June 11, 2023

「情報デザイン」の考察(6)

6年生国語(光村)には、情報に関わるちょっと難しいページがある。

「情報と情報をつなげて伝えるとき」

さりげない2ページだが、指導内容は相当に濃い。

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ここで説明されている情報と情報の3つの関係は

(1)抽象から具体 (2)具体から抽象 (2)同一指示・言い換え・定義

のことで、指導内容は「論理」である。

 

 今回の教科書ができる前に光村図書が出した「情報の扱い方」の資料(2019年)には、次のように書いてあった。

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◆新しい学習指導要領では「情報の扱い方に関する事項」が新設され、「情報と情報との関係」「情報の整理」の二つの系統で示されました。

◆「情報の扱い方に関する事項」は、従来の指導内容を整理し直したものです。

例えば、これまでも、説明的な文章の学習で、段落どうしの関係など、文章内の情報と情報との関係についての指導は行われていました。

しかし、これからは、このような指導と情報と情報の関係性の観点から、より意識して行い、その成果を自分の表現に役立てるなど、汎用性のある力にまで高めることが大切です。
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なるほど。

だから、これまで「論理」で扱っていた「文と文の関係」を「情報と情報の関係」としてリニューアルしているのだ。

この編集の趣旨に沿った6年生の「情報」のページなので、集大成というべきなかなかの内容なのだ。

光村の資料によると


ステップ1:情報を取り出す
ステップ2:情報を整理する
ステップ3:関係を捉える
ステップ4:発信する

ステップ3の「整理」の中に、4つの方法が示されている。

【場面や目的に応じてさまざまな思考法を使う】
◆観点ごとに整理する・・・表
◆分類して整理する・・・・表
◆共通点・相違点を整理する・・ベン図
◆順序・流れ・関係を整理する・・フローチャート図

そして、ステップ4の「関係」の中に、2つの論理が示されている。

【分析・吟味の方法を知る】
◆原因と結果・・・原因 ⇒ 結果
◆意見と根拠・・・根拠 ⇒(意見と根拠をつなぐ考え)⇒ 意見


「思考法」は、「図式化」でもあるので、「情報デザイン」と重なってくる。

「分析・吟味の方法」は、「論理」と重なってくる。

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June 10, 2023

「情報デザイン」の考察(5)

『デザインの知恵」須永剛司(フィルムアート)を読んでいたら、たまたま佐伯胖(ゆたか)氏の「学びのドーナッツ論」に当てはめたコミュニケーションモードの解説があった。

◆自分だけに世界にいた「私(I)」が、

◆他者(YOU)と関わり、身近な「YOU」の存在を通して

◆第三者のいる外の世界=「THEY」の世界へとコミュニケーションの範囲を広げていく。

・・・なるほど!

「学びのドーナッツ論」について、あるサイトには次のように解説がある。

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 学びのドーナツ論とは、学び手(I)が社会(THEY 世界)との認識を広げ、深めていくときに、必然的に二人称的世界(YOU 世界)との関わりを経由するとしたものです。

◆THEY 世界とは、「共感」よりは「批判」や「論理性」が優先し、さまざまな文化的実践に関係付けられている世界です。

https://note.com/tobby419/n/nb45501e6e0d3

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「私(I)」と「第三者(THEY)」の間に「YOU」が入る。これは「家族」であり「教師」だ。

家族や教師が仲立ちになって、「私(I)」が「第三者(THEY)」とうまく繋がるように支援する。

先のサイトによれば、「私(I)」と「第三者(THEY)」をつなぐ「YOU」には2つの接面がある。

教師の第一接面(教師-学び手)では、子ども一人ひとりに対して「あなたと、私」の二人称的関係をもち、子どもに愛され、ふとしたときに秘密を打ち明けてくれる関係を持っていることが要求されます。

教師の第二接面では、教師自身が常に学び続けており、現実の文化的実践に深く関与していて、それらの価値・意義・大切さを子供たちに垣間見せる力量を身につけているかが要求されます。

