ目は長く使えて環境にやさしいこと。みんなもぜひ工芸品を手にとって(「1人の職人」として)その魅力を伝えてみてほしい

 

ちなみに指導書の要約例197文字は、ひらがながそのままなので、上のものと同じようなものだ。

◆職人が手仕事で一つ一つ作られている「工芸品」のよさを伝えている筆者は、工芸品を未来の日本にのこしたいと考えている。理由は2つある。1つは、工芸品が文化や芸術をげいじゅつを未来につないでくれるからである。もう1つは、工芸品はかんきょうへの負荷が少なく、長持ちすることから、かんきょうを未来につないでくれるからである。筆者は、自分の感じた工芸品のみりょくを、周りの人にも伝えてみてほしいとうったえている

 

文字数カウントのサイトはとても便利

https://sundryst.com/convenienttool/strcount.html

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総合で「個人探究」

 総合的な学習で「個人探究」に取り組んでいる小学校があります。

 そういうことは高校に任せれば?と思います。環境や福祉などきちんと教えたいことがたくさんあるからです。

 とはいえ、小学校だからこそできる「自由探究・個人探究」があります。指導を踏まえた上での取り組みなら、やってみる異語はあります.

 テーマを選ぶジャンルがフリーなので、子供達がどんな課題を設定するのか楽しみでもあるし、不安でもありまそす。

 

(1)「そんなこと探究するの?」と思うようなテーマでも、子供の興味関心に寄りそいながら、意味のある探究になるような方向付けをしていけたらと思います。

(2)場合によっては、ネット検索したらすぐに解答が見つかるようなテーマを選ぶかもしれません。そのときは、新たな課題を設定させ、「解決したら終わりではなく、さらなる疑問解決」に気持ちが向くように適切な支援をします。

(3)「ネットで調べて答えが見つかったから終わり」では、探究になりません。ネットで調べてまとめるだけのニュース記事を「こたつ記事」と言いますが、実体験・実験や観察・現地取材・インタビュー・アンケートなど、学級の友達や家族の協力を得ながら自分しか書けないレポートづくりを意識させたいです。ただし家族がレポート作成に協力しすぎないように。

(4)作品はクラウドに残ります。他クラスが見る・次年度の子供たちが見るということも伝えれ、探究意欲をあおってください。

(5)調べろと言われて調べ、まとめろと言われたからまとめるような受け身の姿勢では、個人探究の意味がありません。そもそも、知りたいことがないまま調べ学習を行っても、達成感がありません。

 外的動機づけは「後で発表してもらいます」「来年度の4年生に見せます」でかまいませんが、内的動機づけは、「もっと知りたい」「もっと詳しくなりたい」です。子どもの内的動機に支えられたワクワク感のある探究活動をさせたいです。

 とりあえず、なにか1つ調べてみると、それがきっかけになり、「分かった」が増えると、新たな「分からない」が生じる。このように探究が連続するから、強いモチベーション(ワクワク感)で、個人探究に熱中できます。

 逆に言うと、わずかな情報で満足してしまうと、「情報の組み合わせ」の楽しみを得られません。

 シンキングサイクルの「情報の分類・整理」をカットして「情報の収集・・まとめ表現」になってしまう子が出てくるかもしれません。

 GIGAスクール環境の学校に求められているのは、「先生が教える授業」ではなく「子供が学び取る授業」へのパラダイムシフトです。
 通常の教科学習では、どうしても「何かを教えて学ばせなければならない」ことが多いです。

 しかし、必要な知識を自分で集め、 そこから何が重要かを判断して選別できることの方が、答えのない不連続な変化の時代を生きる子供たちには大事だと言われています。

 今年1回の「個人探究」ではうまくいかないこともあると思いますが、今年度のチャレンジは教師にとっても子どもにとってもう次年度への課題になります。トライ&エラーで取り組んでいきましょう。

 

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算数の授業は、教師主導になりやすい(5年生バージョン)

 算数の授業は、確実に修得させたい内容が続くので、子供に任せるよりは教師主導で進めたくなります。

 算数こそ各自の進度で取り組む「自由進度」が最適との意見もありますが、下位の子がたくさんいるなら、一斉指導にして上位の子供たちの手も借りて全員習得を目指したいです。

 しかし、1時間の基本的な流れは「例題―類題―練習問題」ですから、「教師主体―クラス全体―個人」と位置づけて、最後は各自にチャレンジさせるようにしたいです。

 単元全体も同じように流れますから、後半は「自分でやってみよう」と任せたり、「教師と取り組む・グループで取り組む・個人で取り組  む」を選択させたりすることも可能です。

 教師が確実に教え込みたい教科ですが、少しずつ手放す授業にチャレンジしてみてください。

 5年生の算数で苦労している子がたくさんいます。要するに「簡単な暗算ができないと苦しい」です。

(1) 

