August 04, 2026

「個性伸長」は、「苦手の克服」を含む?

2年道徳「どうしてうまくいかないのかな」(光村)

 本読みがうまくいかなかった。鍵盤ハーモニカがうまくできなかった。図工の粘土がうまくできなかった。 でも、これからもがんばっていこう!

・・・この資料は「個性伸長」とあるが、「努力」の資料なのかなと疑問が湧いた。

 しかし、得意を伸ばすことだけが「個性伸長」なのではなく、苦手を克服し自分の長所にしていくことも「個性伸長」なのだと考えたらスッキリした。

 小学校2年生の段階で「好きなこと・得意なこと」しかやらないとしたら、自分の可能性はずいぶん狭められてしまう。

 2年生の段階で、がんばらずにうまくできることはわずか。練習もしないでうまくできることもわずか。

 だから、うまくいかないことにも果敢にチャレンジして、いろんなスキルを伸ばして、将来の得意を増やしてほしい。それが自分の個性になるのだから。

 もちろん「不得意な分野」に過剰な訓練を課すことは避ける必要がある。

 2年生では、たまたま国語(光村)と道徳(光村)で、「みき」を主人公とするお話が登場した。

 将来宇宙飛行士になってポロロン星に行こうと決意する国語の「みき」、

 苦手を克服しようと努力を続ける道徳の「みき」。

 2人の「みき」のように、夢に向かって努力しようと呼びかけるのも良いと思う。

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June 25, 2026

道徳の書き込みプリントは、丸投げでは深まらない

「ごめんね おばあちゃん」中1道徳(教育出版)

これは資料ではなく、ワークプリントが悪いと思う。

(1)〜涙をながしたおばあちゃんを「僕」は、どんな思いで見ていたのだろう。

 「悲しい」「さびしい」「今までごめんね」「今までありがとう」

のように単発での答えを誘発している。

 だから書きやすいのだが、どこがどう○○なのか。を問い返さないと深まらない。

 むろん、先生に催促されなくても不足なく書いている子もいる。みんながそう書くように仕向けるのが教師の「指導」であるが。

 

(2)家族の一員として、自分にできることにはどんなことがあるだろう。

 「お手伝い」「話を聞く」「プレゼント」

のように、これも単発での答えを誘発している。「どんなこと」と聞いているから、どうしてもそうなる。

単発の答えを交流しても深まらない。お互い「ふーん」で終わってしまう。

 

(3)空欄のスペースに「振り返り」

 「おばあちゃんを大切にする。」「家族の大切さを知った。」

のように、これも単発な子もいる。

 最後のまとめだから、長めの観想を書く子もいるが、スペースが小さいので2〜3行の記述になってしまう。その分量では、深まったとは言えないなあと思う。

 分量が少なくてもいいから書きやすいのだが、どうしてそう思ったか、どこがどう○○なのかを問い返さないと深まらない。

 むろん、先生に催促されなくても不足なく書いている子もいる。みんながそう書くように仕向けるのが教師の「指導」である。

 自然発生的に、どの子もたくさん書けるようにはならない。

 「これぐらいの量は書こうね」と指定したり、

 「こういうように書こう」と、見本となる文章を例示したり、

 教科書会社のプリントを無視するなら(罫線だけのプリントなら)

(1)資料を一読した後、「どう思ったか?」を自由に書かせ、グループトークさせる。

(2)僕の「ごめんね、おばあちゃん」という言葉の真意についてグループトークする。

(3)家族の一員として自分のできることを含め、今日の授業の振り返りを書かせる。

  例:授業前の自分と授業後の自分で何がどう変わったかが分かるように書く。

  例:主人公の「僕」に共感するか、批判するかを決めて、自分だったらを含めて書く。

  この振り返りだけでプリント裏面、全部を書き込みスペースにしたい。

  グループトークするなら、答えが確定するクローズドクエスチョンより、答えが広がるオープンクエスチョンの方が話し合いが活性化する。

  教科書会社指定のワークの問いは、低いレベルに合わせて、クローズドに問うているのだと勝手に推察している。い

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June 02, 2026

道徳の授業の難しさ

「『どうせ無理』をなくしたい」(中1道徳 希望と勇気、克己の強い意志)