 

 佐伯氏のドーナッツ論を読んでいて、出口汪(ひろし)氏の「論理」の話と重なった。。

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「出口式 論理力ノート」(PHP)によれば、

幼い子供は、泣けば母親が気づいてくれる。

しかし、保育園・幼稚園に入ると、そうはいかない。保育園・幼稚園は、家族と違って自分の気持ちをわかってくれない相手(他者)・自分の思い通りにならない相手(他者)がの存在する、

自分の気持ちを推し量ってくれない他者ともコミュニケーションをとり、自分の考えや思いを伝えるためには「論理」が必要なのだ。

さらに、恋愛(失恋)で、自分ではどうにもならない他者の存在を知り、

受験によって「親も講師も誰も助けてくれない」と知る。

・・・そのような「自立心」が、「論理力」を発達させると出口氏は言う。

 

「私(I)」と「第三者(THEY)」を繋ぐには、仲介者(YOU)が必要であり、

「私(I)」と「第三者(THEY)」を繋ぐには、「論理」が必要なのだ

と理解した。

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June 20, 2022

比較思考

3年生の理科の観察で、オシロイバナと他の植物の様子を比べさせていた。

子供たちは自然と
◆似ている点・・・「葉の色」「子葉」「くきの太さ」
◆違う点・・・・・「葉の形」「くきの色」「高さ」
といった形で記載していた(一部、文章表現の子もいた)。
ジャムボードに書かせた内容を発表させている時に、ふと、次のように考えた。
なるほど。
似ている点は、「葉の色」「茎の太さ」のように項目だけ発表しても問題ない(本当はそうでもないのだが)。
しかし、違う点は、
「葉の形が違う。オシロイバナは○○だけど、ヒマワリは○○」
のように、その違いを具体的に説明してもらわないと、違いを挙げた意味が伝わらない。
ジャムボードに違いを細かく書くのは難しい。
だから付箋には項目だけでも良いが、口頭説明では、どう違うのかを語らせたい。
本当は「葉の色はどちらも緑」のように、類似点も「どう似ているのか」を語らせるべきなのだろうが、
似ている点は、ほぼほぼ他の子も理解できる。
だから、まずは、どの教科でも、どの場面でも「違い」を見つけたら「何がどう違うのか」を説明する思考の癖をつけさせたい。

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December 28, 2021

算数文章題を構造で読み解く

次の2つの文章題を見たとき、迷ってしまった。

【A】
良子はみかんを3個もっています。
邦子が良子にみかんを5個あげました。
良子は今何個のみかんをもっているでしょう。

【B】
良子はみかんを8個もっています。
良子は邦子にみかんを5個あげました。
良子は今何個のみかんをもっているでしょう。

2つを同時に並べられると、間違い探しのようで「どこが違うの?」と困ってしまう。
どちらも、「開始量」「変化量」「結果量」の3文構造になっている。
あるいは「割りあて文」「関係文」「質問文」の3文構造になっている。

よく読めば、2文目が異なっていて、良子さんのみかんが5個増えたAと、5個減ったBの違いが分かる。
大人が「よく読めば」なのだから、分からない子がいても仕方ないのかもしれない。


どちらも良子と邦子の2人が登場するが、誤読しやすいのはAだ。

良子はみかんを3個もっています。邦子が良子にみかんを5個あげました。

開始量は、良子が主体。
変化量は、邦子が主体。

主体を良子に揃えるなら、2文目は

良子はみかんを3個もっています。良子は邦子からみかんを5個もらいました。

になる。増加がイメージしやすいので3+5の立式もできる。

Bの場合は、主語が一貫しているので

良子はみかんを8個もっていて、邦子にみかんを5個あげました。

と減少がイメージしやすいので、8-5の立式もできる。


参考 『子どもは数をどのように理解しているのか』吉田甫(新曜社)


