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November 27, 2025

情報の読解の3段階

先日、サークルのリアル例会に参加した。

(1)6年国語「『鳥獣戯画』を読む」の筆者の主張を読む授業(指導案)

(2)社会科の資料を読み取る方法

(3)情報を読む(三角ロジック)

は、「情報読解」「テキストの読解」「情報リテラシー」という観点で重なるところがあった。

 (1) 「鳥獣戯画・・」の本時は、筆者の主張の読み取りで、自分の意見を入れる必要はなかったのだが、次時以降に扱うのかな?書いてある筆者の主張を読み取るという課題では、何を話し合うのだろう。

(2) 「社会科の資料読み取り」も、自分はどう考えたかではなく、あくまで「読み取り」がメインだった。子供たちがそのレベルでいっぱいいっぱいだということだった。

 PISA型読解力の定義は「連続型テキスト」「非連続型テキスト」を含め、

◆情報の取り出し・・書かれている情報を正確にとり出す

◆解釈・・書かれた情報がどのような意味をもつかを理解したり、推論したりする

◆熟考・評価・・テキストに書かれていることを、知識や考え方、経験と結びつけること。

の3段階がある。

 よく「So What?(それで何?)」と言われる。

「・・・・と書いてある。だから何?」

「グラフから減っていることが分かる。ということは何が言えるの?」

それは知識をインプットするだけでなく、意味づけ・価値付けをアウトプットさせることでもある。

 そして、それが「データ」ー「主張」ー「理由付け」の三角ロジックの考え方でもある。

 今回の例会のレポートは、トータルで「PISA型読解力」の再確認になった。

 春日井市では「情報活用」の教科化が進められているが、個人的には「まずはPISA型読解力の3段階」が大事だと考えている。

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「情報活用能力」と「PISA読解力」

「情報活用能力」の解説でモヤモヤするのは、国語で扱ってきた「読解力」との関連が曖昧だから。

「教育トークライン」2020年6月号で、堀田龍也先生がPISAの読解力について述べている。

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1)情報を取り出す

・テキスト中の情報にアクセスし、取り出す

・関連するテキストを探索し、選び出す

2)理解する

・字句の意味を理解する

・統合し、推論を創出する

3)評価し、熟考する

・質と信ぴょう性を評価する

・内容と形式について熟考する

・矛盾を見つけて対処する

(中略)

PISAで提示されている読解力は、デジタルを含めた多様なテキストを、そのテキストの構成原理に基づいて素早く情報を取り出すスキル(読み取り)と、当該のテキストがどのような立場から誰に向けて何故に発信されているのかを判断するスキル(読み解き)である。

※特集タイトルはPISA型対応「基礎的読解力」指導法

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・・・情報の「読み取り」と「読み解き」とは見事なまとめ方だ。

ただ、いちいち「情報」と明記されているところから、「PISA読解力」は「情報読解力」と重なる点が多い。

 読解力を意識して取り組んできた国語の教師にとっては、これまで真摯に取り組んできたことの延長線上なのだ(と思う)。

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November 20, 2025

「足場かけ」と「フローチャート」の違いは?

1. 理論的な違いを伝える言葉

 まず、足場かけの本質を、指導における「心構え」として伝えます。

 「足場かけ(スキャフォールディング)は、単に『間違ったらこれを見て』というフローチャート的な指導ではありません。それは、生徒の成長に合わせて、私たち教師が『まるで生き物のように、その形を変えていく』支援のことです。」

 重要なのは、生徒が『あと一歩で手が届きそうな領域(最近接発達領域)』にいるかどうかを見極めることです。この領域に入っていると判断したら、『先生の手』を差し伸べます。そして、できるようになったら、迷わず手を放すのが足場かけの最も難しい、かつ重要な点です。」

2. 具体的な事例で示す違い

 フローチャート的な指導と足場かけを、授業の具体的な状況で対比して説明します。シチュエーション(算数:文章題)

フローチャート的指導・・生徒が計算途中で手が止まった。

【教師】「質問1:式は正しく立てられましたか?(Yes/No)」

→ Noなら「補助プリントA-3(式の立て方)を解きなさい」と指示する。

静的・固定。知識や手順の不足を即座に補填。生徒は言われた通りに手順を踏むだけ。

足場かけ的指導・・生徒が計算途中で手が止まった。

【教師】「(横に行き)どうした? どこまでできたか、先生に君の考えを言葉で説明してくれる?」

→ 生徒が「最初の数字が...」とつまずいた箇所を言葉で確認。

【教師の調整】「そうだね、じゃあ、前の問題(類題)で使ったあの図を、この問題でも使えないかな?」と、ヒントを出し、生徒の思考を呼び戻す。

 動的・対話的。つまずきの質を診断し、生徒の自力解決の意欲と方法を支援。解決後は足場(先生の存在)を外す。

3. 教師の役割の違い

 「フローチャートは『答え合わせ』の道具ですが、足場かけは『生徒の頭の中を覗き込む道具』です。」

「だからこそ、初任者の先生には、『正しく教えること』より、『生徒がどこで、なぜ、つまずいているか』を観察し、的確な『問いかけ』ができるようになってほしい。その観察力を磨くために、私たち(指導者)があなたを全力で支えます。」