 夢を諦めず宇宙ロケットの開発に取り組んだ植松努さんのお話。

 題がストレートで、内容も正論なので、議論する道徳・対話する道徳ではなく、教え込む授業になりやすい。いいお話だけど価値の押しつけ感が強いとも言える。

 「主として自分自身」に関わる主題が絡み合っている資料だ。

 教科書としては(4)として扱っているが(1)自律、(3)向上心も関わっている。

(1)自主、自律、自由と責任自主

(2)節度・節制

(3)向上心・個性の伸長

(4)希望と勇気、克己の強い意志

(5)創造

 学習指導要領道徳の解説「希望と勇気、克己の強い意志」のページは、なかなか深い。抜粋した部分だけでも、太字にしたいキーワード・キーフレーズがあふれている。

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 「希望」は,自分で思い描いたあるべき姿,よりよい状態の実現を願う気持ちであり,「勇気」は,不安や恐れを抱いて躊躇する気持ちに屈せずに,自分が正しいと思うことをやり遂げようとする積極的な気力である。

 自分自身で目標を設定し,その達成を目指すことは,日々の生活や人生を充実したものにする。しかし,目標の実現には様々な困難を乗り越えなくてはならず,困難や失敗を経験することもある。逆境から立ち直り,目標に向かって努力し続けるには,困難や失敗を受け止めて希望と勇気を失わない前向きな姿勢や,失敗にとらわれない柔軟でしなやかな思考が求められる。困難や失敗の原因を省みれば,自己の内面にある気まぐれや無計画,怠け心などの弱さに思い至ることが多い。困難や失敗があっても,それを乗り越え最後までやり遂げようとする強い意志を養うことが大切である。着実にやり遂げるためには,自分自身の弱さに打ち勝ち,一つの目標に向けて,計画的に実行していくことが必要である。

 人間としてよりよく生きるには,目標や希望をもつことが大切である。目標には,必ずしも生涯をかけて達成するといった遠大なものだけでなく,身近で日常的な努力によって達成できるものもある。日常生活の中の小さな目標であっても,それが達成されたときには満足感を覚え,自信と次に向けて挑戦しようとする勇気が起こるものである。このような達成感は,自己の可能性を伸ばし,人生を切り拓いていく原動力となり,次のより高い目標に向かって努力する意欲を引き出すことにもつながる。

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 教科書の資料から浮かぶキーワードは様々であっていい。

 「好きを育み、得意を伸ばす」「初志貫徹」「有言実行」なども浮かんでくる。

 今回の資料を読んだ子供たちは「努力」「挑戦」「失敗を恐れない」「あきらめない」「好き」「友達・仲間」などのワード・フレーズを出した。

 特に「好き」については、植松さん本人の言葉が効いている。

◆「『好き』という気持ちがなければ仕事をよりよくすることはできない。だから、指示されないと何もできなくなる。」

◆「『好き』という思いがないから、教えてもらったことも習ったことしかできなくなってしまうのだ」

・・・この箇所を強調すると「向上心・個性の伸長」になってしまう。

 そういう難しさはあるが、植松さんという人物を取り上げることを優先したら、何を教えるかがぼけるのは仕方ない。

 植松さん本人だって「克己心」だけをピックアップされることは望んでいないだろう。

「何を感じたか」を子供に任すというアプローチで、SST的に取り組むなら

「植松さんから見習いたいことを1つ選ぶとしたら?」

を問うて、意見交換させてみたい。理由の交流を盛んにするのは、それなりに鍛える必要があるが。

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May 15, 2026

道徳の授業は「当たり前」を見直す時間

 Geminiの提案で納得したのが「当たり前」を考えさせる時間の設定でした。

 子供たちにとって(あるいは私たち大人にとっても)、例えば

◆親がご飯を作ってくれること、

◆友達が隣にいること、

◆明日も目が覚めることや、明日も同じような穏やかな日であること

は、空気と同じくらい「当たり前」です。

 しかし、その前提が崩れた瞬間に、私たちは初めてその価値に気づきます。

 道徳の資料の中には、そんな「当たり前」のありがたさを考えさせるものがあります。

 この「当たり前」を振り返りの軸に据えるメリットを、探究の視点で整理してみました。

 

1.「当たり前」を見直すBefore-Afterの構造

 「当たり前」を観点に入れると、子供たちの記述は以下のようにドラマチックに変化します。

(1) 存在の当たり前(生命・家族)

Before・・・親がいるのは当たり前、怒られるのはうるさい。

After・・・・「もし明日いなくなるとしたら」と考えると、怒られることさえ、自分を思ってくれている「命の時間」だと気づいた。

 

(2) 行動の当たり前(親切・礼儀)

Before・・・「ありがとう」と言うのは当たり前のマナー。

After・・・・ 相手が自分のために「時間」を使ってくれたことへの感謝だと気づいた。当たり前だと思っていたことが、実は誰かの心遣いだった。

 

(3) 平和の当たり前(国際理解・権利)

