June 24, 2026

創造力を伸ばす生成AIとの付き合い方「

「教育トークライン」2024年1112月号の谷先生の巻頭論文。

◆Googleで検索しても答えが出てこないような「突拍子もない問い」を 生成AIに投げてみる。◆

・・・ そうか、AIの活用って、そういうことだったんだ。

 1年前に、池田清彦氏は次のように書いていて、自分のAIの理解は、ここで止まっていた。

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従来の延長線上にある凡庸で退屈な仕事はどんどんAIにやらせる。そうやって効率化を進め生まれた時間とエネルギーを「へんちくりんなもの」を生み出すのに注ぎ込めばいいのです。  私は学生に「論文やレポートはChatGPTを使って書いてもいい」と言っています。既存の研究やデータを探すのはAIに任せる方が速くて正確に決まっています。

これからは、1つの正解を導き出す作業はAIにいくらでも任せることができますし、人間が競う必要ないところです。子どもや若者にとって本当に大切なのは、正解がない問題に向き合い乗り越えることです。

雑多な仕事をAIが担うことにより、人々が働かなくても食うに困らない社会になれば、暇を持て余した人たちが興味や関心の赴くままにやりたいことをやり、へんちくりんで面白いことを追求するでしょう。そうした「自分の頭で考える」ことが当たり前の環境ができてはじめて、日本にもイノベーションの天才が次々と現れる時代が到来するかもしれません。  大人気生物学者が教える「AI時代に、人間は何を鍛えるべきか」

 池田清彦氏 「PREDIDENT]2023.11.17号 

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・・・正解を導き出す作業はAIにいくらでも任せればいいが、正解のない独創的な作業(イノベーション)は人間にしかできないと考えていた。 「イノベーションは人間にしか生み出せない」と記事の見出しにある通りだ。

 しかし、答えの出ない問題こそ生成AIに問うてみよという谷先生の指摘を知って、恥ずかしながら仰天した。

◆人間より生成AIの方が「イノベーション」を起こすのだ。ただし、AIは「プロンプト」がないと、何も動かない。

 生成AIに入力する「とんでも質問」を思いつく発想の自由度が求められている。

 池田氏が言うように、どうでもない仕事はAIに任せ、自由な発想を楽しむ余裕が必要だ。

 個性は、その人の興味の方向と深さによって生じる。 1人1人が、何か1つのものに夢中になれるように仕向けていくことが、教育現場で求められている。

 子供の発想が自由で伸びやかであるために、教師の発想は子供以上に自由で伸びやかでありたい。

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February 06, 2026

2つの情報を提示して、考えさせる

社会 「国際交流のさかんな町」
①外国人の国籍ベスト3

②外国人の多い都市ベスト3

2つの情報を提供し、疑問をもたせるというステップで授業が展開しました。

なるほど! 