 このように、「教師の観察と対話」が足場かけの核心であることを伝えることで、単なる手順の確認ではない、指導の奥深さと責任の重さを共有できるはずです。

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・・・GEMINIの回答ですべてを理解したわけではない。

それでも、「足場かけ」は個別最適な「つまづきの見取りと支援」だから、相当な技量が必要だということが分かった。

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「足場かけ」の考え方は、Yen,Noで分岐させる「フローチャート」の考え方と同じなのですか?

GEMINIの回答

 これは鋭い質問であり、教育指導法の歴史と理論的な側面を理解する上で非常に重要なポイントです。

 結論から申し上げますと、「足場かけ(Scaffolding)」の考え方は、「Yes/Noで分岐させるフローチャート式指導(プログラム学習)」とは、その本質的な目的と教師の役割において大きく異なります。

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1. フローチャート式指導(プログラム学習)

 誕生時期 1960年代~1970年代(40年以上前)に盛んになった。

 理論的背景 行動主義心理学(スキナーなど)の影響が強い。

 指導の構造 線形・固定的なプログラム。 質問に対する解答の正誤(Yes/No)に応じて、次に進むか、修正のための補助教材に進むかという固定されたルートをたどる。

 足場の性質 静的(Static)。あらかじめ用意された手順であり、学習者の思考過程の変化に合わせて柔軟に変化しない。

 目的 知識やスキルを効率よく習得させること。間違いを即座に修正し、学習の効率を高めること。

 教師の役割 主にプログラムの作成と管理。学習過程における対話的・柔軟な介入は少ない。

2. 足場かけ(Scaffolding)

 提唱者 ヴィゴツキー(最近接発達領域)、ブルーナーなど(1970年代に概念が確立)。

 理論的背景 社会的構成主義(ヴィゴツキー)の影響が強い。

 指導の構造 対話的・動的なプロセス。 教師が学習者の理解度や思考のつまずき(つまずきの質)に応じて、提供する支援の内容・量・種類をリアルタイムで変化させる。

 足場の性質 動的(Dynamic)。学習者が自立に向かうにつれて、支援が徐々に減らされていく(足場が外される)。

 目的  学習者が自力で問題解決できる「より高い思考能力」を育成すること。自立した学習者を育てること。

 教師の役割 学習者の思考過程を観察・診断し、最も効果的なタイミングで対話的に介入するチューター(助言者)としての役割。

 決定的な違い:静的な分岐 vs. 動的な対話

 フローチャート式指導の「Yes/No」の分岐は、生徒が間違った答えを出したという結果に反応する静的な指導です。

 一方、足場かけは、生徒が「あと一歩で自力解決できる」という最近接発達領域にいるとき、なぜつまずいているのかという思考のプロセスを教師が観察し、対話やヒントの調整を通じて柔軟に介入するという動的な指導です。

 したがって、Yes/Noのフローチャートは「指導の多様化」の一つの形式かもしれませんが、足場かけが持つ「学習者の自立を促すための意図的・段階的な支援と撤去」という本質的な考え方とは異なります。

 足場かけは、教師の専門的な判断力と瞬発力を必要とする、より人間的で複雑なプロセスと言えます。

・・・うーん。

 残念ながら、「動的・静的」という説明は、自分にはよく分からなかった。

 世の中では明確に区分されているのだろうか?

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「足場かけ」の難しさ

  「足場かけ」を先生が一対一で全て提供しようとするから、組織が成り立たなくなります(先生の負担が大きくなる)。

 「足場かけ」を先生からだけでなく、子どもたち自身や教材からも提供されるように仕組み化することで、多様性を担保します。

◆教材や課題による多様化・・階層的なヒントの提供:

(1)まず全員にレベル1のヒント(軽い足場)を示します。

(2)自力で進めない子には、レベル2のヒント(具体的な手順)が書かれたカードやワークシートを渡します。

(3)さらに難しい子には、レベル3のヒント(具体的な解答例の一部)を見せます。

 ⇒ これにより、先生は一度に全員に教える必要がなくなり、子どもが自発的に必要な足場を選ぶことができます。

 

◆️ 課題のオプション化:

