「情報デザイン」の考察(6)
6年生国語(光村)には、情報に関わるちょっと難しいページがある。
「情報と情報をつなげて伝えるとき」
さりげない2ページだが、指導内容は相当に濃い。
ここで説明されている情報と情報の3つの関係は
(1)抽象から具体 (2)具体から抽象 (2)同一指示・言い換え・定義
のことで、指導内容は「論理」である。
今回の教科書ができる前に光村図書が出した「情報の扱い方」の資料(2019年)には、次のように書いてあった。
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◆新しい学習指導要領では「情報の扱い方に関する事項」が新設され、「情報と情報との関係」「情報の整理」の二つの系統で示されました。
◆「情報の扱い方に関する事項」は、従来の指導内容を整理し直したものです。
例えば、これまでも、説明的な文章の学習で、段落どうしの関係など、文章内の情報と情報との関係についての指導は行われていました。
しかし、これからは、このような指導と情報と情報の関係性の観点から、より意識して行い、その成果を自分の表現に役立てるなど、汎用性のある力にまで高めることが大切です。
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なるほど。
だから、これまで「論理」で扱っていた「文と文の関係」を「情報と情報の関係」としてリニューアルしているのだ。
この編集の趣旨に沿った6年生の「情報」のページなので、集大成というべきなかなかの内容なのだ。
光村の資料によると
ステップ1:情報を取り出す
ステップ2:情報を整理する
ステップ3:関係を捉える
ステップ4:発信する
ステップ3の「整理」の中に、4つの方法が示されている。
【場面や目的に応じてさまざまな思考法を使う】
◆観点ごとに整理する・・・表
◆分類して整理する・・・・表
◆共通点・相違点を整理する・・ベン図
◆順序・流れ・関係を整理する・・フローチャート図
そして、ステップ4の「関係」の中に、2つの論理が示されている。
【分析・吟味の方法を知る】
◆原因と結果・・・原因 ⇒ 結果
◆意見と根拠・・・根拠 ⇒(意見と根拠をつなぐ考え)⇒ 意見
「思考法」は、「図式化」でもあるので、「情報デザイン」と重なってくる。
「分析・吟味の方法」は、「論理」と重なってくる。
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