構成主義の学習論を築いた二大巨頭は、ジャン・ピアジェとレフ・ヴィゴツキーです。
1.ジャン・ピアジェ (Jean Piaget, スイス)
【構成主義の父】 発達心理学者。子どもが外界との相互作用(同化と調節)を通じて、段階的に知識の枠組み(シェマ)を再構成していくプロセスを体系化しました。
主な著書は『知能の心理学』 『子どもの世界像』 (発達段階論や認知構造の形成プロセスを詳述)
認知的構成主義(Cognitive Constructivism)
・・・知識は「個人が」環境との相互作用を通じて自らの認知構造の中に構成する。
2.レフ・ヴィゴツキー (Lev Vygotsky, ロシア)
【社会的相互作用の重視】 文化・歴史的な要因と言語が認知発達に重要だと主張。特に「発達の最近接領域(ZPD)」という概念は、教師や他者による適切な援助(足場かけ)の重要性を示しました。
『思考と言語』 (思考と発話の関連性、社会的な相互作用と言語習得の役割を論じた)
社会的構成主義(Social Constructivism)
・・・知識は「社会的な相互作用(対話)」を通じて、共同で構成される。
現代の教育に影響を与えたその他の学者
上記の古典的な構成主義に加え、現代の探究学習やコーチングの基盤となる理論を発展させた学者も重要です。
3:ジェローム・S・ブルーナー (Jerome S. Bruner, 米国)
【発見学習と足場かけ】 ピアジェとヴィゴツキーの理論を取り入れ、「発見学習」を提唱。また、複雑な課題を学習者のレベルに応じて単純化し、徐々に支援を減らしていく「スキャフォールディング(足場かけ)」という概念を広めました。
※認知的構成主義と社会構成主義をつなぐ役割を果たし、探究的な授業設計に大きな影響を与えました。
4:ジョン・デューイ (John Dewey, 米国)
【経験主義とプラグマティズム】 構成主義という言葉が広まる以前から、「学習とは
経験の再構成である」と提唱。問題解決(Problem Solving)を通じた学習を重視し、探究学習の源流を作りました。
※学習者の経験と活動を重視する点で、構成主義の教育実践の基礎を築きました。
特に教師として着目すべき理論
教師の方が「任せすぎ」を防ぎながら「教えすぎ」を避けるために役立つのは、特に以下の2つです。
◆ヴィゴツキーの「発達の最近接領域(ZPD)」:
生徒が自力では達成できないが、指導や協力があれば達成できる領域に目標を設定し、その領域で適切な援助(コーチングや足場かけ)を行うことの重要性を示しています。
◆ブルーナーの「スキャフォールディング(足場かけ)」:
- 探究の過程で、生徒の認知負荷を減らし、最終的には生徒が自立できるよう援助を徐々に撤廃していく具体的な指導技術です。
これらの理論と文献を参照することで、「構造化された自由」を与える探究学習・コーチングの指導法の理解が深まるはずです。
・・・「構成主義」という言葉は使ってこなかったが、再近接領域・足場かけについては、何度か書いていた。
逆にいうと、断片的な知識だけを取り込んだだけで、体型的には理解していなかったのである。
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