算数の文章問題の基本的な構造は
「開始量」
「変化量」
「結果量」
で示すことができる。
未知数の位置はどこにあるかによって立式は異なるが、「はじめーなかーおわり」といった感じだ。

こうした算数の意味とは違って、文章問題には、次の3つの要素がある。


「割りあて文」
「関係文」
「質問文」

 

中途半端に2文になっている次のような問題は、3部構造に置き換えると良い。

◆良子はみかんを3個もっています。
邦子が良子にみかんを5個あげたら、良子はみかんは何個になるでしょう。

◆良子はみかんを8個もっていて、邦子に5個あげました。
良子は今何個のみかんをもっているでしょう。

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December 10, 2021

基礎的読解力の第一歩は、「一文一義にリライト」

くるまが8だい とまっています。3だいくると、なんだいになりますか。

 

・・・1年生の算数の問題だ。

2文構成だが、意味で区切ると「はじめーなかーおわり」の3文になる。

 

はじめに、車が8台 とまっています。

途中で、   3台来ました。

おわりには、 何台になりますか? 

 

算数の文章問題の基本形を「はじめー 中ーおわり」の構造でとらえると、すっきりする。

この一文一義のリライトを1年生の段階で意識させたい。

 

すると、5年速さの、次のような問題にも対応できる。

時速230kmで走る新幹線があります。この新幹線が2時間走り続けるとkm進みますか?

①時速230kmで走る新幹線があります。

②この新幹線が2時間走り続けます。

③この新幹線は何km進みますか?

       

・・・「~したら どれだけになりますか」という二義の文は、算数の文章題特有だ。

それに慣れろという指導のアプローチもあるが、分解して一文一義にするのもアリのだと考えている。

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November 16, 2021

算数の文章問題でつまずかないために(2) ~立式のロジックに合わせる~

(1)

はじめに、子どもが24人あそんでいました。
そこへ、友だちが来ました。
みんなで35人になりました。
友だちは何人来ましたか?
   (「わくわく算数」啓林館 2年上P66)

 

「はじめーなかーおわり」の構造で考えたとき、問うている数は「中」だ。


①はじめに、 24人 いた。
②とちゅうで、何人か 来た(増えた)。
③全部で、  35人 になった。


②で何人来たのかを解くための【前提】は、【足し算で求めるか、引き算で求めるか】が判断できることだ。


24+何人=35

となる場合、35-24の引き算であると理解できるのは、さすがに国語ではなく算数の判断力だろうか。

 

(2)
48円の鉛筆と58円の消しゴムがあります。
消しゴムを買います。
100円出すと、おつりは何円ですか?
          (2年下p116)

単純化すると、たとえば次のようになる。

①58円の消しゴムを買う。
②100円出す。
③「おつりは何円か?

しかし、文章の流れに逆らって、立式のロジックに合わせるなら、「はじめ」は持っているお金の方がいい。

①はじめ、  100円 もっている。
②とちゅうで、 58円 使う。
③最後に、    何円 残るか?  

こうすると、

100-58=何円

という式の流れと同じになる。 

問題文を立式のロジックに合わせて、リライトする。

こちらは算数ではなく読解力の範疇だろうか。     

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算数の文章問題でつまずかないために(1) ~構造を読む~

(1)

赤いリボンと青いリボンがあります。
赤いリボンは青いリボンより10㎝みじかいそうです。
赤いリボンの長さは30㎝です。
青いリボンは何㎝ですか?
「わくわく算数2下(啓林館)P60

イラストで「だいち君」が「どちらが長いのかな」と問うている。

どちらが長いかはちゃんと書いてある。

しかし、それでも読み取れない子が、どのクラスにもいる。

そして、10㎝を足すのか引くのか、よく分からなくなる子がどのクラスにもいる。

前半「赤いリボンは~」と2つ続くが、最後に求めるのは「青いリボン」の長さ。

「赤は青より10㎝短い」を「青は赤より10㎝長い」に変換しないと、青を求める式をつくれない。

手順を追った読みとりが肝心だと思う。

 

(0)前提  赤いリボンと青いリボンがある。
(1)条件① 赤いリボンは青いリボンより10㎝短い。
(2)条件② 赤いリボンの長さは30㎝。
(3)条件①②から、青いリボンは何㎝か?