子どもたちは①か、②か、①✕②か、この3つの中から気づきや疑問を考えます。

①から出た気づきもあるし、②から出た気づきもあるし、①と②を合わせて考えた気づきもある。この混在がいいです。

①だけ示して①の気付きを出させ、②だけをい提示して②の気づきを出させると、一問一答の単調な授業になってしまいます。、

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February 03, 2026

スライド発表を活かすための4つのスキル

順番にスライド発表させるだけでは、レベルアップしない。

子供たちのスライド発表を聴きながら、4つのスキル(ステップ)を考えました。

1、作るスキル

 調べる・分類電理する・思考する。

 まさに「探究スキル」のこと。

2、発表スキル

 学年相応に、 場や相手に適した態度でプレゼンするスキル。

 声が小さいとか、下を向いたままといった発表をOKにしてはいけない。

3、聴くスキル

 吟味する、比較して考える、聞きとる、評価するスキル。

 これが結構難しいと思う。漫然と聞いている子が多い。

4、振り返るスキル

◆自他の比較

◆自分のbefore Afterの比較

・・・この「振り返るスキル」を鍛えないと、スライドの質がレベルアップしていかないし、スライド発表がやりっぱなしで満足してしまう。

 だから、そのためにも、3の「聴く」が大事になる。

 3は「他者参照のスキル」「協働スキル」とも言えるだろう。

 低いレベルのスライド作成で満足させないために、

(A)よりよいモデルの 共有

→見本を提示して、よいイメージをもたせる(最高レベルを意識させる)。

B)ルーブリックを示す

→最低レベルを意識させる。

(C)「他者との競争心」プラス「自分への向上心」

⇨学年相応の「競争心」を育む。スライド発表でベスト3を決めるような取り組みもありだと思う。

 「やり抜く力」や「最善を尽くす」の意気込みを、学級経営の基盤にしたい。

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January 24, 2026

調べ学習を円滑に進める教師の配慮

 各自のペースで調べ学習を進める場合、先生1人では、どうしても個別支援の手が足りなくなります。子どもが質問やSOSで挙手していても対応できません。

また、先生の合格サインがないと、次に進めない場合もあります。

(1)「多面指し」

将棋の世界では。師匠がたくさんの弟子と同時に対局をする「多面指し」という方法があります。師匠は1人の対局を瞬時で終えて、ぐるぐると回ります。1人の対局に時間をかけず、何度も全員を相手にします。

 この「多面指し」のスタンスで指導をすると、まんべんなく支援できます。

(2)「FAQ」

 ビジネスの世界では、よくある質問をまとめてホームページに掲載する「FAQ」」という方法があります。

 授業前に質問されそうなことを想定してアドバイスをクラウド上などで一覧にしておけば、何度も同じ質問を受けずにすみます。

 この「FAQ」のスタイルで指導すると、いちいち先生に確認せずに自分で学習を進めることができます。

(3)「現在地」

 授業の最後に「どこまで進んだか」をチェックさせると、先生も個々の状況が把握できるし、遅い子へのプレッシャーになります。

 個々の探究や作業をさせている時こそ、授業のラスト3分で、この「現在地」の考えを使い、全員作業をやめて「どこまで進んでいるか、次時はどこまで進む予定か」を明示すると、全体の進み具合がスムーズになります。

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January 21, 2026

調べ学習の発表が、ダメ出しにならないために

各班のスライド発表をさせた後、先生がコメントを述べていました。  

 良かった点を伝えているが、改善点もけっこう含んでいました。

 何時間も取り組んだスライドで、先生自身の「見取りと介入」のチャンスはあったはずだから、各グループへの改善点は、できるだけ事前に済ませ、発表当日は、良いところを他の班に知らせるだけでよかったのではないかなと思いました。

 最終発表のあとにアドバイスをもらったところで、改善しようがないのだから、「先に言ってくれれば改善したのに」という不満の引き金になりかねないです。

◆途中で先生がアドバイスしたら、そこをちゃんと改善していい発表になりました。

◆最初は▽▽が足りなかったんだけど、挽回して上手に仕上がりました。

と他の班の刺激になるようなコメントがいいのでは。

 とにかく、先生は、「結果」だけでなく「過程」を評価する存在なのだなと思いました。

 以下、GEMINIのアドバイスをまとめました。

 そのお考えは、探究学習を「評価」の場ではなく「価値付け(称賛と共有)」の場にしようとする、非常に温かく、かつ教育学的に正しい視点です。

 おっしゃる通り、教師は「お客様(審査員)」であってはなりません。何時間もかけて共に伴走してきた「伴走者」であるべきです。

1、「形成的評価」「見取りと介入」の重要性

 最終発表の後にダメ出しをするのは「総括的評価」に偏りすぎて、あまり意味がありません。

 例えば「コピペだらけ」と気づいたときに教師は介入すべきです。最終発表で「これはコピペだね」と指摘するのは、教師の「見取り」の遅れ、「指導の放棄」と言われても仕方がありません。 

  教師の役割は、子供たちが自信を持って発表の場に立てるよう、途中で何度も「アドバイス」を行い、最終的に「ほめられるレベル」まで引き上げておくことです。

2、最終発表は「学びの質」を広める場

 「最初は〇〇で悩んでいたけれど、先生のアドバイスを聞いて△△まで深めたんだよね」という形のコメントは、結果だけでなく、その班の「試行錯誤(プロセス)」を価値付けています。