Before・・・学校に行くのは当たり前。

After・・・・ 学べる環境があるのは、多くの人の努力の上にある「奇跡」に近いことだと知った。

 

2. 授業の質を高める「ゆさぶり」の問い

 「今日、みんなは『命を大切にしよう』って書いてくれたよね。 でも、明日になったら、またお母さんに反抗したり、友達と些細なことでケンカしたりするかもしれない。

 人間って、すぐに『当たり前』に戻っちゃう生き物なんだ。

 だから、もし明日、その『当たり前』が消えそうになったとき、今日書いた自分の振り返りを読み返してほしいんだ。その時、君はどんな行動を選ぶかな?」

 

3.道徳が「自分事」になる瞬間

 「道徳は綺麗事だ」と冷めている子ほど、この「当たり前の崩壊」という仮説には弱いです。

 資料の世界・・(おじいちゃんの死)

 仮説の世界・・(もし親友が転校したら、親がいなくなったら)

 現実の世界・・(今、目の前にいる友達や家族の存在)

 この3つを「当たり前じゃない」という糸で繋ぐことで、道徳の時間は「当たり前を疑う時間」に変わります。まさにクリティカル・シンキング(批判的思考)であり、探究の出発点ですね。

 今回のGeminiの指摘で、

◆「凡事徹底」=当たり前が一番難しい。

◆合言葉はABC=当たり前のことを、バカにしないで、ちゃんとやる

◆「ありがたい」は「有難い」

◆微差が大差

といったフレーズを思い出しました!

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「学びに向かう姿勢」を身につけさせる

 AIドリルは何度も誤答をすると正解が出ます。今日はある子が誤答の解説を見て「そうだったか」と悔しがっていましたが、ある学級では、わざと間違えて次に進めている子がいて残念だなと思いました。

 努力しなくても正解にたどりつくシステムを悪用すれば、何の学びにもなりません。

 もちろん、このような不正は昔からあったことで、「問題集と一緒に解答を配ると答えを写してしまうから、答えは学級保管する」というような措置をとる担任もいました。

 やったふりをするために答えを写すのは何の意味もない行為です。

勉強は何のためにするの?    

◆復習は何のためにするの?

◆答えを見て先に進む勉強に何の意味があるの?

◆それであなたは成長するの?  

◆そんな自分を許していいの?

を考えさせる時間を設け、道徳の内容項目「自律・正直・努力と強い意志・公正公平・よりよく生きる喜び」などを意識した生き方を育んでいきたいです。

 そういう心がけを育てずに、AIを使えば、何も考えずにコピペで満足する子どもたちが増えていきます。

 「自ら学ぶ子ども」など夢のまた夢なのです。

次期学習指導要領に向けた基本的な考え方が中央教育審議会から出されました。

 教育課程企画特別部会 論点整理(令和7年9月25日)

https://www.mext.go.jp/content/20260129-mxt_kyoiku01-000045057_01.pdf

  次の4点の割合の低さについての指摘がありました。

  ◆自律的に学ぶ自信がある子供     

 ◆自分で課題を探求に取り組む子供

 ◆うまくいくか分からないことに意欲的に取り組む子供

 ◆自分の考えを持つ子や夢を持つ子供

  このような子供を育むためにも、以下の4つの要素が重要になってきます。

 道徳的な実践能力が問われています。

 ◆初発の思考や行動を起こす力・好奇心  

 ◆学びの主体的な調整

 ◆他者との対話や協働          

 ◆学びを方向付ける人間性

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「粘り強くやり抜く」の習慣形成は、道徳の指導範囲

 学力を支える「非認知能力」の育成が大事だと言われます。

 コミュニケーション能力も該当しますが、とりわけ日々の学習で大事だなと思うのは「粘り強くやり抜く力」、

 道徳の主題でいえば「努力と強い意志」です。

 それは自分の限界までチャレンジする気持ち=「これぐらいでいいや」と安易に妥協しない意気込みです。

 自分に甘いと、漢字練習が「覚えるまで何度も練習する」にならないし、算数ドリルも「答えを写して次に進む」で終わってしまいます。

 社会科の調べ学習も安易なコピペで終わってしまうし、宿題は「提出さえすればいい」になってしまいます。

 何のために学習しているか(練習しているか)という意義を自覚させないと、成果の上がらない学習(練習)で満足してしまいます。

 4年生の道徳ではバドミントンの奥原選手のエピソードが年賀状の時期に出てきますが、年度当初から「努力と強い意志」について学級指導でも取り上げたいです。

 またがんばっている子を取り上げて、学級全体で互いに高め合い、刺激し合う機運を形成していきたいです。

 以下のGEMIMIのアドバイスは「作業」と「勉強」の違いを伝えています。

子どもたちは「埋めること」を目標にしがちです。「作業」は手を動かすこと。「勉強」は、分からなかったことが「分かる」に変わること。できなかったことが「できる」に変わること。