 発展課題(足場かけ外し)と基礎課題(足場かけ強化)を用意し、子ども自身に選択させます。

 

◆ セルフチェックの導入:

 「この問題を 3 問連続で自力で解けたら、次のレベルに進む」など、子ども自身が自分の習熟度を確認できる基準を設けます。

 基準をクリアした子から順に、先生からの指導(足場かけ)が少ない、よりチャレンジングな活動へと移行します(足場外し)。

◆結論

 足場かけの多様化は、教師の負担を増やす一対一の個別指導ではなく、学びの環境、教材、子ども同士の関係の中に、必要な足場を埋め込むことで実現します。これにより、学級組織の統一性を保ちながら、個々の能力に応じた指導が可能となります。

・・・「これをクリアしたら、次はこれ。クリアできない子はこっちに進む」という進め方は「フローチャート」に似ていない?

 素朴な疑問にGEMINIにぶつけてみました(続く)。


 




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批判が無限ループになってしまう!

意地悪な「逆張り」批判

◆丁寧に教えている授業を見て「教え過ぎだね」と言い、子供主体で活躍させる授業を見て「任せ過ぎだね」と、逆張りしていたら永遠に批判し続けられます。助言の責任の重さに身が引き締まります。

GEMINI

 おっしゃる通りです。その状況は、まさに「ろばを売る親子」の寓話が示唆するところと重なります。

  「逆張り」批判が生まれる構造

 指導する側が、初任者の先生の行動に対して「常に反対の方向」を指摘し続けると、初任者の先生は、どちらの方向へ向かっても否定されるという、一種の「八方塞がり」の状態に陥ってしまいます。

A)丁寧に教えすぎている

⇒「教えすぎだね」「子どもに考えさせる時間がない」

→ 子どもに任せようとする

B)子ども主体で進めている

 ⇒「任せすぎだね」「最低限の指導もしていない」

→ もっと丁寧に教えようとする

 その結果、 永遠に「教えすぎ」と「任せすぎ」の間をさまよう。

 ⇒「何をしても否定される」という無力感や混乱。

※ 建設的な助言に変えるための視点

 初任者の先生を混乱させず、成長を促すために、助言の焦点を「行動(教える/任せる)」から「目的(子どもの変容)」に移すことが有効です。

 

1. 助言の「タイミング」と「焦点」を変える

 指導は「行動の評価」ではなく、「授業後の子どもの変容の確認」に焦点を当てます。

「教えすぎだね」ではなく...

「先生が丁寧に教えてくれたおかげで、子どもたちは『何をすればいいか』は理解できたね。次は、その『なぜそうするのか』を子どもたち自身が発見するには、どの部分を削って任せてみようか?」

「任せすぎだね」ではなく...

「子どもたちが主体的に取り組んでいたのは素晴らしいね。一方で、この活動を成立させるために『活動のルールや前提知識』で、もう一歩先生が事前に手助けできたことはないかな?」

 

2. 「バランス」を一緒に探るという姿勢

 指導者として「正解」を押し付けるのではなく、「そのクラスにとっての最適なバランス」を一緒に探る共同研究者のような姿勢が大切です。

 「このクラスの、この単元、この活動において、教える:任せるの割合を、今回は 7:3 でやってみたけど、次は 5:5 に変えてみようか。その結果、子どもたちの反応がどう変わるか見てみよう」

・・・・この「7:3 でやってみよう」「5:5でやってみよう」というのは、昨年春日井市の先進校の指導案に明示されていた。

1年前のデータがなかなか探せないのだが、もう少し深堀してみよう。

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November 07, 2025

授業のスピードを上げていく

毎回先生が教え込み、知識を与え続ける授業をしていると、1時間目でも100時間目でも授業の手間は変わりません。際限なく時間は必要になります。しかし、子供が自ら知識を獲得するように育つと、指導する先生の手間は減り、むしろ先生の行為の質が高まります。 

◆そのように学習者が能動的に学び、自立するようにというわけです。校内のすべての先生が、それを意識して行えば、1年間の後半になればなるほど、学齢が上がれば上がるほど学びのスピードは上がってきます。

 『教育技術2020年3月号』P83 田村学氏解説より 

・・子供が本気で自ら学んだり、友達と学び合ったりできると「授業は加速度的に効率化し、内容に対して時間はそれほどかからなくなってきます」と田村氏は言います。

 要するに、1学期に10分かかっていた作業が5分でできるようになるということです。

 逆に言うと、いつまでも同じ作業に同じ時間がかかっているとしたら、

①教師が「教える授業」にこだわって、手放していない。

②子供たちに学習スキルを定着させていない。

④子供たちが教師に依存している

などの理由になるでしょうか。

 1学期に比べて「速くできるようになる」「たくさんできるようになる」「正しく(丁寧に)できるようになる」

を意識して、加速がつく授業づくりに励んでほしいです。

「ハカセになろう!」

ハ・・はやくできる

カ・・かんたんにできる(スラスラできる)