 

30㎝の赤いリボンは、青いリボンより10㎝短い。

30=青ー10

 

になるのだが、「短い」という言葉にひきずられて
「30㎝より10㎝短い」つまり「30-10」というミスをしないかどうか。

青は赤より10㎝長いのだから、青=30+10=40

数学的思考であるが、読解力でもある。

 

(2)

あめを3こずつ6人にくばると2こ残りました。
はじめに、あめは何こありましたか?
      (「わくわく算数」2年下 P117)


不親切な問題文だ。

はじめーなかーおわりの構造で考えると

①はじめに、あめが何個かありました。
②あめを3こずつ6人にくばりました。
③最後に、あめは2こ残りました。

となって、ようやく「はじめに、あめは何こありましたか?」 という設問になる。

 

②だけ先に3×6=18と計算して 

はじめー18=2

はじめ=18+2=20

算数の文章問題も構造で把握させたい*

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August 03, 2021

マルと矢印だけで図解は可能! 『図解仕事人』(久垣啓一著)より

「図解仕事人」久恒啓一著(光文社新書) は2001年初版。

20年前の本の内容が、なかなか自分のモノにならない。。

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○と↓ですべてを表現できる

図解の技術の基本は、マル(○)と矢印(↓)の使い方に習熟することです。どんなに複雑でよくできた図解でも、よく見ると、そのほとんどは○と↓の組み合わせでできています。
実際の図解は四角や楕円を用いているので複雑に見えますが、これら図解の部品は要するに○の変形に過ぎません。点線や破線も矢印の一種です。 p90

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○には、

・大きな○が小さな○を含む包含
・○の一部が重なり合うベン図のような交差
・○が立体的に重なる階層

などがある。


→は、場面の展開や思考の流れ
←→は、対立

← なら、双方向性
矢印が二股なら、分化や展開を表す。

中心の円から周辺の円に向けて↓をひけば、拡散」「分散
周囲の円から中心の円に向かって↓を引けば集中」「吸引

○を三角や四角にする。
→を太線や破線にする

などの工夫で、無限の表現ができると、久恒氏は言う。

アナログ派かデジタル派か、

と同じように

文字派か、図解派か

という個々のタイプの分類があるが、今はまさに「ハイブリッド」の能力が求められる。

図解で示すスキルを身につけて、自分の主張を一目で示すことができるようになりたいし、それを教えられるようになりたい。

また、図解の見事さに見とれて、内容の吟味を疎かにしないよう、「リテラシー」の能力も培っておきたい。



図解スキルの一丁目一番地が、「マルで囲む、線でつなぐ」

インプットにもアウトプットにも重要なポイントである。


参考WEB
“一日一図@図解思考塾” 

https://plaza.rakuten.co.jp/tsunesanzukai/diary/200912310000/

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January 01, 2021

受験学力は、情報処理能力である。

受験学力、受験対策、受験テクニックと言うと、マイナス評価で受け止められることが多い。

しかし、一定の時間で解答を求められる「入試」は、情報処理能力を鍛えている。
国語の入試問題は、聞き慣れない用語も多く、語彙力を鍛えている。

テスト対応の授業は「受験テクニック」という言い方をされることもあるが、いいかげん、そのようなレッテルを貼るのはやめて、「情報活用・情報処理」という視点で評価すべきだ。
そのためにも、そもそも高校入試・大学入試等を、「情報活用・情報処理」という視点で評価すべきだと思う。

「受験学力=暗記力が高くたって、そんなの将来の役に立たないよな」と言われがちだが
「受験学力=情報処理能力の高い人は、将来役に立つよね」と評価すべきだ。受験を勝ち抜いた学生の情報処理能力は素晴らしいのだ。