 「漢字を10回書くのは、ただの『作業』だよ。でも、その10回の中で『よし、もう何も見ないで書けるぞ!』と心に決めて書けるまで取り組むのが『勉強』なんだ。作業で終わらせて「やったつもり」になるのが一番もったいないんだ。

 実は、学習の成果は「量 ✕ 質」の掛け算で決まります。 やる気ゼロだと何時間組んでも結果はゼロ。「やる気100で10分」と「やる気10で100分」。

 

 「なぜ適当にやると損なのか」は、この掛け算で考えたらよく分かるよね。

 

 作業させないよりは作業させたほうが能動的で思考が「見える化」できます。

 しかし、「ただの作業」で頭を使わせていなければ、「覚える・分かる・できる」につながっていきません。

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「努力」を尊重する学級にする

「5:希望と勇気、努力と強い意志

=自分の目標をもって、勤勉に、くじけず努力し、自分を向上させること」

 この道徳の項目を、学級経営の柱の1つに設定していました。

 学習指導要領道徳解説編のこの項目を見ると、珠玉の言葉が並んでいて

「自分のやるべき勉強や仕事をしっかりと行う」

「困難があってもくじけずに努力して物事をやり抜く」

「粘り強くやり抜く精神」「今よりよくなりたいという願い」

「やり遂げたときの喜びや充実感」

「自分を向上させる」「忍耐力」「自主性」「強い意志と実行力」「自分の夢や希望」

などの記述があります。

 子供に伝える価値語としては

「前向き・自主的・積極的・意欲的・チャレンジ精神・向上心・がんばり屋

なども同じ部類でしょう。

 克己心=自分に打ち勝つ心が「セルフコントロール」なら、この「努力と強い意志」もセルフコントロールなのだなと思います。

 「努力と強い意志」のページには、子どもの特性として、次のようなマイナス面も紹介されています。この「あきらめ感」の克服こそが「努力」です。

◆興味・関心のあることについては、意欲的に取り組むものの、好き嫌いで物事を判断し、つらいことや苦しいことがあるとくじけてしまう傾向がある。

◆つらいことや苦しいことがあると、途中であきらめてしまうこともある。

◆自分自身に自信がもてなかったり、思うように結果が出なかったりして、夢と現実との違いを意識することもある。

 

 「22よりよく生きる喜び」には、「誘惑に負けたり、易きに流される弱さ」を乗り越えることの難しさが語られています。

間の弱さだけを強調しないようにという助言があえうので、5と22に関連があることが分かります。 

 どんな子供を育てたいか、どんな学級にしたいかが自分の言葉でうまくまとまらない時は、この学習指導要領解説が参考になります。

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道徳の授業を活かす学級経営 〜週1回の道徳は「強化」の時間〜

1、22の内容項目(価値語)を吟味し、普段使いするきっかけにする

1:善悪の判断、自律、自由と責任。  2:正直、誠実。  

3:節度、節制4:個性の伸長。  5:希望と勇気、 努力と強い意志。 

6:真理の探究7:親切、思いやり。8:感謝。  9:礼儀。 

10:友情、信頼。11:相互理解・寛容。12:規則の尊重。      

13:公正、公平、社会正義。14: 勤労、公共の精神。 

15:家族愛、 家庭生活の充実。16:よりよい学校生活、集団生活の充実。

17:伝統文化の尊重、国や国土を愛する態度18:国際理解、国際親善。

19:生命の尊さ。 20:自然愛護。 21:感動、畏敬の念。 22:よりよく生きる喜び

 

 

 

2,口に出す。文書で残す。

 ※言葉を使わないと、思いは伝わらないことを知る。

◆毎回の授業で、△△について考え、振り返らせ、書き残すことで責任を追わせる。

 ※たとえ空論(建前)でも、言えることが大事。

 

3,ルール(当たり前)を共有する。

◆よいこと・よくないことの共通理解を図る。

    ※人によって「当たり前」が異なると、トラブルになる。

◆週1回の道徳の授業後、強化週間やキャンペーン期間を設け、日常化を図る。

 

4,学習方法・学習規律・学習スキルを習慣化するきっかけにする。

◆発言・発表・話し合い・交流・振り返りの方法を学ぶ機会とする。

◆「読む・聞く・話す・書く」の言語活動の機会とする。

 

5,集団生活の向上のきっかけにする(SSTからSELへ)。

(1)「自分の考えを発信する」とともに、「自分と異なる考え方があること」を知る。

(2)認める・励ます・許す・謝る・リセットする・譲る・感謝する・歩み寄る訓練

(3)対話の中での「あいうえお」「さしすせそ」のリアクションの励行

  「あぁ/ いいね / うーん(驚嘆) / えっ? / おぉ!