 155÷45ができるためには、45×3の補助計算がスラスラできないと困ります。

 そして、「比べる量」÷「元の量」の意味を理解していないと、155÷45か、45÷155かが分からず、逆の割り算を立ててしまいます。

(2)

 25×4=100、15×2=30などが暗算でできないと、どんなに簡単な立式に直しても、答えが出てきません。

 6500÷250の場合、650÷5=130や、650×4=2600の計算がスムーズにできないと、いくら工夫しても「簡単になった」という実感がわきません。素因数分解すると、(5×5×5×2×2×13)÷(5×5×5×2)ですから、公約数の5・10・25・50・125・250で割ることが可能ですが、公約数が大きくなると割り算ができない子がいます。

(3)

 900÷15を3で割って300÷5にしてから計算しようと思いつくのは、「900と15の公約数が3である」の理解が必要になります。

 「25が出てきたら4を掛けて100にする」「15が出てきたら3で割って5にする」などはパターン(条件反射)として覚えた方がはやいです。28×25=(7×4)×25=7×(4×25)=7×1007=700 も同じです。

(4)

 簡単な筆算の割り算の問題がありますが、次の問題をウンウンうならずに答えが立てられるくらいでないと正直苦しいです。

52÷13=4 

294÷49=6  

75÷15=5  

522÷58=6  

200÷25=8  

105÷15=7

(5)

 「30.6÷34=0.9」で、商を立て方が怪しい子が多かったです。

 計算の仕組みは簡単なので、先生が黒板で説明しているときは分かるのだけど、いざ自分で解くと「分からない」のです。

 最終的なミスを防ぐために

「概数で答えの見当をつける」

「掛け算・割り算の逆で確かめ算をする」

「自信のない計算は暗算でなく筆算で大きく書く」

「ノートは定規を使って丁寧に計算する」

という習慣を推奨したいです。やっぱり大事なのは「確かめ算」ですね。

 高学年の算数のつまずきを考えると、「2桁の掛け算・割り算の技能」「割合を理解して立式する思考力・判断力」を育てる4年生の責任は重いです。

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March 01, 2025

「週刊文春」(2025•3•6)で落合陽一氏が、デジタル教科書に異議を

 「小誌では、昨年、4回にわたってそのデジタル教科書等の懸念点を指摘するキャンペーン報道『デジタル教育で日本人がバカになる!』を行い、大きな反響を呼んだ」

とあるから、ネガティブキャンペーン側のスタンスなのだということはよく分かる。

 そこに、デジタルに精通する落合陽一氏が参戦するとは意外だったなあ。

 内容としては、全否定ではありません。

◆ 全部デジタルに置き換えればいいというのは暴論です。アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は、自分の子どもにタブレット端末を触らせることを制限してたといいますがよくわかります。

・・・そうですね。おっしゃる通り全部デジタルに置き換えるのは暴論ですね。だから、教科書は紙との併用という意見が多いはずです。

 ジョブス氏が自分の子どもにタブレット端末の制限をしたことを論拠にしていますが、その制限は「教科書」ですか? 教科書を制限した事例でなければ、意味のない事例です。

◆ 例えば「芋掘り」と入れれば、芋を掘っている写真や動画が、ネットですぐに見つけられる。これらを見たら「芋掘り」をしたことになるのか。当然ながら答えはNoです。実際に、自分が土にまみれ、その匂いをかぎ、爪の間まで真っ黒にしながらクラスメイトと芋掘り、それを調理したという体験の方が、学習効果が高いのは明らかです。

・・・あらあら、デジタル教科書の批判からずれてます。

 このロジックで言うと、紙の教科書で「芋掘り」を学習しても、同じ批判になります。

 「体験重視と」言ってしまうと、そもそも教科書の否定になります。「芋掘り」なら体験すればいいけど、抽象的な学習はどうしますか? その際、紙の教科書よりは、動画を含むデジタル教科書の方が学習効果があるかもしれませんよ。

 もちろん、芋掘りやお店探検、工場見学、星の観察などなど、実体験の方が学習効果が高いのは明らかですが、「だからデジタルより紙の教科書」という主張にはなりません。

 最後の「リテラシーの危惧」はよく分かります。そこは指導が必要です。

 また、AIの時代だからこそ、「問いを投げかける力」が何より大事という提言は、納得です。

 記事が丁寧語なので、自分も丁寧語で対応しました。ごく一部だけ取り上げました。著作権も心配なので。

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テスト問題の意味を教えないと、汎用的な技能が身につかない。

