読解につまずく
『学力喪失』今井むつむ(岩波書店)の中でも、第5章「読解につまづく」の次の箇所は、とても腑に落ちた。
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単語の意味というのはたいていは複数の意味を持つ。文章の書き手がある単語を文中で用いたら、書き手の想定した意味と自分の中でのその単語の意味をすり合わせ、調整する必要がある。
良い読み手はその調整がうまい。まず自分の想定している単語の意味が、その単語の前後の文脈に合うかどうかを考える。合わないときには、文全体の意味、あるいは文章全体の意味を解釈する。同時に、それまで自分が認識していた単語の意味を修正したり、拡張したりする。そのようにして、文脈から単語の意味の知識を広げ、単語の多義を理解して、自分の知識を豊かにしていく。P133
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頭の中で「与えられた情報」と「自分の知識」とをマッチングするようなイメージだ。
過日、3年生国語で多義語について辞書で意味を調べさせていた。
(1)温かいあま酒を出す
(2)算数の問題をとく
(3)たなから新発売の本をとる
(4)人形を友だちにあげる。
状況下にある単語の意味は何となく分かっていて、そのニュアンスに最適な辞書の意味を選ぶ作業だ。
状況下にある単語のニュアンスが分からないと、辞書から最適解は選べない。
それに、辞書にある複数の意味の違いが分からないと選べない。
今井氏が次のように書いている通りだ。
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◆それに対して読むことが苦手な子どもは、文としての意味が一貫しているどうかいるかどうかにかかわらず、自分の知っている意味を文に強引にあてはめてしまう。だから文章の意味も通らず、書き手が何を言っているかわからない。
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辞書で意味を調べるのはとても難しい。
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