  「最高 / 信じられない / 素晴らしい / 正解! / そうなんだ

(4)他律から自律へ、他責から自責へ

◆他責・・「言われたからやる・失敗したら人のせい」では成長しない。

◆自責・・「自分で判断決定・失敗したら自分で修復」によってよりよく生きられる。

 道徳を学級経営の柱にしたいと考えているのも、要するに「社会情動的スキルSEL=Social and Emotional」を育てたいという意味である。

「社会情動的スキル」は学習指導要領では「学びに向かう力」と対応するものとされる。「非認知的スキル」、「性格スキル」とも言われ、その概念に「忍耐力」、「社交性」、「自尊心」などを含み目標の達成、他者との協働、感情のコントロールなどに関するスキルである、とされている。また、健康面での成果、主観的ウェルビーイングの向上、問題行動を起こす可能性の減少などに関わるものであると説明されている。

 

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April 01, 2026

道徳のゴールは「よりよく生きる」

1. 道徳の最終ゴール
 道徳教育の目的は、単に知識を得ることではなく、「よりよく生きる」ことにあると定義されています。
◆自分らしく: 個人の内面的な成長
◆社会の中で: 他者との関わりの深まり

2. 授業のプロセス(資料と価値の往還)
 「資料を使って、価値に迫る」とは
 「具体を使って、抽象に迫る」ということ。
◆資料の具体的な良さを語らせるだけでは不十分。
◆単に「〜は大切だ」と抽象的な価値の大切を語らせるだけでも不十分。

3. 深い学びの構造(Before / Now / After)


Before:漠然とした「価値の大切さ」を感じている状態の学習者に
Now: 「資料」のい具体例をぶつけることで、
After:新たな「価値の大切さ」が得られる【抽象語の意味を具体的に考える)。

 

4. 週に一度の「道徳の時間」の意義

以下のトレーニング(SST/SEL)の貴重な機会として捉える。
1)自己表現の場
2)対話の場・議論の場
3)互いの意見を交換する場
4)自分の変容を振り返る場
5)ソーシャルスキルトレーニング・アサーショントレーニングの場
波及効果:道徳の時間の学びを他の教科や学級経営(クラスづくり)に活かしていけると考えたら、「道徳」の時間は、とても有意義です。

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書いていない部分を確定しないと、授業が混乱する

 2年道徳「雨ふり」(光村)を例にしますが、国語の読み取りでも同じです。

 雨が降ってきて、ノリコさんに一緒に傘に入れてと頼まれた主人公のお話です。

(1)「傘に入れて」と頼まれた主人公のセリフ

   「ノリコちゃんはいいけど・・・」

   これは、言外に「親しくないヒロミさんは嫌だな」が含まれています。 (このセリフの前に「ちょっといやな顔をしました」と書いてある)

 

(2)あいまいな主人公の言葉を聞いたノリコさんのセリフ

   「えっ、わたしだけ。じゃ、いいわ。さようなら」

  これは、言外に、「ヒロミさんと濡れて帰るから、傘に入れてもらわなくていいよ」が含まれています(「ひろみさんといっしょに走っていきました」と書いてある)。

  ただし、怒っているかどうかまでは分からないです。

 

(3)去っていったノリコさんを見た主人公の様子

   「はっとしました」

・・言外に、後悔や反省がある(と思う)。

 「ノリコちゃんはいいけどーー」なんてことを口にしたら、相手がどう思うかを考えるべきでした。

 

 この資料に限りませんが、道徳資料や国語の物語教材は、肝心な部分の心情表現が欠けています。

 こうした言外の部分を共通理解しないと、誤解したまま授業が進んでしまいます。

 しかし、だからといって、いちいち「この時の人物は、どんな気持ちですか?」と繰り返すのもくどいです。

 「想像」というよりも「正しい読み取り」で答えが確定する箇所は、多様な答えが出るわけではありません。確認程度で進められますから、本時の主発問にはならないのです。

 このレベルの「気持ちの問題」は、道徳の課題ではなく、国語の読みとりの課題として、「書いていない部分を補って読む」を習慣づけたいです。

 意見が多様に分かれる部分の話し合いは、こうした「正しい読み」の次の課題です。正しく読むべき部分を多様に読ませると、おかしなことになります。

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