国語の入試問題では「本文を読まなくても、設問を読めば、およそ解答は検討がつく」と言われることがあるが、これも受験テクニックではなく、情報処理能力だ。

なお、「選択肢の中で、断定して書いてあるものは疑った方がよい」と言われることがあるが、これは情報リテラシーの能力として考えた方がよい。
そういう意味では、文章の全体をパッと把握する処理能力も大事だが、文末表現の細部の違うを見抜くリテラシー能力も極めて大事だ。

集合で言えば

A・全て 「事実」である。
B・一部は 「事実」である。
C・一部は 「事実」でない。
D・全て 「事実」でない。

の4つをきちんと区別し、次のようなさまざまな否定のニュアンスもきちんと把握できる能力を育てたい。

A:必ずしも「事実」ではない。
B:「事実」と言えないことはない。
C:「事実」が決して少なくない。
D:「事実」が少ない。
E:全て「事実」でない

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December 19, 2020

新井紀子氏のアドバイス 〜時系列をまとめるフォーマット〜

新井紀子氏のRST(リーデイングスキルテスト)を特集した5分程度のニュースがある。

2020年2月の映像だ。

https://www.youtube.com/watch?v=udNdUzrkAMg

 

後半に、理科の実験結果を1つの文にまとめることについての新井氏のコメントがある。

====================
特に理科の場合は、時系列で物事が動くっていう意味で、非常に特徴的な科目です。

最初は何々していたが、徐々に何々して、やがてどうなった みたいな理科に特有の言葉というのがあり、

そのような接続詞を使って一文にまとめるっていうのは、国語の授業ではなかなかできないようなものの書き方、指導・・・
===================

新井氏の読解力指導は、「読み方」であり「書き方」であることも分かる。

さて、理科の場合は時系列で物事が動くから国語とは違うというような話だが、ここは疑問だ。
国語の物語作品は大半が時系列だから

◆最初は何々していたが、徐々に何々して、やがてどうなった
◆最初は何々していたが、やがて何々して、最後はどうなった

という「はじめー中ー終わり」の形で一文にまとめることが可能だ。


例えば、国語の「大造じいさんとがん」。

これは、行動の変化というよりは心境の変化だ。
じいさんのガンを捕まえる猟師としての行動に変化はないからだ。

(はじめ)ガンを捕まえることだけを考えていたじいさんが
(徐々に) 残雪の知恵や勇気(頭領らしさ)に心を打たれて
(最後には)残雪と堂々と戦おうと決心する

といった具合に一文になる。

ただし、(はじめ)の部分は、作品を最後まで読まないと、このような表現にはまとめられない。
「いまいましい」「たかが鳥」「あの残雪め」といった表現が重要な意味をもつかどうかは、最後まで読んでみないと分からない。
「ただの鳥に対しているような気がしない」
「いかにも頭領らしい」
「がんの英雄」「えらぶつ」
という表現が出てくるから、その対比表現として、あらためて物語の前半の意味が分かることになる。

あえて、行動の変化でまとめてみると

(はじめ)ガンを捕まえようと作戦を練ったじいさんが
(中)  残雪の狙うのをやめ(銃を下し)
(最後には)残雪をおりから放ち、見守った。

といった具合に一文になる。この場合は、真ん中にクライマックスを入れるのが妥当だろう。

冗長になるが、心情と行動の変化を合体させると、次のようになる。


(はじめ)ガンを捕まえることだけを考えて、作戦を繰り返してきたじいさんが
(中)  残雪の知恵や勇気(頭領らしさ)に心を打たれて、銃を下し
(おわり)堂々と戦おうと決心して、残雪をおりから放ち見守った。


ところで、算数の文章問題も時系列でとらえられるものが多い。

(はじめ)学年だよりを115枚印刷しました。
(なか)  35枚ずつ束にしていくと、
(おわり)何束できて何枚あまりますか?


時系列のテキストは、教科にかかわらず「はじめ、 途中で、 最後に」の観点でまとめられると考えるとスッキリする。

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