 事前に教師とやり取りし、修正を重ねた上で発表に臨めば、本番で「失敗したらどうしよう」ではなく、「自分たちの工夫を見てもらおう!」という前向きな気持ちになれます。

3、「お客様」にならないための教師の動き=事前指導の徹底と機動的な介入

◆「読めない言葉や意味の分からない言葉を放置しない」 というルールを徹底する。

◆「なぜ?」や「どこから分かった?」などが足りなければ、その場で問いかけ、修正させる。

◆国語の教科書の文例等を使って、不足のない「まとめ・振り返り」を書かせる。

 最終発表での教師の役割は、改善点を指摘することではなく、その班がどのように課題解決に取り組んできたかを、クラス全体に紹介し称賛することです。

 「この班のスライド、実は昨日までは『調べて終わり』だったんだけど、先生がツッコミをいれたら、みんなで考え直して、最後のスライドを書き直したんだ。この1枚でまとめがすごくよくなったね。」

というように、教師が「制作過程」に深く関わっていれば、自ずとコメントは温かく、かつ他の班を刺激するものになるはずです。

 「結果」だけを見て後出しジャンケンをするのではなく、「過程」を共に作り上げ、最後は成功体験で終わらせる。そのためにこそ、教師の「深い教材分析」と「鋭い見取り」「適切な介入」が必要です。

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教師の「見取りと介入」には、圧倒的な知の力が必要!

 有田和正先生のゆさぶり発問は、「あれども見えず」を浮き彫りにし、「無知の知」を自覚させ、自ら探求する子どもを育てました。

 最近の「探究学習」は、ゆさぶりのような教師の手立てが少ないために、「無知の知」の自覚を促していないのではないでしょうか?

 ちまたの探究学習では、 コピペで情報で集めただけのスライドを「よく調べたね」と認めてしまう事態も生じています。

 学びがない(=コピペで満足している)と見極めたら「ゆさぶり」をかけるべきなのでしょうが、この「見取りと介入」の教材分析力がないと、追い込めません。

 有田氏の「ゆさぶり」が、なぜあれほど子供の探究心に火をつけたかと言えば、有田氏自身が教材に対して、フィールドワークを繰り返し、具体的な「ネタ集め」を行い、活字情報の「矛盾」や「不足」を見つけ出していたからだと思います。

 「調べてみて、どう思いましたか?」という問いは、どんな資料にも使えますが、子供の心には1ミリも刺さりません。

一方 「知覚語で問え」「数を問え」といった原則に基づいた発問は、資料の言葉に「身体性」を加え、「自分で確かめたい」という意欲を掻き立てます。

 また、有田氏はよく、2つの異なる資料をぶつけて「はてな?」を生み出しました。これも、最適な資料を探し出し、深く読み込む「教材分析力」がなければできません。

 探究学習を促す教師に必要なのは、汎用的なコーチングスキルではなく、資料の中から「問い」を掘り起こす教材分析力(圧倒的な知の力)ではないでしょうか?

 そう思うと・・・・・・・ 

 勤務時間内にネットや指導書で情報収集を済ますだけの「コタツ型の教材研究」では、とうてい辿り着けない境地なのかもしれません。

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「無知の知」が、探究のエンジンになる!

探究学習のスパイラルは、「分かったことの気づき」ではなく、「分からないことの気づき」から起こる。

 要するに「無知の知」です。

「調べれば何でも分かる」という万能感は、傲慢さでしかありません。

「調べても分からないことがたくさんある」という「学びに対する謙虚さ」を育みたいです。

「わかったつもり」とは、哲学的に言えば「思い込み(ドクサ)」の状態です。

「ネットにこう書いてあるから、こうだ」と決めつけるのは、対象に対する謙虚さを欠いています。

 「それってどういうこと?」「なぜそう言えるの?」と何度も問うて深めていきます。

◆未熟な知: 「調べたから、もう全部知っている」(傲慢)

◆無知の知: 「調べれば調べるほど、わからないことが増えていく」(謙虚)

 「無知の知」を悟った子どもは、もはや「コピペ」では満足できません。自分の無知を埋めるために、より切実な「問い」を抱くようになります。

 こうして、探究が次の探究につながっていきます。

 「わからないことが増える」を喜ぶ子どもたちは、有田和正氏が目指した「追究の鬼」へと育っていくはずです。

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調べ学習は「冷暖自知」!