読解力の向上の方策は、受験テクニックではない。
・・・ということは漠然とわかっていたが、どう説明していいか分からなかった。
「使える『国語』の考え方」橋本陽介 ちくま新書(2019初版)p114〜121
 中学校一年生の学習指導要領「書くこと」の記述を踏まえて、次の5つを留意点として挙げている。
①どういう順番で論じるか
②指示詞や接続詞への注目
③事実と意見の区別
④主張と根拠の確認
⑤抽象的な記述と具体的な記述
「これらの項目は国語の試験問題でも頻繁に問われている」として、具体的な設問が紹介されている。
長くて、うざいかもしれないが、このブログは研究資料でもあるので、きちんと書き留めておく。
◆文章の一部分を切り抜いて、どこに入るかを問うのは、①の「どのような順番で論じるか」を問う問題
◆傍線部の理由を問うのは、④の主張に対する根拠を問う問題
◆②指示語や接続詞を問う問題については、以下のように詳しく解説されていた。
✳︎文章とは連続したものなので、個々の文章や段落を互いに関連づける必要がある。互いに関連づけられることによって、全体の意味が連続しているように感じられ、スムーズに理解することができる。そのような意味の連続性が見いだせないと、読者は理解することができなくなる。文章において、意味が連続していることを、言語学ではテクストの結束性と呼ぶ。
✳︎接続詞の分類とは、前と後がどういう関係でつながっているかを示す記号なのである。このため、教師側からすると、文の展開がどうなっているかを読み取れているかどうかは、接続詞を空欄にして埋めさせることによってある程度測ることが可能になる。
✳︎順接では、ある叙述Aから帰結として言えることを導入し、逆接ではそれに反対することを導入する。何か論を導入したら、それに対して説明が必要になるので、説明の接続詞が使用される。「論理的な文章」を書くためには、文の展開をスムーズに行わなければならない。
◆⑤抽象的な文言に傍線を引き、具体的な説明としてふさわしいものを問う問題は、選択肢の場合は、具体例を参考にしつつ、別の言い方に変えている。
・・・私なりに整理すると、テストは次のような「読解スキル」を問うていることになる。
①論述の順番 
②語のつながりを示す指示詞 
③文のつながりを示す接続詞 
③事実と意見の区別
④主張と根拠の区別
⑤抽象と具体の往復
 だから、授業はこれらの読解スキルを磨くように展開しないといけない。
 指導と評価の一体化だから、授業で指導していないことをテストで問うわけにはいかない。
 しかし往々にして、授業は授業、テストはテストになりやすい。授業とテストで同じ教材を使う場合、授業中に説明しすぎるとテストで出題できなくなってしまうからだ。
 授業とテストで別の教材を使うことがスタンダードになったら、汎用的な読解スキルの意識は(教師にとっても、学習者にとっても)はもっと高まるはずである。
9784480071941

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Qワードを使ってみよう!

NHK 「Q~こどものための哲学とは?」 

なんで? 例えば? そもそも? 他の考え方は?

比べると? 立場を変えたら? どういうこと?

もし〜だったら? どんな? 反対は? 本当に?

これらの言葉いいですね。ある学級では教室掲示してありました。

 

「思考と対話力」を育む子ども向け哲学番組

内容もとってもいいです。

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https://www.nhk.or.jp/school/sougou/q/origin/shiryou/

 

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出来事を整理する基本型

 国語のまとめのテストは、初出の文章の読み取りでした。

 いつもは授業で「ごんぎつね」を詳しく読んで、テストも「ごんぎつね」ですが、本来は、どんな作品が出てきても読み解く力をつけるために「ごんぎつね」のような教材(コンテンツ)を使っているはすです。

 今日のような初出の文章の問いに答えるためには

①スラスラ読んで、おおまかな内容を一回で把握する。

②問いの意味をよく理解する。

③問いに対応する個所を的確に読み取る。

④正しく抜き出す

などが大事です。

 通常の授業でも、「どこにどう書いてあるから、こう読み取れる」というように「本文に戻って考える習慣」を大事にしたいです。

 「書いてある事柄を順番通りに理解する」は、算数の文章問題を解くベースにもなっています。

 どの教材にも対応できる力を育むために、「誰が何をした。何のために・どうなった」のフォーマット(シンキングツール)を試作してみたので、参考にしてみてください。

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学級づくりの基本 キャズム理論

 自己肯定感や自尊感情はとても大事ですが、今の自分の現状に満足しすぎる子供は成長できません。

 「まだまだ自分は頑張れる・やればもっと成長できる」という意識を持たせたいです。1人1人では、なかなかそこまで意識が高まらなくても、集団の影響で動く子はいます。

 「イノベーター」と呼ばれる先生が何も言わなくてもどんどんチャレンジできる上位グループの子をうまく活用して、次の山の子供たちを動かします。

 「レイトマジョリテイ」は、集団の半数が動かないと行動しないグループと言われています。逆に言えば半分が動けば、この集団は動きます。

 「ラガード」は強固に動かない集団ですが、もしこのグループの子が先に動くと、中間層は一気に動き出します。いわゆる「逆転現象」の仕掛けです。

  誰しも「みんながやっているなら自分もやらないと」という気持ちを持っています。このような集団心理はデメリットもありますが、うまくメリットを生かし、前向きな学級集団を形成しましょう
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