セ・・正確にできる

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November 05, 2025

生涯にわたって能動的に学び続ける力

 子供に求める課題は、教師への課題でもある。

 「生涯にわたって能動的に学び続ける」ことを子供に求めるなら、教師はその模範とならねばならない。「おまえが言うな」と批判を受けるようでは困る。

 だから「アンラーン」。

 しっかり学びなおし、断片的な知識をつなぎ強固なもの・精緻なものにしていきたい。

◆いくつになっても、どんな立場でも、学ぶ意欲を持ってチャレンジできる人がワクワクできる。(中略)まず、学校で子どもたちと向き合っている教師などの大人が「アンラーン」の発想で変わっていく必要があるのではないでしょうか。

人生100年時代を生き抜く教育の「2大キーワード」「アンラーン」と「デマンドサイド」の重要性

  東洋経済オンライン  文化庁次官庁 合田哲夫https://toyokeizai.net/articles/-/691288?page=4

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四季の区分

 国語で季節の俳句のような単元があるが、四季の区分はややこしい。

 4年の社会科で「年中行事」ガ出てきて、季節ごとの行事を列挙させていったが、ここでも四季の区分が微妙だったりした。

 四季の区分は、時代で異なる。

 子どもの中に混乱はないだろうか。

(1)現在の気候学上の四季(太陽暦)

春 3~ 5月、夏 6~ 8月 秋 : 9~11月 冬 12月~ 2月

 

(2)旧暦・月切りの四季だと1月が「春」

春 1〜3月、夏 4~6 月 秋 :7 ~9月 冬10月から12月

 

(3)旧暦・節切りの四季(二十四節気の分類)

春:立春~立夏前日 ( 2月 4日頃~ 5月5日頃)

夏:立夏~立秋前日 (5月 6日頃~ 8月7日頃)

秋:立秋~立冬前日 ( 8月 8日頃~11月6日頃)

冬:立冬~立春前日 (11月7日頃~ 2月3日頃)

・・・季節の変わり目で、1月7日、3月3日(桃の節句)、5月5日(端午の節句)、7月7日(七夕)、9月9日が「節句」として年中行事が行われる。 

 何かの折に、そんな話をしてあげるとよい。

 自分もそうだが、すぐに忘れるので、何度説明をしてもよいと思う。

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「深さ」が足りない授業の原因10選

〜アクティブ・ラーニングが「深い学び」にならない原因と解決策〜

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Q1:子どもがなかなか課題に取り組めないのはなぜ?

A1:それは課題や資料がむずかしすぎることが原因です!

Q2:子どもが学習に集中して取り組まないのはなぜ?

A2:それは、学習課題に魅力がないことが原因です!

Q3:子どもがふざけすぎて収拾がつかなくなってしまうのはなぜ?

A3:それは「主体性=自由放任」と勘違いしていることが原因です!

Q4:子どもの活動が教師の狙いから逸れてしまうのはなぜ?

A 4:それは、指示を出すだけで参考例を示さないのが原因です!

Q5:子どもの活動が「活動あって学びなし」になってしまうのはなぜ?

A5:それは、課題解決につながる学習課題を設定してないことが原因です!

Q6:子どもの活動が流れ作業みたいになってしまうのはなぜ?

A 6:それは、単元の見通しを子どもたちと共有してないことが原因です!

Q7:グループワーク中の雰囲気が悪いのはなぜ?

A 7:それは、学級のなかに認め合う風土が認め育っていないことが原因です!

Q8:話し合いで議論が深まらないのはなぜ?

A 8:それは「練り合いの力」が育っていないことが原因です!

Q 9:グループ発表がただの「報告会」になってしまうのはなぜ?

A 9:それは、問題意識や解決の喜びを感じられないことが原因です!

Q 10:子どもの考えが授業前と比べて深まらないのはなぜ?

A 10:中それは、考えて書く力を育てていないことが原因です!

「アクティブ・ラーニング『深い学び』実践の手引き」田中博之著(教育開発研究所)2017年初版

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・・・アクティブ・ラーニングという言葉が使われていることからも分かるように、これは2016年の中教審答申に基づいた現行学習指導要領が出る直前の手引き書である。この段階で「主体的・対話的で深い学び」がうまくいかない場面が予想され、その原因も指摘されていることが驚きである。

 結局、私の周りでは、このような「浅い学び」が広がっているのだから、まるで「予言書」である。

 引用した10個の回答には、さらに詳しい解説がある。そこを踏まえて、もう少し深掘りしていきたい。

Act

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