「冷暖自知(れいだんじち)」

~水が冷たいか温かいかは、自分で飲んでみて初めて分かる~

 情報を検索してスライドに貼り付けているだけの「集める」活動 は、実体験を伴いません。

 だから「意味のわからない言葉」も平気で放置してしまいます。

 「調べる」が単なる「集める」になっているという批判は、この体験欠如の問題でもあります。

 学校での探究活動には当然限界がありますが、体験の欠如を補うつもりがあるかどうかが問題です。だから教師の介入が必要になります。

 有田和正氏がゆさぶり発問で「はてな?」を掘り起こしたように、教師は「実際に確かめてみないと分からないよね」と気づかせる必要があります。

  「調べて分かったこと」と「確かめてみないと分からないこと」を区別して書かせることで、知識と実感の間のズレ、つまり「冷暖自知」への自覚を生み出します。「実際に確かめてみるまでは納得しない」という心意気を育んでいきたいです。

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「認知的不協和」が探究のドライブになる

◆認知A(活字の情報)

「伝統工芸は1000年続く素晴らしいものだ」と資料集に書いてある。

「本に書いてあるから、きっとそうなんだろう」と鵜呑みにし、思考が停止する(コピペ学習)。

◆認知B(自分の実感や疑問):

「自分はその素晴らしさを実感していない。プラスチックの方が便利だとも思っている」。

◆認知的不協和(モヤモヤ)

AとBが一致しない。この状態を解消して、学びを深めたい。

 「調べたて分かったこと」と「自分の考え・もっと調べたいこと・実際に確かめたいこと」を分けて書かせているのは、自分の中に生じたズレ(不協和)を言語化させる作業だと言えます。

「伝統工芸について、すべて分かりました!」と不協和ゼロ(スッキリ)で終わるのではなく、「理屈は分かったけれど未解決部分があってモヤモヤしています。だからいつか現場に行き、〇〇について確かめたいです」と子供に語らせること。

 これが、石井英真氏の言う「調べ学習を自分事にする」 につながっていきます。

 何が解決し、何が未解決のままか(今後の課題は何か)を言語化するのは「無知の知」にも通じます。

 モヤモヤをすっきりさせて探究が終わるように考えることが多いですが、新たなモヤモヤがないと、探究のスパイラルが回っていかないのです。

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探究は、「分かったこと」と「分からないこと」がセット!

 「まとめ・表現」の段階で、未解決な部分や今後の課題を列挙すると、学習がクローズド(完結型)からオープン(継続型)へと変化します。

 「分かったこと」と同じくらい「分からなかったこと(もっと知りたくなったこと)」に価値を置くことで、学習が「自分事」になります。

 「分からなかったこと」を「実際に確かめたいアクション」へと高めれば、子供たちは情報の「受信者」から「発信者」へと進化するからです。

 「もし現場に行けるなら、実際に○○かどうかを確かめてみたい」という意識があれば、興味関心は、授業後も維持されます。

  愛知県の伝統工業における「まとめ」の具体例で考えてみました。

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(1) 瀬戸物

調べて分かったこと

・・1000年以上の歴史がある。

調べても分からないので、今後確かめてみたいこと

・・・「本物の瀬戸物と、家のお茶碗では、手触りや音の響きがどう違うか確かめてみたい。

(2) 七宝焼

調べて分かったこと

・・銀の線で模様を作り、ガラスの粉をのせて作ることが分かった。

調べても分からないので、今後確かめてみたいこと

・・・写真ではキラキラしているけれど、見る角度を変えると色の見え方がどう変わるのか。とにかくまずは実物を見てみたいし、触って確かめてみたい。

(3) 有松絞り

調べて分かったこと

・・100種類以上の絞り方があることが分かった。

調べても分からないので、今後確かめてみたいこと

・・・まずは実物を見てみたいし、絞りの凸凹を触ってみたい。

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 「記号接地」と「コタツ記事」の問題は、「言葉が身体的な感覚と結びついていないこと」にあります。

 「実際に見て、触ってみて、〇〇を確かめてみたい」という形で、机上の探究を次のステージに引き上げたいです。

 このとき、ただ「実際に見てみたい」だけではイージーなので、「実際に見て、○○を確かめてみたい」の○○の部分を具体的に確定させておくことが大切です。

このとき「○○かどうかを確かめてみたい」と書いた子は、「仮説」を立てているわけです。

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